goo追撃コラム&取材メモ【予備サイト】

かったるい話ヌキの情報発信ブログ。改革派政治家とマスコミ検証。独自取材もとに元記者が追撃する。マスコミにない情報満載

田中康夫のエロビデオ ─ の噂

2005年12月05日 | 長  野  県  政

● 田中康夫のエロビデオ ─ の噂

● 去年の安曇野千人集会の舞台裏
   内部で足を引っ張る、元とり巻き

● 『偽オンブズマン』発言、不起訴

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● 田中康夫のエロビデオ

田中康夫が出演しているエロビデオがあるーという噂がある。この噂は田中康夫
が知事選に出るずっと前からあった。
2000年知事選の時、噂は盛り上がった。ペログリ作家の田中康夫がエロビデ
オに出ていてもたいして驚かないが、長野県知事候補の田中康夫となれば話は別
だ。

「そんなビデオが世間に出ては一大事」と田中康夫を擁立するグループがこれを
買い取ったーという噂が聞こえてきた。ほんまかいなぁ~、と思いながらもいろ
んなところで聞く噂なので「もしかして」という気持ちもないではなかった。

買い取った値段は百万円単位だという。そんなに価値があるものだろうか?それ
にビデオなら複製されているはずだから一本だけ買い取っても意味はない。だい
ぶ以前に作られたもののようだから本数だって結構あるだろう。そうなるとます
ます価値は下がるはずだ。怪しい話だ。

この噂には弁護士が登場する。「ビデオを売りたいというのはヤバイ系の人だか
ら弁護士を買い取り交渉に立てたほうがいいだろう」ということで買い取る側の
田中康夫擁立グループが、ある弁護士に立会いを要請したのだという。なるほど、
ありそうな話ではある。これで多少信憑性が増した。

田中康夫の元取り巻きの一人で、松本のSという人物がこういう話をしていた。
だから、あながち嘘ではないだろうーとも思った。
Sは最初は田中康夫の側近だったらしいが、その後田中知事とは距離を置き、
03年に行われた県議選に、田中知事の支援を受けずに出て落選している。

Sは買い取りにかかわったようなことも言うので、それなら中身を見ているはず
だーと思って詳しく聞くと曖昧なことを言う。内容によってビデオの価値は違っ
てくる。中身も見ずに大金を出して買ったのか?と聞くと見たようなことを言う。
さらに聞くと「詳しいことは忘れた」と言う。私だったら一度見れば忘れないだ
ろう。

そのビデオを買いたいーといったら、言を左右にした。田中知事に義理はないし、
もう売ってもいいはずだが「自分が売ったのがバレるとまずい」と言う。ビデオ
はこの世に一本きりではないはずだから誰が売ったか分かるはずはないのだがそ
う言う。「自分の所まで来れば見せてやる」というので松本まで行った。

Sは自営する喫茶店内の片隅で、ノートパソコンを開いていた。私が行っても視
線をそれに落としたままろくに返事もしない。株が趣味らしい。盛んに来い来い
と言っていたから松本まで行ったのだが愛想も何もない。去年の夏のことだった。
喉が渇いていたが水一杯出てこない。仕方ないので自分でカウンターまで行き、
水を一杯貰ってアイスコーヒーを注文した。

株式市場が閉まる午後3時以降がいいーと言うのでその通りに行った。行く直前
に電話もした。が、向こうから話しかけてくることはなかった。なんて奴だと思
ったが、押し殺してビデオの話をした。
すると、「ない!」と言う。声が裏返っていた。その剣幕に驚いた。
「どこかにあるはずだが探すのが面倒臭い」とも言った。
オイオイそりゃーないだろう、と思ったが、なにしろ声が裏返っているのでそれ
以上聞けない。問い詰めるともっと大声を出しそうだ。

人をわざわざ呼んでおいて、ビデオはないーだと。これでは来た意味がない。何
のためにこんなことをするのか?


それからだいぶたったある時、件の弁護士にこのビデオの話をした。
買い取り交渉にかかわったか?と聞くと
「何のことだ、そんな話わしゃ知らんがな」ということだった。

何のためにSがこのようなことをしたのか今もって分からない。Sは事情通ぶる
のが好きで、しばしばマスコミに登場するのを自慢にしている。注目を引くため
に、こんな話をしたのか?と思う以外ない。


東京方面から得た別の情報では、このビデオに田中康夫は出ているわけではなく、
監督のようなことをしていたようだ。何でも”演技指導”をしているうちに興奮
して”あらぬ行動”に走ったらしい。

演技指導に、愛用のぬいぐるみが使われたらしい。どう使われたかというと、あ
まりにお下劣すぎてさすがに詳しく書けない。突拍子もない行為だったので、こ
の手の撮影になれているはずのスタッフたちもあっけにとられたという。暫くの
間、仲間内で話のタネになったという。

田中康夫にとってぬいぐるみは、単なるぬいぐるみではないらしい。精神的支え
になっているようだ。私はそれまで、型にはまった思考回路からの脱却を促す象
徴としてあるのかと思っていたが、考え過ぎのようだ。あれは田中康夫のリビド
ーの象徴か?そう思うと、田中康夫の周辺にあるぬいぐるみが急に生臭く、薄気
味悪く感じられてくる。

注=リビドー [(ラテン) libido]  大辞林
 〔欲望の意〕フロイトの用語。性的衝動の基になるエネルギー。また、ユングで
は、あらゆる行動の根底にある心的エネルギーを広くいう語。


ビデオの最後には制作責任者のような肩書きで「田中康夫」の名が入っていると
いう。

このビデオを持っている方がいたら私に連絡してください。
高価買い取ります(笑)


● 去年の安曇野千人集会の舞台裏

去年の11月27日、安曇野サンモリッツで「みんなで長野県を考える1000
人集会」(代表・永田恒治弁護士)が行われたが、その裏でこんなことがあった。
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/11210397.html

長野市から参加予定の発言者がいた。当時話題になっていた田中知事の泰阜村へ
の住所移転問題を告発していた人だ。遠い所からなので、当日参加できない可能
性があった。その場合、その人の発言を録音したテープを会場で流せないかーと
思い、そういうことが技術的に可能かどうか主催グループに相談した。

こういうことの担当と思しき、仕切りたがりのSに電話した。
上の趣旨を話し、どうか?と聞いた。すると、
「誰それ?」と聞き返してきた。不遜な物言いだ。
会場の設備上そういうことが可能かどうか聞いただけで、発言者が誰であろうと
関係ないのだが、角を立てることもないので、答えた。
「ダメだね、そんなことできないよ」という。
検討もしないですぐダメというのもどうかと思うので、
「まぁー、そう言わず考えてみてほしい・・・」
と言ったか言わないうちに、
「だから、ダメっつてるじゃない!」
あまりの剣幕に驚いた。それほど大声を立てることではない。

「発言者の人選のことまで俺に言われても困る」というのだが、何もそんなこと
は聞いてはいない。誰が?と聞かれたから答えたまでだ。えらく不機嫌そうで上
からものを言う。

「そういうのは、”キュー出し”が大変なんだ」ともいう。
”キュー出し”って何だ?と考えているうち、放送用語か?と見当をつけた。
しかし、こういうときに使うか?ちょっと大げさだろう。

発言者は結局関係なかったのか?有名人だったらよかったのか?Sは有名人好き
なところがある。
結局、この発言者は会場まで来れることになったのだがー。


集会を告知するビラを刷った。それにはそのころ話題となっていた、田中知事が
議会開会中に東京の女子大生パーティーに行っていた写真が載せられていた。
マスコミに載っていないもので、インターネット上にあったものを、私が独自取
材を加えてメルマガでも書いている。
http://blog.goo.ne.jp/tuigeki/e/87eb09ab87587e13e13f0763d300f9d2

このチラシに「田中県政追撃コラム」の文字を刷り込むように主催グループの担
当者に言ったのだが実現しなかった。増刷もしたのでその際にも言ったのだがそ
れもボツになった。

「田中県政追撃コラム」にはマスコミにない情報が沢山ある。一人でも多くの人
に読んでもらう価値があると思うのだが、そう思わない人が主催グループの中に
いたようだ。


● 『偽オンブズマン』発言、不起訴

柳田清二県議が、2月県議会で、松葉謙三出納長(当時)を『偽オンブズマン』

野次ったことを、松葉氏が侮辱罪であるとして告訴した問題は、11月21日不起訴
となった。
柳田議員は36歳の若手の県議だ。大学在学中から、井出正一衆院議員(元厚生
大臣)の書生となり、大学卒業後秘書となった。その後、佐久市議会議員を経て
県議となっている。現在も、田中秀征氏(元経済企画庁長官)の主宰する『さき
がけ塾専修科』に所属している。
いわば改革の申し子みたいな存在だ。その議員に『偽オンブズマン』と言われた
ことを松葉氏は深く反省すべきであり、逆上して訴えるなどというのは弁護士の
権力の乱用だ。こんな人物が弁護士であっては自由にものも喋れなくなる。
長野県弁護士会はこういう弁護士を放置していいものかと思う。弁護士の権威を
保つためにも何らかの対応をすべきではないのか。

