中二のゴンの新人戦が土・日にあった。
運動神経がいいわけでもなく、小学校時代もスポーツ系のクラブに属していたわけじゃないのに
中学に入学して選んだ部活は「バレー部」
何らかの部活に入って欲しかったけど、バレー部にすると聞いたとき、
私は、即、「無理じゃないの~!!」と言った。
真面目に練習に出ていれば、全員が参加できる(語弊があるかしら?)、
吹奏楽とか合唱部とかのほうがいいんじゃない?と言ってみたけど
彼女の決意は固かった。
身長も前から1、2番目だから、体型的にも恵まれていないし、運動能力も???
それでも、持ち前のガッツで、朝6時半に家を出て、他の部活からも一目置かれるほど厳しい練習に耐え、
春には先輩になった。3年生が夏の大会で引退し、いよいよ2年生の時代。
そして全員が目標にしていた新人戦が行われた。
2年生は全員で8名。ユニホームを着てベンチに入れるのは12名。試合に出るのは6人。
練習試合や、シード決定戦なの、対外試合を何度か見に行ったけど、ゴンがコートに立つことはなかった。
ユニホームナンバーは8番。エースナンバーが1番だから、はっきりいって、2年生で一番期待されていないことはあきらかだ。
それでも、ユニホームを着れた、ベンチに入れた。今回は出なかったけど、次は絶対に出るからと
前向きに頑張っていた。
土曜の試合は、私は仕事で見に行けなかった。
帰ってきて、「今日は出れなかったけど、明日は出してもらえると思う。先生に準備しといてと言われたから」と
笑顔で話してくれた。結果は1勝一敗で、明日は五位決定戦らしい。
当日、会場に行くと、他のメンバーは体育館外で練習しているのに、ゴンの姿がなかった。
あららら・・・。もしかして、ベンチ入りすらできなかったのかな? ブーたれて、帰ったんかな?
あれこれ考えた。実際、小学校の時とか、自分の思い通りにならないと、クラスを飛び出して
担任の先生を困らせた問題児だったからね。
他のお母さんに聞いたら、前の試合の審判しているよとのことで、ホッつ。
試合は3セットマッチ。1-1とない、最終の3セット。
ゴンは、まだ一度もコートに立っていない。
立ち上がって、大声で声援を送っている。
3セット目、負けが濃厚になってもコーチはメンバー交代する気配なし。
親としては、負けが濃厚なら、せめて、ちょっとだけでもコートに出して欲しい
と思ったけれど、そんな気持ちはない様で、一度も出場せずに敗退。
7番の子と、6番の子のメンバーチェンジはあったから、
結局出ていないのはゴンだけだ。
さぞ、しょげて帰宅するだろう。なんて声をかけようか・・・思っていたら、
明るい顔で帰宅「せっかく来てくれたのに、出れなくてゴメン」だって。
いいんだよ、そんなこと気にしなくて。
試合のことや、強豪チームのアタッカーのことなど、平気な顔で喋っていた。
そっか~、親が考えているほど、本人は答えていないのねと思っていた。
今朝、いつもどおりに起きてくるなり、新人戦にでれなかったの自分一人だ。
下手なのはわかるけど、1回くらい、ちょっとだけでも試合に出たかった、とオイオイ泣かれた。
私が見にいた日曜の試合の時、2年生から審判出すように主催者から言われ、
先生が「みんなは試合前の練習するから、お前がいけ」と言われたそうだ。
ひ・ひ・ひどい!!じゃあ、最初から試合に出すつもりは無かったという事じゃん。
それでも、健気に、大声で応援し、先生に自分から出して欲しいと志願したら、
試合の実績がないからダメと言われたらしい。
理不尽すぎるよ、先生。今まで、練習試合にも出さなかったのは、あなたでしょう!
「そんな、部活やめちゃえ」と言いたかったけど、
貯めていた涙と、悔しさを出し切ったのか、「次、頑張る」と言う。
あんたは、偉い。ママよりずっと、強い。バレー部で試合に出れなくても、
今後の人生で、何があってもへこたれない、強い気持ちが身に付いたこと
それが一番嬉しいよ。頑張って。
そてにしても、顧問さん、
他のチームのベ顧問は、ベンチに入っているメンバーをフルで使っていましたよ。
1勝する事も大事だけど、中学校のそれも、市内の大会だもの。
勝敗よりも、生徒の気持ちをもう少し考えて欲しかったです。