旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

旅のコレクション~駅弁90 「東北桜めぐり弁当」

2021-04-24 15:06:10 | 旅のコレクション
【東北桜めぐり弁当】(米沢駅他
 [製造元](株)松川弁当店 2021年(令和3年)4月18日 マエダ「全国有名駅弁大会」で購入 価格1,251円


 「松川弁当店」といえば『牛肉道場』が看板駅弁の、山形県米沢駅で明治時代から営業しているお弁当屋さんです。
 肉系が主流の松川弁当店では珍しい幕の内系の駅弁です。
掛紙は、「東北桜めぐり弁当」だけあって、東北六県の代表的な桜の名所が写真入りで紹介されています。


 掛紙をはずすと、花模様のピンクの容器が現れます。


 その上には「お品書き」が添えられています。

 内容といい、容器といい、これは同じ松川弁当店の『東北祭り弁当』の「春バージョン」と言ってよい駅弁です。
 「旅のコレクション~駅弁46『東北祭り弁当』」をご覧下さい。



 『東北祭り弁当』同様、東北六県の自慢の食材で、煮物・焼き物・揚げ物、海の物・山の物をそろえた、よく出来た幕の内弁当だと思います。
 御飯は「山形県産米山菜おこわ」。
 山形県産のうるち米ともち米の炊き込み御飯。人参やワラビなどが入ったおこわ風なので、冷めても柔らかくもっちり感が良いですね。
 御飯の上にはスライスした筍煮。バランス良く桜の造花があしらわれています。


 おかずは、東北六県毎に仕切りが分かれています。
【青森県のおかず】「ポテトとホタテのマヨネーズ焼」

 マッシュポテトの中に帆立の貝柱をいれ、マヨネーズを掛けて焼いた「もと焼風」のものです。幕の内系の中にあって、他のおかずにはない味でいいアクセントになってます。

【岩手県のおかず】「鮭の塩き」「玉子焼」

 幕の内系の定番おかずです。
 岩手県の鮭の漁獲量は、北海道に次いで全国第2位です。
 鮭も玉子もふっくらと焼き上がっています。何故岩手県で玉子焼きでしょうか?「南部鉄器 玉子焼きフライパン 」でも使ってふっくらと焼き上げているのでしょうかね。

【秋田県のおかず】「ミニハムカツ」「紅大根酢漬」

 秋田県本荘市民のソールフードは「ハムフライ」と呼ぶそうです。
 秋田県は「漬物王国」と呼ばれています。中でも大根は「漬物の王様」とも呼ばれています。
 赤い色の酢漬けといえば「赤カブ」を想像しますが、これは大根です。男鹿地方ではよく食されているようです。

【宮城県のおかず】「牛たん」「ミニ笹かまぼこ」

 適度な歯ごたえのある「牛たん」と「笹かま」です。

【福島県のおかず】「若鶏と野菜の煮物」

 玉蒟蒻煮と人参煮。人参煮の下にはしみ豆腐(高野豆腐とほぼ同じ製法で作られる物を、東北地方では「凍み豆腐」と呼びます)煮と鶏肉煮が隠れています。
 福島県では、「川俣シャモ」「伊達鶏」などブランド鶏が生産されています。

【山形県のおかず】「黒毛和牛のすきやき」

 牛肉・里芋・椎茸煮に絹さやが添えられています。
 松川弁当店自慢の「すきやき」+山形名物「芋煮」の里芋煮。と言ったところです。
 
 東北地方の駅弁としては、大分優しい味付けになっていますが、おかずの味は全体的にまだ濃いめと感じる方も多いと思います。
 「呑み鉄」から言わせると、おかずは『肴』。御飯は『〆』。バランスの取れた駅弁ではないでしょうか。


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