弁護士は、
「品位を失うべき非行」があったときに、懲戒を受ける。(弁護士法56条)
http://www.nichibenren.or.jp/ja/autonomy/tyoukai.html
これはだれでも請求できる。費用はかからない。その弁護士が所属する弁護士会
に相談するといい。懲戒請求があると、綱紀委員会が調査することに法律で決ま
っている。
戒告から、除名まで4段階の処分がある。除名になると弁護士の身分を失い、弁
護士としての活動ができなくなる。市民にとって手軽にできる弁護士への強烈な
カウンターパンチともなる。

長野県弁護士会
http://www.avis.ne.jp/~nagaben/

柳田県議が自身のホームページでこの件について所感を述べている。
「松葉弁護士告訴の件…不起訴について」
http://www.avis.ne.jp/~ryuusei/

関連過去号
『偽オンブズマン』発言で、柳田県議を松葉前出納長が、刑事告訴!
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/2005-06.html
2005年06月25日


事実を伝えない、「形式主義的客観報道」の困ったチャン記事

2005年11月22日 | 長  野  県  政

田中知事の困ったときの救いの神 「長野県調査委員会」が、
今さら五輪招致で9千万円の不明金と、グッドタイミングの報告書
 

下の記事は22日付け読売全国版社会面に載っていたものだが、最下段に注目。

「田中知事は帳簿問題の検証を公約に掲げ、04年2月、調査委を設置していた。」
となっているが、正確にはこう書いたほうがいい。

「ー公約に掲げ、2000年当選したが、自身の交通費を二重に県に請求し支給されていた、などの問題が明るみに出て支持率が落ちたころから、それまで放置していた帳簿問題の検証に俄然積極的になった。現在長野県では田中知事の後援会幹部が県の事業に口出ししたのではないか、との問題を調査する百条委員会が設置されていて、その最中の報告書提出には議会側を牽制する世論誘導的意図がある。」

とすべきだが、建前報道のマスコミにはこうは書けない。
背景に踏み込まないで、事象の一部だけを取り上げて書くと、事実と異なったことを読者に伝えてしまうーという困った記事の見本だ。形式主義的客観報道に寄り掛かった記事だ。

この読売記事を読むと田中知事が、何か良い事をしているように見えてしまうが、何のことはない、自分の失点を隠すために仕舞い忘れていた宿題を引っ張り出してきて、大慌てで自分の都合のいいように答えを書き込んでいるに過ぎない。

オリンピック帳簿問題は過去号で書いたように、これもまたマスコミが勘違いして馬鹿騒ぎしているだけで疑惑の実体がないものだ。

それにしても長野県調査委員会の田中知事の私兵ぶりにはあきれる。これまでも田中知事がピンチになると議会側に不利になるような過去の話をほじくり出して、根拠薄弱な印象操作的情報を流している。この委員会は本来の目的をすっかり忘れている。
五輪招致にかかわる県民の不信感を利用して、田中知事に向けられた批判をそらそうというのだからあいた口がふさがらない。姑息、悪辣の極みだ。
同委員を辞めた醍醐聰・東京大学大学院教授の百条委員会での証言によれば、せっかくなったのだから辞めたくないーといったようなことを言っている委員もいるようだ。
それなりに社会的評価もある方たちなのだが、浅ましいーと言わざるを得ない。恥を知らない同委員会がこのような名称を名乗っていることに違和感を覚える。「看板に偽りあり!」ではないのか。

    参考過去号  以下URLクリック後、黄色ハイライト部注目
スクープ!《 キーマンの証言 》
● 長野五輪招致委員会帳簿焼却"事件"の真相
http://tinyurl.com/8nw33
_______________________

●週刊朝日スクープは"情報漏洩事件"だ!
 長野県調査委員会を調査すべき

●週刊朝日が五輪帳簿あったとー怪しいスクープ?
 議会前になると出てくる田中知事救済ネタ
http://tinyurl.com/buohj


長野五輪招致の使途不明金、9000万円…県に報告へ  (11月22日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051122i201.htm
 長野冬季五輪(1998年)の招致活動を巡る経費の使途に不明朗な点があったとされる問題で、「長野県」調査委員会(会長=磯村元史・函館大客員教授)は週内にも、「招致委の活動に約9000万円の使途不明金があった」という内容の報告書を田中康夫知事に提出する。

 五輪招致委員会の会計帳簿は92年に焼却したとされてきたが、帳簿の写しが見つかり、その分析や関係者への聞き取りなどから判明した。国際オリンピック委員会(IOC)委員への現金工作は裏付けられず、報告書に盛り込まない方針。

 調査委は2004年3月、県の施設の倉庫から、招致活動最終年度の91年度分の「支出記入帳」とみられる書類の写しの一部を発見。今年8月から、招致委の口座があった八十二銀行(本店・長野市)の出納記録と照合し、金額が一致したことなどから、本物の帳簿の写しと断定した。

 調査委は、長野を開催地と決めた英国でのIOC総会の経費を集計した県職員作成の「招致活動概要」も入手。帳簿の写しと突き合わせた結果、招致活動概要の項目の中で、IOC委員への「ロビーイング」に相当するとみられる金銭の出入りに関し、前渡し金が2億2500万円、戻された金が1億3530万円で、差額の約9000万円が未返却だった。

 未返却分について、適正な支出とする記載や証言などがないことから、使途の説明がつかない「不明金」と判断した。不明金については、IOC委員へのわいろに使われた可能性があるとの見方もあったが、確証は得られなかったという。

 使途不明金とは別に、写しにはIOC総会前後の支出として、「土産代(ブローチ等)1766万円」などの記載があった。

 会計帳簿は当初、招致委事務局があった長野市役所に保管されていたが、開催地決定後の92年に焼却処分されたといい、帳簿の原本は見つかっていない。田中知事は帳簿問題の検証を公約に掲げ、04年2月、調査委を設置していた。


「ダム無しでも金が掛かるんだ」と田中知事 メールで本音漏らす

2005年11月20日 | 長  野  県  政
  ☆彡 スクープ
● 「ダム無しでも金が掛かるんだ」と田中知事
   側近職員へのメールで本音漏らす
       (これは11月17日 14:30ごろにメルマガ記事として配信したものです)
─────────────────────────────────
田中知事がぶち上げた「脱ダム宣言」は簡単に言うと、ダムのような大型公共事
業をすると金が掛かりもったいないからやめましょうーというものだった。自然
破壊にも触れているが、これはあくまでもついでのようだ。公共事業に対する、
彼の問答無用の否定の仕方は、為政者としてあまりに現実離れしている。まず初
めに箱物公共事業否定があり、その代表選手のダムがヤリ玉に挙げられた。
「脱ダム宣言」
http://www.pref.nagano.jp/keiei/seisakut/model/dam.htm

田中知事支持の根幹には、税金を食い物にする「ムダな公共事業」を徹底的に悪
者に仕立て上げ、その反発を田中支持に繋げるという策略がある。

浅川ダムの工事費は本体だけで200億円、周辺整備費を含めれば400億円と
もいわれる巨額なものだ。
ダムを造るのをやめればその金が節約できるはずだったが、現実はそんなに単純
ではなかった。ダムについての議論が深まっていく中で03年9月、田中知事は
ついには下のような感想をメールの中で側近職員に漏らすようになった。
田中知事がこんなことを言っていたなんて、驚きだ。と同時に、やっぱりかーと
いう思いも湧く。
______________________________

 "田中康夫" <yasu-kichi@msn.com> wrote:

> うーん、僕としては、流域100億、河川改修100億という数字が
> 独り歩きして、
> ダム無しでも金が掛かるんだ。
> 砥川って、浅川って、そんなに金を掛けるべき河川だったんだ。
> 公共事業は金がかかる、
> それもアバウトな積み上げの、
> との印象を与えていくのが少し心配です。
______________________________

これは経営戦略局政策促進チームの土木部門担当職員が田中知事に出したメール
に、田中知事が感想を書き加えたもののようだ。全文は下に添付してある。

田中知事は本心では
「ダム無しでも金が掛かるんだ。」
と思っていながらそれを口には出さず、
「砥川って、浅川って、そんなに金を掛けるべき河川だったんだ。」
と03年9月頃になって気付き、
ダムを止めても金が掛かるムードが世間に広まるのを恐れていたことになる。
今さら言っても詮無いことだが、これは県民に対する背信ではないのか。

もし「金が掛かってもダム建設を止めよう」というのが「脱ダム宣言」の柱で
あったならあれほどのインパクトを世間に与えなかっただろう。田中知事は徐々
に軌道修正しながら、どっちにしても金が掛かるようなことを言ってはいるが、
今に至るも「ダム無しでも金が掛かるんだ。」とは正面切って言っていない。

田中知事はあらゆる機会を捉えて公共事業に悪のレッテルを貼り、様々な事業を
中止したりその予算を削減することに血道をあげている。確かにムダと思える公
共事業は多い。しかし、すべてのものがムダとはいえない。ダムについても最初
に「ムダ」と決め付け、大した考えもなく中止を決めたものの、よくよく考えれ

