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ある「任期付き職員」の実態

2005年02月08日 | 長  野  県  政
A任期付き職員は「経営戦略局政策促進チーム政策推進幹」(課長級)という肩書きの女性(50歳)。
去年の採用当時、田中知事は週刊スパ!4月6日号「東京ペログリ日記リターンズ」で
http://spa.fusosha.co.jp/oomedama/pero_002.html
<デビュー当時のロンドンブーツ1号2号、ココリコのイヴェントプロデュース等を手掛けし>と紹介している。私がじかに本人に聞いたところでは、以前「吉本興業」とかかわりがあったようなことを言っていたが、具体的に何をしていたのかは判然としない。
この二つのお笑いコンビは「吉本興業」在籍であることからか、元吉本社員であるかのようにもいわれている。
タレントを売り出す際には大勢の人間がかかわる。その数十人の中にいたというだけでも、「手掛けた」という範疇に入ることにはなる。「イヴェントプロデュース等を」となっているが、具体的にはスーパー店頭の販促イベントで何かしてもこういう表現にはなる。田中知事が自分が雇った人間に付加価値をつけるために過剰装飾しているのではないか。他でもこういうことをやっている。

月に一度ぐらい長野市民の踊り愛好グループに踊りを教えに来ていたーのが長野との縁だという。そのグループと関係がある、ある社長さんから任期付き職員募集のことを聞き、締め切り間際にドタバタと応募書類を提出したという。さっき、田中知事が書いていたこととの落差を感じる。

県庁では”元女優”といわれることが多いが、なぜそういわれるのかは不明。踊りを教えていたことがそういわれる理由なのか?女優といった感じはしないが、昔流行ったアングラ劇団によくいそうなタイプーといって分かるだろうか?公務員タイプでないことは確か。
現在は県と市町村をつなぐ「コンシェルジュ」というのにかかわっている。僻地の県民のために働いていると本人は力説する。これは田中知事提唱で、全市町村と全県庁職員に呼びかけられた。応募したのは、120市町村の内42で、課長級職員を含む3人1チームがひとつの市町村を担当して、県との連絡役みたいなことをするものだそうだ。

A任期付き職員は泰阜村の担当に手を上げた。泰阜村は田中知事が一時住所を移すなどしたことで知られている村。具体的に何をしているかというと、月に一回ほど泰阜村に行き、蕎麦の振興にかかわるようなことをしているらしい。現地ではこれまであまり県庁から顧みられることがなかったので、有難いーというのだが、高収入、高地位のひとがやる仕事として見合っているかというとそれは大きく疑問だろう。

「任期付き職員」はその人でなければできない特別な仕事のために期間を決めて採用するものーなのだが、それに合致しているとは思えない。

この「市町村コンシェルジュ」他の課長にとってみれば、片手間仕事なのだがA任期付き職員にはこれ以外に目ぼしい仕事はない。そのせいか、私が経営戦略局に行ったときはいつも暇そうでパソコンの前に座っている。

政策促進チームに所属してはいるものの、完全に蚊帳の外。同チームが打ち合わせをしていてもその輪の中に呼ばれることもあまりないようだ。
堅いことを言えば、「市町村コンシェルジュ」は「行政システム改革チーム」の管轄のもので、彼女が所属する「政策促進チーム」のものではない。だからといって「政策促進チーム」の輪の中に入っているのかといえばそうでもない。どこにも定住の地がないのがA任期付き職員なのだ。


先日電話をしたときのことー。
A任期付き職員はろくに話もしないうちに書類をバサバサさせて「忙しいから5分後に電話して」という。何で忙しいのか訊いても答えられない。逃げる(そんなことをする理由もないと思うのだが)口実のような気がしたので、ちゃんと出てくれるように念を押してから、電話を切り5分後再び掛けたのだが、席からいなくなっていた。嘘をついて逃げたのだろう。信じられないことをするものだ。確かに”女優”かもしれない。普通こう言ったら席にいるものだろう。

代わりに出た職員に事情を話し、戻ってきたら私に電話してくれるように電話番号を伝えたのだが、しばらくたっても電話がない。小一時間してこちらからかけたらA任期付き職員が出た。なぜいなくなったのか?と訊いたら、急に激昂して「なんで私が電話しなくちゃなんないのよぉー、」と言った後、一方的に電話を切ってしまった。

再度電話したが、意味不明のことを喚いて、ものの数十秒で切ってしまう。取り付く島がない状態。

あまりのことに何でこうなったか分からない。以前は、「私は泰阜村のことをするために県庁職員でいたいんですぅ~」といった口調で話していた。自分の不安定な立場のことを心配して「何か情報があったら教えてくださぁ~い」とも言っていたので、アドバイスをしたこともあったのだがー。

A任期付き職員の仕事を「市町村コンシェルジュ」以外に私は知らない。経営戦略局の他の職員に訊いても「さぁ~、何をしているのか分かりません」という答えが返ってくる。任期付き職員は特別待遇で、所属している部署も仮のもの。直接の上司というのも実態的にいなくて、「いつもフラフラしている」(某職員)のが実情。

電話を切ってしまうなど常識以前の問題ーとめったに同僚を、ましてや任期付き職員を批判しない経営戦略局職員たちも彼女には批判的。ところが、これを注意する上司もいなくて、彼女はノーコントロールの治外法権状態。うっかり注意などすれば、知事にメール打たれてどこかに飛ばされるのがこれまでのパターン。

もともと、公務員に向いているとは思えないタイプ。せっかくありついたおいしい職場から離れたくなくて、必死にしがみつこうとしているように見える。こんな彼女が他の仕事で年収一千万円を得られるとは思えないのだが、本人は以前の仕事ではもっと貰っていたーと見栄を張る。ドケチで有名な吉本興業が、そんなに出すとも思えない。そんなに貰っていたのなら、締め切り間際にドタバタと応募書類を出す必要もないだろうし、さっさと別の仕事を探せばいいと思うのだがー。

田中知事は凋落の一途だ。いま彼女がすべきはそんな田中知事から離れることだと思うのだが、先が読めないのだろうか、沈んでいく船に縋り付こうとしているようにしか見えない。

同じ任期付き職員の三田村順子教育次長は昨年暮れに辞意を田中知事に伝えたが、年度末まで待ってくれーと田中知事に引き留められているという。三田村次長の夫は外務省勤務。順子さんは長年の海外暮らしの後、ヒマ潰しに歯科医師の資格を取ったようなセレブな人。

問題ありの人が居座って、セレブは去りたがっても引き留められる。『任期付き職員』の一断面だ。後年どんな風に『任期付き職員』は県庁で語られるのだろう。

週刊スパ!4月6日号「東京ペログリ日記リターンズ」

#「ちょっとした"雑感"」を書くつもりだったが、長くなってしまった。