時代のウェブログ

イマを見つめて
提言します

足利事件の無罪が事実上確定

2009年06月04日 20時02分00秒 | 社会・経済
足利事件の菅家受刑者を釈放へ、東京高検が再審容認意見書
 栃木県足利市で1990年、当時4歳の女児が誘拐・殺害された「足利事件」で無期懲役が確定した菅家(すがや)利和受刑者(62)が申し立てた再審請求で、東京高検は4日、即時抗告審で実施されたDNA鑑定の結果について、「無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たる」とする意見書を東京高裁に提出した。菅家さんは同日、刑の執行を停止され、千葉刑務所から釈放される。菅家さんの逮捕から約17年を経て、再審が開始され、無罪が確定する見通し。(2009年6月4日14時08分 読売新聞)

<事件の概要>
 足利事件とは、1990年5月12日(土)に栃木県足利市内のパチンコ店で4歳の幼女(松田真実ちゃん)が行方不明になり、翌13日、近くの渡良瀬川の河川敷で死体となって発見されたわいせつ目的誘拐、殺人、死体遺棄事件である。
 捜査は難航したが、DNA鑑定が決め手となって、およそ1年半後の91年12月1日、菅家利和氏(当時45歳)が任意同行され、その日のうちに自白して、翌2日未明に逮捕された。
 菅家氏は、以後捜査段階だけでなく、公判段階でも自白を維持し、途中公判で否認に転じたものの、すぐに再び自白して結審し、結審後再び否認に転じたが、2週間後の93年7月7日に、宇都宮地裁で無期懲役の判決を受けた。
<「足利事件」とDNA鑑定>佐藤博史弁護士に聞く

裁判中から「冤罪」が指摘されてきた事件だった。菅谷さんの「自白」を元に犯行を再現すると、数々の矛盾が浮かび上がった。
◎参考検証・足利事件 現地調査で浮かび上がる「矛盾点」とは
にもかかわらず、「やっていない人間が自白する筈がない」という勝手な先入観(※のちに菅谷さんは執拗な厳しい取調べの結果に「無実の自白」をしてしまったと主張)とDNA鑑定の末に犯人とされてしまった。しかし当時のDNA鑑定は現在ほどの精度がなく、せいぜい161人に1人を特定する程度だったと言われる。この計算の基づくと、犯人と同じ血液型とDNA型を持つ人物は足利市とその周辺のおいてだけでも約700人もいることになる。(※現在の精度は約4兆7000億人に1人といわれる。計算上はDNA型が一致すれば本人と特定できるそうだ)
裁判中も刑確定後も、こうした指摘がありながらも10年以上も放置していた責任は重い。もちろん無実の人間を長年、収監し続けた罪もあるが、それ以外にこの地区では他にも幼女・少女が被害者となる犯罪が多発している。こうした犯罪の一部は同一犯人による連続犯行という見方もある。菅谷さんを有罪にすることで真犯人逮捕が遅れ、その後の事件発生を許してしまったとすれば大きな過ちである。

◎栃木県周辺で起きた少女が被害者の事件
1979. 8 福島万弥さん(5)殺人・死体遺棄事件(栃木/足利)
1983.10 中島喜代美さん(12)殺人・死体遺棄事件 (群馬/桐生)
1984.11 長谷部有美さん(5)誘拐・殺人事件 (栃木/足利)
1985.10 佐々木奈保子さん(3)行方不明事件 (栃木/日光)
1987. 9 大沢朋子さん(8)殺人・死体遺棄事件 (群馬/尾島)
1990. 5 松田真実さん(4)誘拐・殺人事件 (栃木/足利)
1996. 7 横山ゆかりさん(4)誘拐事件 (群馬/太田)
2005.12 吉田有希さん(7)誘拐・殺人・死体遺棄事件(栃木/日光)


ブログで様々な事件を調べて書いているが、どうも栃木県警には信頼が置けない。栃木リンチ殺害事件の対応を見ても酷い物である。
◎栃木リンチ殺人事件での警察の不手際の一部
ビデオに映っていたSの外見は、髪を丸坊主にされ眉をそり落とされ、更に火傷や殴られた跡があり失踪前とかなり異なっていた。銀行の関係者は「Sの後ろに複数の男たちがついていました。いつでもビデオを証拠として提出する用意があるので警察に相談してください」とSの両親に勧め、Sの両親は再び石橋警察署を訪れ、ビデオテープを証拠品として銀行から取り寄せるよう依頼した。しかし、石橋署の署員は「裁判所の許可もないのにそんなことできない」と再び突き放した(署員の発言は令状のことを指したものと思われるが、銀行関係者の発言から任意の提出に応じた可能性はある)。その際、Sから両親の携帯電話に電話がかかってきた。Sの父親は事態が逼迫していることを理解してもらうべく「お父さんの友人がいるから」と友人に見立て、警察官に携帯電話を渡した。しかし、その警察官が「石橋署の警察官だ」と名乗ってしまい、電話は切られた。警察官は「あ、切れちゃった」と言って、携帯電話を父親に返したという。「栃木リンチ殺人事件とは?」
これはもう担当した刑事の個人的な問題なんていう次元ではなく、県警の体質に問題があるように思われてならない。
警察は過ちをなかなか認めないといわれるが、それにしても栃木県警はひどすぎる。これまでの過ちを素直に認めて、体制の刷新をしなければ市民から信頼される警察にはならないと思う。
U字工事は好きだが、今の栃木県には安心して住む気がしない。



最新の画像もっと見る