「ダム無しでも金が掛かるんだ。」
ということが分かって愕然としているということだろう。
一度ぶち上げたものを簡単にやめるわけにはいかない。どうしていいか分からな
くて困っているーという田中知事の胸の内がこのメールから読み取れる。
ダム建設は田中知事の人気取りのための生贄にされたのだ。それを覆い隠すため
のベールが「脱ダム宣言」だったのだ。

お役所は一度決めたことは、問題があってもなかなか方向転換ができない。と、
いうのは田中知事が役所や従来の行政手法を批判するときによく使う言葉だが、
なんのことはない、自分で同じようなことをやっている。

いま県ではダムに代わる6つの代替案をコンサルタントに出させ、関係住民に説
明している。だが6つも案があるところが怪しい。これという決め手がない証拠
だ。こんなにあればどれに決めるかだけで議論百出、時間が掛かる。それを狙っ
たのか?と勘繰りたくもなる。

その代替案も実質的に元の浅川ダム建設案に限りなく近いもの。いったい何のた
めの「脱ダム宣言」だったのか。改めて疑問が湧くとともに田中知事の無責任さ
にあきれるばかりだ。
関連過去号
県が「脱ダム宣言」を実質否定ー土木委員会で
    大きなダムをやめて、小さなダムを複数
http://blog.melma.com/00060168/20040325
(このページの下の方)


このメールを出した職員は経営戦略局の土木問題のエキスパートといっていい。
経営戦略局と土木部の連絡調整役である。土木部関連の問題について田中知事に
いろいろレクチャーする役目でもある。いろんな意味で田中知事の側近として県
の重要な問題にかかわっている。
9月1日の百条委員会では証人として出席を求められ、田中知事後援会幹部の下
水道業者が県の事業にかかわった件について尋問を受けている。その中で田中知
事後援会幹部と十回以上経営戦略局の奥にある部屋で話をしているーと証言して
いる。
http://www.pref.nagano.jp/gikai/tyousa/9.01.pdf

誠実で優秀という評がある職員で、普段から超忙しい中(捉まえるには5~6回
の空振りは当たり前)時間を割いて私のいじわるな質問にもよく答えてくれてい
るので言いにくいのだが、この後援会幹部とのかかわり方について、以前私が訊
ねたときには
「自分はほとんど会う機会がない、会ったとしても2~3回」と答えていた。
なぜこのようなことになるのか分からない。知事の側にいればしょうがないので
はないか?というありきたりな解釈が的を得ていることになるのだろうか。
田中県政の欺瞞は県庁の中枢を蝕んでいる。

ダムについては、
「ダムだけに頼らないで総合的治水計画を打ちたて、それによって水害をコント
ロールすべきだ」
というのがこの職員の主張だ。これは田中知事の主張とも重なる。

ダムについて詳しい人に聞くと、これは斬新な考え方のようだ。斬新というより、
一笑に付す人もいる。なにしろアスファルト舗装を浸透性の高いものにして、河
川に水が流れ込むのを少なくして治水しようーというのだから気が遠くなる話だ。
そんなことで洪水が防げるのか?と素人でも思う。


「ダム無しでも金が掛かるんだ。」
田中知事がこのような認識を持っていたなら、職員としてそれを議員や取材で聞
かれた際言うべきではなかったのか?と問うと、
「議員からそのような質問はなかった」と答えた。

私はこの種のことを訊いていたはずだが、雑談の中でのことのような気がするの
で敢えて問い詰めるまで至らなかった。

「金が掛かるんだ」という田中知事の認識については
いや、脱ダム宣言では
「縦(よ)しんば、河川改修費用がダム建設より多額になろうとも、」
と、ダム無しでも金が掛かると言っているーと釈明する。

しかし、これは
「縦(よ)しんば、」と言っている通り、あくまでも仮にという意味で、必ずし
も金が掛かる前提ではない。本気でダムを止めても金が掛かると思っていなかっ
たのは明らかだ。
その証拠に、メールの中で
「ダム無しでも金が掛かるんだ。」
と驚き、
金が掛かるという印象が広まるのが心配だーと言っている。

このメールでの田中知事のひと言は、本来表に出ることを予想して書かれていな
いだけに田中知事の本心が吐露されているといっていい。


----- Original Message -----
From: "政策調整 ***" <
*********@pref.nagano.jp>
To: "田中康夫" <
yasu-kichi@msn.com>
Sent: Wednesday, September 03, 2003 8:18 AM
Subject: Re: 宮地良彦氏を来訪


> 政策調整 **です。
>
>  前の事務所でも良く話していたのは、100年確率ならここまで守れる
> 代わりに経費はいくら、50年確率なら、30年確率なら、というパターン
> を県民の皆様に示して、どれを選ぼうか、と議論するのが本当だろう、
> ということでした。ライン川沿いのある街では、はるか昔、100年確率
> の計画として示されたパラペット堤防を、そんなに高いコンクリの壁を
> つくられたら川が見えなくなり、観光価値が下がるとして、街の人たち
> が10年確率の低い堤防を選択した、という話があります。
>
>  安全度を「選択肢」として捉えることを許さない空気が、まだ日本人
> には根強く、検討委員会のテーブルでも、そこはアンタッチャブルだっ
> たように思います。
>
>  ともかく今、浅川と砥川の、現段階での計画が、国からも認可される
> ことこそ、「脱ダムは可能」を全国的に実証することになりますので、
> 流域協議会での議論を最重点に見守りつつ、何とかそこまでは行き着き
> たいと思います。認可されたからといって、「流域100億」はすぐに
> 実施するわけではありませんので、その後どんどん見直していくことが
> 可能です。基本高水の再検証はもちろんですが、どこかで「選択肢」と
> しての安全度を議論していく段階が必要になると思っています。
>
>
>
> "田中康夫" <
yasu-kichi@msn.com> wrote:
>
> > うーん、僕としては、流域100億、河川改修100億という数字が
> > 独り歩きして、
> > ダム無しでも金が掛かるんだ。
> > 砥川って、浅川って、そんなに金を掛けるべき河川だったんだ。
> > 公共事業は金がかかる、
> > それもアバウトな積み上げの、
> > との印象を与えていくのが少し心配です。
> >

NHK1/4 縮小論と受信料拒否の論理

2005年11月09日 | 長  野  県  政
この記事はすでに掲載した「受信料拒否の論理」(04/9/28)と「1/4縮小論」(05/2/12)を併せてひとつに纏め再録したものです。

NHKは肥大化しすぎている。テレビが地上波2波、衛星が3波、ラジオがFM、
短波、それにAMが国内2波プラス海外向けに21カ国語の放送を行っている。
世界でもこんなメディアはない。なにもNHKひとりがそんなに頑張る必要はな
い。他のメディアにもまかせればいいのだ。
昔と違ってBSだのCSだのいろいろな放送形態もある。地上波テレビは数年後
になくなる。ネットでテレビが見られる時代ももうすぐだ。少なくとも今のよう
に巨大なNHKはもういらない。大きすぎる弊害の方が多い。放送と関係ない会
社もNHKは沢山抱えている。今の1/4ぐらいになった方が広い目でみていいの
ではないか。こじんまりと地道にやっていけばいい。

受信料も1/4に値下げだ。テレビは全体の視聴率が下がっている、つまり見てい
ないのだから受信料も下げるべきだ。視聴者の方は昔に比べて「情報料金」を多
く払っている。昔はNHKに電電公社の電話代ぐらいだったが、今はネットの利
用料に携帯電話、テレビも衛星は有料だ。払う窓口が多くなっている。そんな中
で、NHKが昔どおりに受信料を取ろうというのも考えてみれば図々しい話だ。
テレビ業界は華やかで一見先端のように見えるが、実はもう斜陽産業だ。

テレビはデジタルになると課金が容易になる。払わなければスクランブルをかけ
て見られないようにすることができる。WOWOWなどがすでにやっている。今
のようにタダ見はできないかわりに、払う者はシビアになる。つまらなければ見
ずに契約そのものをしなくなる。
そうなるとNHKは大変だ。集金しなくていい代わりに、契約者がガクンと減る
ことが予想される。いまは税金みたいに、なんとなく「払わなければいけないも
の」と思って払っている人が多いが、それが見なければ「払わなくてもいい」と
なれば大手を振って払わない人が大勢出てくることが予想される。いま不払いが
増えているのも「払わなくてもいい」ということを知ってしまった人たちが増え
たからなのかもしれない。
だからデジタルになってもNHKは課金システムを導入しないのでは?という観
測もある。テレビのデジタル化はNHKにとって両刃の刃なのだ。

NHKの間違いは、NHKしか見られなかった時代の感覚と体制でいつまでもい
ることだ。視聴者はNHK以外に見るものは沢山あるのに、NHKはいつまでも
お山の大将で自分が一番偉いと思っている。

NHKは制度疲労を起こしている。自浄作用は期待できない。海老沢会長の辞任、
その後の顧問就任などがいい例だ。根本的に改まることはないだろう。積極的、
建設的意味で受信料を払わないことによってNHKを変えていくことが社会全体
にとってプラスではないのか。

