旅の窓

平凡ながら列車の旅が好きで、その様子を紹介しています。
『閑雲野鶴日記』は日々の自由気ままな生活の記録。

駅弁コレクション148 「母恋めし」(母恋駅)

2022-04-26 12:37:18 | 駅弁コレクション
【母恋めし】(母恋駅)
                            2022.4.26投稿

2011年(平成23年)7月25日 東室蘭駅で購入 価格1,000円
                       [製造元]ブロートン99

 薄いピンクの不織布の風呂敷に包まれ、「母恋めし本舗」のシールが貼られています。


 風呂敷をとくと、「ああいとしの母恋めしさん」の文字と中身の絵が描かれた掛紙が容器の上に載っています。


 お手拭きは付いていますが、お箸は付いていません。


 ホッキ貝の炊き込み御飯で作ったおにぎりが、網に入った大きなホッキ貝の中にも入っています。
 おかずは縄文スモークチーズ・燻製玉子・茄子の漬物・ハッカ飴。
 全て個包装になっています。






 ホッキ貝は下処理に手間が掛かり、調理でも火加減が難しく、火を通しすぎると固くなります。
 出し汁で炊いた御飯の味付けと、茹でたホッキ貝が良い塩梅です。
 『母恋めし』は、すべて手作りのために一日40食の限定販売と、販売店舗が室蘭市内の限られていたことから『幻の駅弁』とも言われていました。
 『日本最長普通列車で行く道東の旅』5日目、東室蘭駅で購入しました。

 製造元は、御弁当製造が本業ではありません。
 ことの始まりは、室蘭港に隣接するレジャー施設エンルムマリーナの1階の元々は船の待合室だった所に、工芸作家でもある関根勝治さん・久子さんご夫婦が「ホッキ貝工芸・せきね工房」として入居したことから始まりました。
 場所柄、食堂や喫茶店と間違う人が多かったため、後に、喫茶店「ブロートン」を併設開店したといいます。
 勝治さんがホッキ貝の殻を使ってアクセサリーを作りをするため、貝の中身は家庭で消費していたところ、1987年(昭和62年)の「第2回むろらん郷土料理コンクール」に、2人のお子さんが好きだったホッキ貝の炊き込みご飯をおにぎりし、『母恋めし』と名付けた弁当にし応募したところ、弁当部門で最優秀賞を受賞しました。
 当初は、喫茶店「ブロートン」のみの販売だったようですが、『母恋めし』の評判は広がり、地域の住民からの町の中でも食べられないのかという要望を受け、どこかよい販売場所はないかと探していたところ、母恋駅の売店が空いていることを知り、2002年(平成14年)春からここで『駅弁』として売り出し現在に至っています。


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