NHKの崩壊は新しいメディアの時代の幕開けだ。確かに放送の台頭期にNHK
のようなものは必要だったかもしれないが、時代はもうNHKを必要としていな
いのだ。NHKがなくて困る人はそう多くはいない。一番困るのはNHKの人た
ちだ。


『NHK受信料拒否の論理』
そんなNHKの受信料をかなり長いこと私は払っていない。多分30年近く払っ
ていないのではないかと思う。そんなことを言って大丈夫か?と思う方もいるか
もしれないが大丈夫だ。NHKの受信料は払わなくてもいいのだ。払わなくてい
いーというより私は意識して払わないのだがー。
なにもケチだけで払わないのではない。NHKは受信料を払うとその人はNHK
のことを支持している、理解してくれている人だというのだ。冗談じゃーない、
理解なんてできません!という意思表示の意味もあって私は払わないでいる。

「NHK受信料拒否の論理」(本多勝一著)という本がある。ずいぶん昔の本だ。
1973年に出ている。本多氏は長野県伊那谷出身の朝日新聞記者だった人で、この
本には文字通り受信料拒否の論理がいろいろ書いてある。それに影響を受け、な
るほどーと思ってそれを実践している。実践している過程で学んだことを織り交
ぜて、私流のNHK受信料拒否の論理を書いてみる。

受信料は受信契約に基づいて請求されているのだが、その「契約書」というもの
を見たことがある人がいるだろうか?実は、そういうものはないのだ。
NHKは正当な手続きを踏まずに、相手の無知と錯覚に付け込み金品を取ってい
るに等しい。ヤクザまがいで強引だと評判が悪かった新聞の契約だって契約書は
ある。それにハンコをつかせるやり方が強引だったのだが、NHKはその契約書
すらなくて金を取っている。新聞が粗暴犯とすればNHKは知能犯か?NHKの
ホームページに受信料についてのQ&Aがあるが、ほとんど自分たちに都合がい
いことを勝手に言っているに過ぎない。嘘に近いものまでいくつもある。インチ
キ商法並だ。

受信料を払っていない人は意外に多い。だが、そんなことが世間に知れるとマズ
イのでNHKはひた隠しだ。
サンデー毎日(9月19日号)の推計では約25%、1/4の人が払っていないのだ
という。NHK自身が国会の総務委員会に報告している数字でも約2割の人が払っ
ていない。この騒ぎで、新たに1万7千件の支払い拒否が出ている。そしてそれ
は増え続けている。
「NHK不祥事、受信料支払い拒否・保留1万7千件に」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040922-00000312-yom-soci


*払わなくてもいい理由
受信料徴収の根拠は放送法32条で、「テレビなどNHKの放送を受信できる装
置を設置したものは受信契約を結ばなければならない」となっているからなのだ
が、一方、民法では契約の自由を謳っている。「嫌な契約を強制されない」こと
になっている。放送法32条はこれに抵触する可能性があるのだ。この他NHK
受信料拒否の論理は山ほどある。試しに「NHK受信料拒否」などの言葉で検索
してみるといい。
放送法32条は法的に問題があるのだが、NHKはこれを白日の下に晒すのが嫌
なため、受信料を払っていないものに対して法的措置を取れないでいる。裁判に
なって不払い問題が大きく報道され、それに触発されて不払い者が増えることを
恐れているのだ。その上、裁判で負けでもしたらNHKは大打撃だ。だから数百
万人も払っていない人がいるのに、NHKはただの一度も裁判を起せないでいる。

*受信料の使いっぷり
一方で、NHKの取材に対する金の使いっぷりのよさは有名だ。
大昔のことだが、NHKは選挙の開票の速報のとき、どんな田舎の開票所へでも
自前の電話回線を引く。他のマスコミは選管が用意した一本か二本の電話を奪い
合いで使う。タカが選挙の速報ぐらいで大金を払ってまで専用電話を引く必要は
ない。自分の金だったら引くだろうか。親方日の丸意識があるから、こんな大盤
振る舞いをするのではないか?

*最近の長野県庁でのこと
議会がちょっと盛り上がったときがあった。去年の夏ごろのことだ。知事の不信
任決議とかそういう大きな動きのときではない。この時、何でそんなにーと思う
ぐらい多くのNHK記者たちが議会棟の中に集まった。よそは5人位だとすると、
NHKは十数人体勢だった。それで余計目に付き、記憶にも残っている。大して
やることもないのに無駄に人を動員している。金と人が余っていなければ出来る
ことではない。

*五年ほど前長野市内で偶然見た光景
犀川の河川敷で雑草が燃える小火が発生した。NHKの割と近くだ。たまたま私
はそこを通りかかった。そこにNHKの取材クルーとTSBのカメラマンが来た。
NHKは記者とカメラマンと助手の三人がタクシーに乗ってやって来た。TSB
はカメラマンが一人で車を運転して来た。ライトバンの後ろのドアを跳ね上げ、
大きな三脚とカメラを一人で抱えて現場まで歩いていった。
NHKは民放が一人でやっていることを、4人がかりでやっていることになる。


*ホームページに見る各テレビ局の頑張り度
ところがNHKはこれだけ取材に金を使っていながら、その成果を社会に還元し
ていない。
長野県をエリアとするテレビ局のホームページで見比べるとそれが歴然だ。
民放4社はそれぞれ頑張り具合は違うが、ローカルニュースをホームページに載
せている。しかし、NHKは全然載せていないのだ。受信料を取るだけ取ってい
ながら、タダの民放よりサービスが悪いのだ。
厚かましいったら、ありゃーしない。

SBCが一番充実していて、動画で見られるニュースも一番多い。信毎の子会社
みたいなもので、地元民放の老舗なのだから当然だろう。意外に頑張っているの
がTSBだ。SBCよりはるかに規模は小さいのに動画ニュースがSBCほどで
はないがいくつもある。NBSは動画がなくて写真だけ。それに音声が付いてい
る。(05年8月ころから動画が見られるようになった)
ABNは写真もなくて文字だけ。NBSとABNはこれでもテレビ局か?と
言いたくなるようなものだ。
それよりさらにお粗末なのがNHKだ。ここは、なーんにも載っていないのだ。
動画どころか文字でも、地方ニュースそのものがないのだ。ジャブジャブ金をか
けて取材しているのに、それを視聴者に提供する姿勢が皆無なのだ。どこが
"皆様のNHK"なのかと思う。NHK長野のホームページは殆ど更新されること
がない。ここにはニュースがないのだ。地方をナメているとしか言いようがない。
受信料を取っているNHKが一番態度が悪いのだ。

これは頑張ってる順だ。
SBC 信越放送
http://sbc21.co.jp/news-i/
TSB テレビ信州
http://www.tsb.co.jp/bangumi/plus1/index.html
NBS 長野放送
http://www.nbs-tv.co.jp/
ABN 長野朝日放送
http://www.abn-tv.co.jp/news/news/index.htm
NHK
http://www.nhk.or.jp/nagano/

*受信料拒否のHOW TO
具体的にどうやるか。まずNHKの集金担当係りのところへ電話をする。
長野の場合、営業・受信料 026-291-5210 だ。東京のNHKは
0120-151515(無料のフリーダイヤル)

そして、受信料を払わないので集金に来ないでくれ、と一方的に告げればいい。
「訪問拒否」だ「電話もしないでくれ」と言うといい。そして、「受信契約をし
ていないのだから払わない」と言う。いろいろ言ったら、「契約書を見せてくれ」
でいいのだ。NHKは、ないのだから出しようがない。もしそういう類のものを
出してきたら「破棄する」でいい。

後は最近のNHKの不祥事について思っていることをぶちまければいい。NHK
はその声を聞いて反省し、貴方の行動は社会の役に立つーというわけだ。これで、
一年間で約一万五千円が浮く。衛星放送だと約2万6千円だ。いいことをして無
駄な出費も抑えられる。こんな有意義なことはない。浮いた分の半分でもこのメ
ルマガのカンパに回せばさらに慶賀だ。

銀行振り込みにしている人は、NHK受信料は引き落とされないように手続きす
る。
入れ知恵しておくと、NHKの集金人は集金だけを委託されている外部の人間だ。
今ではかなり知られていることだが、これだけでも意外に思う人がいるはずだ。
こういう具合にNHKは自分たちに都合が悪いことは言わない。集金人は委託さ
れているだけだからいろいろ問題はある。彼らは集金すればいいだけだから、貴
方がここに書いてあることを言ってみたところでそんな理屈は知らない。だから
NHKの正式な職員かどうか確かめてから話した方がいい。契約について話すの
だから集金人ではダメだと追い返す手もある。とにかく知恵比べみたいなものだ。
ディベイトを楽しみながら実益を得られるのが「NHK受信料拒否の論理」でも
ある。


朝日大物記者が田中知事に打った問題メール

2005年11月07日 | 長  野  県  政

● 朝日新聞 第二の取材メモ事件 メモ覗き見!?
   朝日新聞が”忌避”する田中知事へのメール
   菅沼栄一郎、小此木潔 両記者が
   恫喝まがいの奇怪な広報の対応 

 この記事は11月7日02時ごろにメルマガで配信したものです。
─────────────────────────────────
朝日新聞の菅沼栄一郎記者が田中知事に送ったと思われるメールと、当時朝日新
聞編集委員で現経済部長の小此木潔記者が送ったと思われるメールを下に添付し
た。どちらのメールにもそれぞれ問題がある。

菅沼記者の送ったものは、冒頭で
「経済部の記者が取材したメモですので、そのままお送りすることができないの
ですが」
と書いている。
またしても、いま話題の取材メモがらみのメールだ。
「そのままではない」と一応書いてはいるが、どこからどこまでが取材メモなの
かはっきりしない。ほとんどそのままではないのか?でなくても、他の記者の取
材メモを菅沼記者が”覗き見”して書いたのは間違いないだろう。

取材メモを別の記者が、外部に漏らしていいものだろうか。
朝日新聞というのは取材メモの扱いに問題があるようだ。


菅沼記者といえば、97年11月から、テレビ朝日「ニュースステーション」に
4代目コメンテーターとして登場し、ざっくばらんな話し方で結構人気だった。
私は歴代のコメンテーターの中では一番好きだった。
甘いマスクの二枚目だったがそれが災いしたのか、99年4月21日発売の週刊
文春で女性問題をスッパ抜かれ、同番組を降板している。

ところがその菅沼さんがどういうわけか、02年11月ごろから長野県庁の表現
センターで行われる知事会見に何度となく姿を見せている。その当時、菅沼さん
は東京・立川支局にいたらしいのだが、そこからわざわざ長野県まで来て、たい
したことのない質問をしている。
「いったいどういうつもりなんだろう?」と多くの人が疑問に思っていた。
知事会見 平成14年11月7日(木)
http://www.pref.nagano.jp/hisyo/press/20021107n.htm

落ち目の菅沼さんが田中知事人気にあやかろうとしたのか?だとしたらジャーナ
リストとしてのセンスがない。

そんな中で出したこのメールにもどういう意図があるのかよく分からない。
同時に枝野幸男衆議院議員にもCCで送っているのだが、これもよく分からない。
枝野さんにメールで問い合わせると、翌日すぐに本人から返事が来た。
「古いことなのでメールも残ってないし記憶もない」という。ごもっとも。
菅沼記者については
「菅沼氏とは数回お会いした記憶があり、取材を受けたこともありますが特別に
親しい関係ではありません。」ということで、
田中知事とは
「田中知事には政治的立場の違いからメディアなどを通じて厳しい批判・攻撃を
受けています。親しいとは反対の関係だと言って良いと思います。」
とのことだった。
田中知事は民主党の方とは仲がいいのかと思っていたら、そうでもなかったよう
だ。


菅沼さん本人に聞いてみようとこのメール記載の菅沼さんのメールアドレスにメ
ールを打ったのだが、使っていないアドレスらしくリターンメールとなって返っ
てきてしまった。

仕方なく朝日新聞広報宛てにメールで質問し、数日経っても返事がないので電話
で問い合わせたが奇怪な対応だった。

最初からツンケンして木で鼻を括ったよう。
「私が言ったことを公表するとなんらかの対応措置を取らしていただくかもしれ
ない」などと脅したかと思うと、
弁解のつもりなのか?
「これは朝日新聞としての対応ではない」と言ってみたり
「この問題について朝日新聞としてなんら答えるものではない」
などと意味不明の回答。何がなんだかわからない。

これでは広報の役をはたしていないと思うし、脅されたようで不安なので、
「何を書くとどういけないのか?」と聞くと、
「ま、じゃ、その辺はお好きなようにとしかいいようがないですね」
とあっさり前言撤回ーなのか?

三分ほどしか話していないのに、
「忙しい」と逃げの体勢に入ったので、
逃がしてなるかと、
「それじゃ暇なときに電話し直したい」と言うと
「いや、結構ですお話しすることはない。議論はしたくない」
などと、それでもマスコミで働く者なのかと思うようなことを言った後
「切らせていただきますが、よろしいでしょうか」
と言ってしばらくのち、電話を切ってしまったのだ。

摩訶不思議な対応というしかない。都合の悪いことには答えたくないーといった
姿勢が露骨だ。

物事を隠すのではなく、問題点は明らかにして反省すべき点は反省すべきではな
いのか?というのは朝日新聞がよくする口吻だと思うが、それをそっくり朝日新
聞に言ってやりたい。

電話の切り方も根性がなく、
「切らせていただきます」
と言った後すぐバーンと切る度胸もないようで、しばらく切らずにこちらの様子
を窺っていた。
そもそも、
「切らせていただきますが、よろしいでしょうか」
という言い方が根性が座ってない。自分が正しいと思ったらさっさと切ればいい。
それも出来ず、「よろしいでしょうか」などと相手に聞いてどうする。聞かれた
方だって「いいです」なんていう訳がないだろう。

「これは朝日の見解でなく個人の考えだ」などとも言っていたが、こんなときに
も会社第一のサラリーマン根性がモロに出てくる。そんなに会社が大事か?
朝日新聞広報に電話しているのに個人の見解を聞かされても困る。朝日新聞には
広報というセクションはないのだろうか。

マスコミは普段いろんな相手に「取材に答えろ」と迫っているのにいざ自分が答
える番になるとこの有様だ。
大朝日なのだからもう少し懐深く、ゆったりと構えることは出来ないものだろう
か。この程度のことでおたおたしていては朝日の看板が泣こうというものだ。

このところ続いて起きている朝日新聞をめぐる数々の問題は、朝日の根本体質に
起因するのではないだろうか。”人物”がなく、小心者のサラリーマンばかりだ。


もう一本のメールは当時朝日新聞編集委員で現経済部長の小此木潔記者が田中知
事に出したもののようだ。

小此木記者はいかにも大物記者らしく、県の施策に口出ししているのだが、それ
はどうも自分の手柄のためであって、県民益という視点は希薄なようだ。
「商品としての田中康夫」なんて言い回しをしているところを見ると田中知事の
正体をよーーく分かっているようだが、そこに付け込み利用する魂胆がありあり
だ。

支局まで自分の道具のように操って、思い通りの記事を紙面化するのを約束する
なんて大記者ならではの実力か?いやはや、たいしたものだ、驚いた。
しかし、ここまでやると企業内記者の一線を超えているのではないだろうか。
ジャーナリストというよりフィクサーと言ったほうがいいのではないのか?


メールの一番最後にPSとして
>  PS 吉田慎一・取締役編集局長が誕生しました。手間が省けたでしょう。
と社内人事を田中知事に知らせているが、いったいどういうつもりか。

田中知事は朝日新聞の幹部を知っていることが自慢らしく、
平成17年(2005年)10月20日(木)17:25~19:16 県庁:知事室
で行った、
「虚偽メモ」問題にかかる田中知事と朝日新聞社との面談
でも得意げに吉田氏の名前をチラつかせている。
http://www.pref.nagano.jp/hisyo/press/asahi/051020a.htm

信州・長野県知事 田中康夫
 亀井さんにはどうやってあたったのでしょうか。僕ね、吉田さんがね、知らな
い仲じゃない、解体的出直しが必要だ、読者に目を向けた自己改革をというアピ
ールを出されたのです。

上を読んでみれば分かるのだが、ここで「吉田さん」という名をわざわざ出す必
要はなく、やくざがスゴム時に「上司を知ってんだゾ」という手法に似ている。
このようなことを田中知事がするのも、大記者が社内事情まで田中知事に報告す
るからではないのか。

この面談自体が田中知事が朝日新聞にクレーマー行為を働いている時の証拠のよ
うなもので、こんなもの表に出しては具合が悪いのではないか?と思うのが常人
の考えなのだが、田中知事は違うようだ。(同じことの繰り返しで、無駄に長く
一体誰が読むのかと思う。こんなものを文書化するのに職員を使うのは、公私混
同でけしからんではないかという県議もいる)

もっとも、田中知事は本当に都合が悪い時には3階の奥まったところにある知事
室を利用して、普段とはまったく違った声音で取材に応じたりしているのだから、
やっぱり正常なのかもしれない。一筋縄ではいかない田中知事ではある。

こんな田中知事にうっかりメールを打つと、後々大変だーという教訓になるだろ
うか?

____________________________

朝日新聞の菅沼氏からです。

----- Original Message -----
From: "EICIRO" <eiciro@tkf.att.ne.jp>
To: "田中康夫" <yasu-kichi@msn.com>; "枝野幸男さま" B***@****.jp>
Sent: Monday, June 09, 2003 5:48 PM
Subject: ご連絡

> 塩川発言には、注意が必要です。
> 経済部の記者が取材したメモですので、そのままお送りすることができないの
ですが、
> 要旨、次のような「誤解」をしています。
>
> 長野県としては1340億円ちょっとの補助金を国からもらっている。
> このうちこれだけは自主財源として600億円なんぼかもらいたい、
> あとの600億円なんぼについては自主財源でなくてもいいが、(どうしてこ
ういう理解になるのかわからない)
> このうちの半分は国の補助金として残してもらって(?)、
> あとは自主努力で解消していくから配分を考えてくれ、という非常に具体的な
案をもってこられました。
>
> 以上は、講演部分。()内は?も含め菅沼の追加部分です。
> この後聴衆との質疑応答でも、同趣旨のことを繰り返しています。
>
> …そういう改革を自治体からあげてほしいと思っている。
> 田中知事はきちんと項目をあげてくれた。
> いま片山大臣が言っている(?)9兆円を地方に譲るとするならこれだけの案
件だということをずっと書いてきてある。
> そのうち長野県としたら約1360億円(?)あると。
> そのうち600億円くらいは財源を譲ってもらわないとできない、あとの60
>0何億については半々で補助金で見てくれたらあとはいける、
> とかそういう数字で出してくれたものですから、ひとつの例として参考にした
>い。
>
> 塩川発言の引用は以上ですが、どうやら経常経費と投資的経費が600億ずつ
ですから、ここを勘違いしているのか。
> 「長野提言に理解を示した」とはちょっと言えないようです。
>
> 「困った補助金」はお聞きしました。支局が社会面に出しているようです。
> 削減された補助金の税源移譲される割合の各論ですが、志村さんらにお聞きし
たところ、少し時間がかかるようです。もう少し待ちましょう。
> 12日の経済財政諮問会議まで、数日静かにしています。
> それにしても、財務省が税源移譲で譲歩してくる理由がちょっとわかりません。

> そんな原稿が明日、明後日あたりに載るとタイムリーなのですが。
> 経済部には「読者はそんな原稿を読みたがっている」とささやいているのです
>が。
>
>       菅沼栄一郎

_____________________________

下のものは、小此木潔記者が田中知事に出したらしいめーる。
_____________________________


----- Original Message -----
From: <okonogi****@asahi.com>
To: <yasu-kichi@msn.com>
Sent: Friday, July 04, 2003 3:41 PM
Subject: 7日発表の件で緊急提案(小此木)


> 田中 康夫様
>
>
>  「一体」、何のためかとオヤジギャグを言いたくなる三位一体騒ぎも、結局
>のところ総裁選・総選挙対策でしかない現状ですね。うまく斬れない点などは、
>表現者のはしくれとして忸怩たる思いですが。
>
>  さて、本題です。7日発表の件、田山さんから電話とファクスをいただきま
>した。ご存じ金谷年展さんに意見を聴いてみたら、以下のような反応が返ってきま
>した。私も同様の意見です。もし7日までに手直しの余地があればご検討ください。

>
>  !)「トップランナー」というなら、「世界で最初の実用化」にこだわってみ
るべきでは。そうしてこそ田中知事らしい。たとえば京都の地球環境産業技術研
究機構(略称ライト:たぶんLITE=そこの湯川という研究者をたまたま記事
で書いたことがあります)がシャープと共同でNEDOの補助をもらって開発中
の、「バイオマスで水素をつくって燃料電池で発電する技術」とか。そうすれば
世界の人が見に来るようになる。単なる温暖化技術の公募はあちこちですでに
やっている。田中さんのように発表しないだけ。
>
>  !)企業参加のインセンティブとして、お金も必要。1件3000万円くらい
で2億円くらいの予算があればいいのでは。バイオマス・ニッポンの政府計画と
からめて補助がでるようにするとか、工夫が必要。企業は初期コストは負担しや
すいが、ランニングコストも負担するとなると、二の足を踏んでしまうのではな
いか。そういう具体的な条件があれば、知り合いの企業などに声をかけやすいの
だが。
>
>  !)ごみを集めて燃やす市町村の計画の代わりに、長野県が音頭をとって「ご
>みをバイオマス資源として利用し、税金負担を少なくする」プロジェクトを開始
>すべきだ。
>
>  (以下は私個人の思いつきですが)
>
>  茅野さんの保全協会の援助や、八十二銀行など金融機関の支援、理科教育な
ども組み合わせるといいのでは。
> 農協との共同プロジェクトで「コジェネプラスCO=トリジェネ」方式(オラ
ンダなどが巨大ハウスで巨大トマト栽培。そのシステムを大阪ガスが全国で販売中)
を。
農業試験場を手始めに長野全体に広めれば、農家にとって大きな武器になるかも。

>  太陽光発電については米国のベンチャー経営者と去年会った際、「従来の数
倍の発電効率の太陽電池」を開発した、と言っていました。外資参入もOKだと
協調して在日米国商工会議所や米欧メディア向けのプレゼンテーションも必要です。
この面からも、県の補正(別の予算を執行停止して不用額を充てることも含めて)
なしというわけにはいかないでしょう。
>
>
>  担当部局で詰めきれないから、7日は田中さんのアドリブ的プレゼンテーショ
ンでやってしまう手もあるでしょうが、「商品としての田中康夫」にこだわるとす
れば、金谷さんに直接電話してみてはいかが。大阪ガスのトリジェネについてもく
わしい人ですから。
>  金谷さんの携帯は(念のため)090-3***-****です。
>
>  記事は長野支局(佐藤)から出すのを全国に流れるようバックアップします。

「長野モデルの成功」を第一に考え、朝日の特ダネになどとはいいませんが、よ
そに先行されないという条件は必須です。
>  ではまた。
>
>  PS 吉田慎一・取締役編集局長が誕生しました。手間が省けたでしょう。

> ……………………………
>
> 小此木 潔
> Okonogi, Kiyoshi
>
> okonogi****@asahi.com(仕事用/official)
>
> fw****6@******.com(私用/private)
>
>
> 朝日新聞編集委員室
> 〒104-8011
> 東京都中央区築地5-3-2
> Tel.03-5541-****
> Fx.03-3545-****


産廃施設中止で業者が県に五億の訴え!

2005年11月05日 | 長  野  県  政

今年3月3日、長野県は三郷村に民間業者が建設中の廃棄物中間処理施設事業計画の承認を、住民の声を受けて取り消すという前代未聞の荒技をやってのけ大きな話題となった。
この種の迷惑施設の建設計画に反対の声が出て中止になることはままあるが、一旦建設が認められ、建物まで出来てしまったものの事業計画が途中で取り消しになった例はない。住民、業者、行政の三者が絡み合ってすったもんだの騒ぎが続いていたが、ここに来てあらたな展開となりそうだ。

廃棄物処理業者が、最近になって県を訴えるための前準備ともいえる書類を配達証明郵便で3度に渡って県に送っている。業者は許可申請書を何度も提出しているが、県が受け取らないため「行政の不作為」を主張して訴える構えなのだ。業者がこれまでにこの施設に注ぎ込んだ金は約五億円だという。

県が書類を受け取らないのは、事業計画書には「住民の同意が必要」と県条例で定められているため。住民は反対しているので同意書はない。が、そもそも国の法律には「住民の同意が必要」とはどこにも書かれていない。そこで堂々巡りになっている。
このトラブルの根底には法の不備がある。住民、業者、行政の三者がその不備をそれぞれ自分に有利なように解釈して問題はこじれている。

住民の言い分は、
「最初こういう計画とは知らなかった、だまされた。区長が判を付いた同意書は無効だから県は建設承認を取り消せ」というもの。県は住民の主張どおりに施設の承認を取り消している。さすが住民本位の行政を掲げる田中県政、素晴らしいーと評価したいところだがそうはいかない。

田中知事のいけないところは、着地点がないまま思い付きで物事を決めること。こんなドラスティックなやり方でなく、現実的やり方があると思いのだが、そういうことに思い至らないようだ。

この施設は守らなければならない基準点はすべてクリアーしている。なにしろ一旦は許可が下りているのだから。場所はりんご畑の中で、近くには廃油の貯蔵施設と木材の破砕施設がある。いわば似たような迷惑施設が隣接するところに出来たわけで、住宅地の中に忽然と出来たわけではない。迷惑の度合いは少ないはず。

問題は「住民の同意」。だが、住民側は知事が味方についているからか、
「行政が定めた基準をクリアーしてもダメ。この地区独自で決めた基準を守らなければ同意できない」
などと強硬。
こうなると法治国家としてのルールをも無視することになるのだが
「そういうことは知らない」
「そんなに安全というなら役場のそばに造ればいい」

本来事態収拾に一役買うはずの区長は、あまりの混乱に嫌気が差し辞任する騒ぎに。後任は、なり手がなく「この問題について立ち入らなくていい」という条件のもとに別の人が選ばれるという異常事態となっている。

混乱に輪を掛けているのが田中知事の対応。4月11日、波田町方面に行った際、この施設もついでに視察して知事が関心を持っているメッセージを発してはいるが、その後これといった対応をしていない。
現場主義を掲げる田中知事だが、この問題については現場を一度見に行っただけ。県が訴えられるかもしれないという局面になっても何の対応もとっていない。住民エゴに火を付けて、後は知らん振りの無責任極まる田中知事の態度だ。

騒ぎとしては大きくなっているが、本来この程度の問題は課長決済ですむ話だそうだ。だが、知事が現場視察までしているとあっては、その知事の胸の内を忖度しない部下はいないだろう。この問題を扱う県生活環境部の太田寛部長は田中知事の高校時代の同級生で、40歳代で部長職に就いている。
太田部長がこの問題にどこまで関わっているのか、いないのか?興味が湧くところだが、これについて何度も質問したのだがよっぽど具合が悪いのか電話口にも出てこない。同級生同士の間に、なにか得体の知れない奥深いものが横たわっているのを感じさせる。

裁判になれば県が負ける可能性が高い。なにしろ一旦許可したものを途中で取り消しているのだ。加えて、県が主張する「住民の同意書」の必要性は法的に認められていない。これは裁判でも判例が出ていて必要なしが大勢だという。

裁判で県が負ければ巨額の血税が払われることになる。そのころ田中康夫は長野県知事ではない。

この記事はメルマガ「田中県政追撃コラム」で11月2日15:30頃に配信されたものです。


儲からない仕事に業者がソッポ 「全国道路交通情勢調査」

2005年10月22日 | 長  野  県  政

下記記事を[10月21日 2:14] にメルマガで配信した同見出し記事と差し替えたいと思います。内容的に大きな違いはありません。書き込んだ部分と表現上の違いがあるだけです。配信したものは、間違って消してしまったと思ったものです。消してしまったと思ったので書き直したのがここに掲載したものです。深夜、眠気と戦いながら配信作業をしたため、間違って古いものを配信してしまいました。

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”競争入札”したものの、応札者足りず、結局”随意契約”
儲からない仕事に業者がソッポ 「全国道路交通情勢調査」 

全国道路交通情勢調査(通称名:道路交通センサス)というのが、5年に一度国勢調査に合わせて行われている。道路交通の現状と問題点を把握し、将来にわたる道路の整備計画を策定するための基礎資料を得るのが目的だ。全国調査なのでもちろん長野県でも行われているのだが、他県では見られない長野県ならではの”異変”が起こっている。

県はこの調査をする業者を募集する競争入札を行ったのだが、再募集までしたのに必要な業者が集まらず、結局受けてくれそうな業者を指名して随意契約を行わざるを得ない事態となっている。

72件の入札を行ったが、先週までにまだ13件の応札がない。調査のタイムリミットは11月末。このままだと長野県だけ穴が空く。焦った県土木部では競争入札の建前をかなぐり捨てて、いま仕事を請けてくれそうな業者を物色し、二社に目星を付け「随意契約でどうか?」と交渉中。

なぜこんなことになったかというとー。
この種の調査は測量業者がやることになっている。長野県は田中知事の公共事業抑制策のせいで、あらゆる工事の基礎となる測量士の仕事が少なくなっている。仕事がないので測量士はリストラされ、必要量を割り込むほどだという。そのため仕事を請けられないという信じられないようなことが起こっているのだ。
それに加えて次のような事情もある。
交通量調査というのは役所のほうも予算は多くつけられず元々儲からない仕事。業者は日ごろの付き合いで、儲からない仕事も「お礼奉公」のようなつもりで引き受けていた。ところが長野県は、上に書いたように田中知事のせいで仕事がなくなっている。仕事もないのにお礼だけ求められても応じるものはないーという訳なのだ。

他県ではこの調査、ほとんど随意契約でやっているという。競争入札なのは長野県だけ。全部を競争入札にすると、「儲かる仕事はやるが儲からない仕事はやらない」ということに民間企業は当然なる。

世の中は持ちつ持たれつ。それが行過ぎて癒着になるのは問題だが、経済合理性だけではないのがお役所の仕事というもの。その辺が分かってないのが”お子ちゃま知事”の田中康夫。馬鹿のひとつ覚えで競争入札を叫んでいればいいってもんじゃないーという見本。

これと似ているのが冬の雪かき作業。これも儲からないのだが、建設業者が地域の人のためにーとボランティア精神でやっているようなもの。これを安くやろうと県では競争入札でやっているが、競争入札には馴染まない。やりたがらない業者に頼み込んで“やって貰っている”のが実情。03年冬には雪かき作業が十分に出来ないところがあり、苦情が出て問題となった。


長野県庁・デジカメ写真散歩

2005年10月16日 | 長  野  県  政

インターネット上に自分のイメージ通りに文章と写真を載せるにはテクニックがいる。デジカメを大分前に買っては見たものの、撮った写真を自分の思い通りの大きさや、位置に載せるのはなかなか大変だ。いろいろな制約や決まりがあってうまくいかない。ようやく載せたーと思っても、自分のパソコンでは見えるのだが、他の人のパソコンでは見えないーなどということもあって驚いた。いろいろな方法を試してみたが、県庁内外を撮影したものをライブドア・ブログにアップした。ここのgooブログには同時に何枚もの写真を載せられないので下記URLをクリックしてご覧いただきたい。16カットを載せている。

 http://blog.livedoor.jp/tuigeki/

普通はなかなか見ることがない議員控え室や県庁内部の様子、マスコミ報道されていない知事用の車、アルファードなどを写真で紹介している。

  経営戦略局


前代未聞!県事業落札後、慌てて社員募集広告

2005年10月09日 | 長  野  県  政

 前代未聞!県事業落札後、慌てて社員募集広告

田中知事の後援会「しなやか会」幹部で、トーヨークリエイトという下水道会社を経営している小林誠一氏の証人尋問がいよいよ10月14日の百条委員会で行われる。下水道問題で一番注目を集めている民間人だ。

同氏は県庁土木部に「業者立ち入り禁止」の貼り紙がされている2002年ごろ、田中知事の私設秘書の名刺を持ち、県庁に堂々と出入りしていた。私も何度もその姿を目撃している。違和感を感じはしたが、そのときはまさかこのように問題となることをしていたとは夢にも思わなかった。

ここに掲示したのは小林氏が経営するトーヨークリエイトが、2005年3月6日付の信濃毎日新聞・広告特集版に打った社員募集広告のコピーだ。

同社はその18日前の2月15日に行われた長野県下水道公社の「平成17年度下水道処理施設運転管理業務委託」入札で、予定価格203、170、000円のものを189、960、000円でテスコという会社とのJVで落札している。

つまり、トーヨークリエイトは落札後、慌てて社員募集を行っていたということだ。仕事を請ける体制が整っていないのに仕事を請ける会社がどこにあろうか。この業界に詳しい人に話を聞いたが、このようなことは前代未聞のことだという。
小林誠一氏は下水道業界のあり方について意見を持っているようだが、業界のことを言う前に自社の体制を整えることのほうが先ではないのか。こういう人が何を言っても説得力はない。

長野県下水道公社
http://www.npspc.or.jp/
トーヨークリエイトが落札したもの
平成17年度下水道処理施設運転管理業務委託
(千曲川流域下水道下流処理区)PDF形式
http://www.npspc.or.jp/nyuusatsu/050216/02.pdf


「奥深い」百条委対策弁護士依頼、発覚!

2005年10月08日 | 長  野  県  政

 「奥深い」ものを感じさせる百条委対策弁護士依頼、発覚!

7日の県議会総務委員会で、県が百条委員会への対応を相談するため松葉謙三弁護士ら二人の弁護士を雇っていたことが発覚した。

〔写真は県が委員会に提出した契約についての文書〕

松葉弁護士には
着手金52万5千円、日当4万円×8日=32万円、旅費6、140円×8日=49、120円で、約90万円がすでに支払われているという。さらにこの他に成功報酬として最高50万円が支払われることになっている。
議会側は30分5、250円の県の弁護士相談制度を利用してチマチマとやっている。

松葉弁護士も最初はこの制度を利用して、議会側の百条委委員を狙い撃ちにした調査を行い、難癖を付けるような訴えを起こしていたが、その後に、ドカーン と支払われる契約方法に変わった。裁判以外で、このように多額の弁護士費用が支払われたことはないという。

松葉弁護士は毎回のように百条委員会に傍聴に来ている。その場に居合わせた県職員相手に
「あんなの誘導尋問だわ、なぁー」と不満を述べている姿が確認されている。
議会関係者や取材者のあいだでは、
「松葉弁護士は弁護士としての本来の業務はほとんどしていないらしいのに、タダで来ているのだろうか?どこから金を貰っているのだろう?」といった声が出ていた。

県民協働ネット竹内久幸議員が6日にした質問に、県側が答える形で資料が出てきて明らかになった。松葉弁護士のほかに嘉村孝弁護士と委託契約を結んでいるが、なぜか嘉村弁護士の日当は5万円で松葉弁護士より1万円高い。
嘉村弁護士は東京在住。1万円高いのはそのためかとも思われるが、百条委の傍聴に来ているかどうかは不明。私はそれらしい人は見ていない。長野冬季オリンピック招致委員会関係口座の証拠保全申し立て県側代理人や、田中知事の住所問題裁判の弁護士にもなっている。嘉村弁護士の詳しい資料は7日は出てこず、11日に持ち越された委員会に提出される見込み。


松葉弁護士は知事後援会しなやか会の費用での飲食会に参加しており、百条委の調査対象にもなっている。場合によっては今後尋問される可能性もあり、そういう問題の弁護士を県が雇うことについて強い批判が何人もの委員から出た。

志昂会の清水保幸議員は
「自分たちの身内の弁護をしたいからにしか見えない。とても県民益で選んでいるとは思えない」

共産党の石坂千穂委員も
「場合によっては証人に呼ばれるかもしれない松葉弁護士はふさわくしない。県民からあらぬ疑いを持たれかねないので、解任すべきではないか」
と言っている。


石坂さんは最近田中知事に厳しい態度で、私との個別の取材の中で百条委のやり方についても
「百条委のやり方は生ぬるい、もっと厳しくやらなくては真実は明らかにならない」
「田中知事なんて嫌い。あの人たちが悪いことをやっているなんて前から分かっていた」
なんてびっくりするようなことも言っている。ひと頃なにかと田中知事を擁護していたのがうそのようだが、
「私たちは最初から是々非々です」という。
あれっ?そっかなぁ?でも、まっいいや。

百条委批判もよくよく聞いていみると、委員会の運営に不満があるようで、
「あんなやり方ではダメ。私たちが主張していた審議のすすめ方と違う」という。
あれっ、そうなの?
「だったら、ご自分の思うとおりにやったら?」というと、
「そんなこと言ったって、ねぇー、私たちの言い分をあの人たちは聞いてくれないものぉー」
というので、何があるのかと思って聞いてみようとしたが、どうも委員会の運営手法論といえば聞こえはいいが、内輪もめみたいな話になりそうで会話は煮詰まらなかった。


成沢弘治・経営戦略局秘書広報チームリーダーは松葉弁護士選定の理由について、
「行政経験が豊富で、今までの経過を熟知している、・・・・ですからあのぅー・・・私どもは公平中立に対応していただけると信じている」と言葉に詰まりながら説明していた。
成沢さんは正直で気がいい人だけに、答弁態度に苦境が思わず滲み出てしまっている。お気の毒というしかない。

NBSテレビ
http://www.nbs-tv.co.jp/
百条委対応で県が2人の弁護士と委託契約
http://www.nbs-tv.co.jp/supernews/fri/1.html

TSB
http://www.tsb.jp/news/index.html
県が2人と契約 百条委対策に弁護士
UP DATE  2005/10/7/

”奥深く、ドス黒い窺い知れないものを感じる”
というのは、以前、田中知事が議会側を印象批判するときに使っていた台詞だが、ドス黒いのは田中知事の方だ。後ろ暗いことがなければ弁護士など頼む必要はない。「ヤバイ」と思うからこのようなことをするのだろう。

 

         ===「中央公論」に元県職員が内部告発論文===

きょう8日発売の月刊雑誌「中央公論」11月号に、元長野県主任企画員の鈴木央氏執筆の内部告発論文<「新党日本」代表田中康夫の千鳥足・迷走するワンマン、空洞化が進む長野県政>が掲載される。
http://www.chuko.co.jp/koron/


朝日「虚偽メモ事件」深層

2005年10月07日 | 長  野  県  政

田中康夫長野県知事と亀井静香衆議院議員らによる新党結成に関する問題で「長野県で会談した」とする朝日新聞長野総局西山卓記者(28)作成の虚偽メモ問題が8月29日発覚し、同記者が懲戒解雇になる事件があった。

NHK番組改変報道問題と併せて、この事件は編集局幹部が次々交代する事態となり、朝日新聞を揺るがす大問題となっている。朝日新聞はこの問題に関する検証記事を自社のホームページトップ最上段の「朝日新聞社から」というところに載せている。
http://www.asahi.com/information/release/index.html#memo

この検証記事を参照しながら、私が掴んだこれまで知られていない若干の新事実などを盛り込みこの問題を検証してみたい。
私はこの問題の真相を知っているわけではないが、長野県庁を足場にして田中県政を五年も取材しているので、その体験からこの問題について他の人より語れる部分があるのではないかと思う。

虚偽メモ問題が発覚してからマスコミ関係者に「あれはどうなってんだ?」と聞かれることが多い。ある週刊誌の記者はこのニュースが流れたその夜に、出張先のホテルから私に電話を掛けてきた。

最初に聞かれるのが、西山記者ってどんな人?というものだ。
私は西山記者個人を直接知っているわけではない。長野県庁を取材する多くの記者の中の一人としてどこかですれ違っているかもしれないが、これが西山記者だと認識したことはない。
この事件が起こってから県庁内で西山元記者について何人かに聞いてみたが知っている人は少なかった。「名刺交換をしただけ」という県職員や「一度取材を受けただけ」という議員がいた程度だ。去年4月に長野総局に来たものの、県政担当はこの4月からだからそれも当然か。地味で物静かーというのが数少ない彼の評だ。

朝日新聞は西山記者の「功名心」を事件の原因に挙げているが、これにはいくつかの疑問符がつく。いまの記者に「功名心」を持つようなタイプはそうはいない。
役人より役人体質なのが今の多くの記者なのだ。決まった勤務時間だけ仕事をし、それがすんだら自分の時間を大切にーというのが現代若者気質でもある。世間一般にある「記者像」を元にこの問題を見ると見誤る。


問題となっている8月20日、西山記者は長野県塩尻市で行われた車座集会に行っている。
http://www.pref.nagano.jp/keiei/callc/kurumaza/hp-up/20050820.htm
午後1時から3時までの予定で田中知事が塩尻市に行き、住民らの意見・要望を聞く集会だ。集会そのものは形骸化している。住民の意見に耳を傾ける知事ーのポーズを取り繕うだけのものだ。

西山元記者はここで、田中知事に亀井静香氏とどこで会ったか確認をとっておけば何の問題もなかったのだが、途中で帰ってしまっている。
なぜ帰ったか?
朝日新聞は検証記事で
http://www.asahi.com/information/release/20050915b.html
「車座集会は午後1時から始まったが、予定の3時を過ぎても終わらなかった。N記者は総選挙の話題が出そうにないと判断し、泊まり勤務に間に合うよう会場を後にした。塩尻発午後3時50分の特急に乗り、長野に向かった。」
と書いている。

集会は予定では3時に終わることになっていたが、県の車座集会担当者に私が聞くと午後3時45分に終わったという。ここでいう終わりは県の記録としての終わりであって、実際は話が終わった後10~20分ぐらい田中知事は会場にいることはよくある。この時もそうだったようだ。

田中知事の場合、予定が変更になることはよくある。予定に縛られないのをひとつの売りにしていることもあるので、わざとしている気配もあるぐらいだ。取材するにはそれを織り込んでおかなければならないが、西山記者は予定通りに終わると思っていたようだ。これがそもそもの問題だ。西山記者は記者に向いていないのではないか。

高度に政治的な話が車座集会の中で出るものではないことぐらい見当を付けなくてはいけない。亀井会談の話を聞くなら、集会終了後に狙いを定め、ぶら下がり等で聞くのが順当と思われる。午後5時に長野市に帰るつもりなら、よほどの幸運に恵まれなければ取材は成功しないーと考えなければならない。西山記者は最初からできない取材のために塩尻に行ったようなものだ。記者としてのセンスがない。

それにしても、取材を切り上げるとき西山元記者は誰かに相談しなかったのか?という疑問が湧く。普通は上司に相談し、指示を仰ぐだろう。その上で帰ったとすれば西山記者をそう責められないのではないかーと思うのだが、どうも朝日の検証記事を見ていると、近頃の朝日新聞は取材より、記者の勤務ローテーションを優先しているようだ。相談するまでもなく、午後5時から泊まり勤務になっていたので取材を切り上げて帰ったということのようだ。これにはちょっと驚く。同時にこういった感覚がこの問題の発生の土壌になっているような気がする。

取材は相手あってのことだ。相手の都合に合わせなければ取材なんて出来ないーと、思うのだが、朝日新聞はそうではないらしい。

長野総局の西山元記者がなぜ塩尻まで行ったのかも疑問だ。塩尻の近くには松本と諏訪に支局がある。朝日新聞は特別の取材態勢をとったと書いている。ならばわざわざ遠くから行く必要はない。近くのものに任せればいい。
そうしなかった理由として次のことが考えられる。この取材は微妙だから少しでも田中知事と馴染みがある記者のほうがいい、だから県政担当の記者がわざわざ行ったーということだ。しかし、これも無理がある。馴染みがあるといっても、この4月から県政担当になったばかりだ、馴染んでいる間があっただろうか?


もうひとつ分からないことがある。この日田中知事は、午前中に軽井沢駅構内でサンタ・プロジェクト(外国籍児童就学支援)の街頭募金を行っている。朝日新聞の検証記事はこれに触れていない。件の取材ならここで募金の合間をみてすることも可能だ。むしろ車座集会よりこっちのほうがいいかもしれない。地理的にも長野市からは近いし、新幹線を利用すればわずか30分ほどの距離だ。塩尻までは長野市から一時間掛かる。しかも列車の本数も少ない。なぜわざわざ遠く、不便なところに行ったのか分からない。考えられるとすれば西山記者の勤務時間の都合ということか?

朝日新聞は若い記者の「功名心」を原因に挙げている。なるほど「功名心」のために西山元記者は遠いところへわざわざ取材に行ったのかもしれない。しかし、それならなぜ途中で帰ってしまったのか?変ではないか。

社を挙げて取材していることを次の勤務があるからといって、しかも泊まり勤務という重要度の低い勤務のために、二の次にして途中で帰ってしまうのはよく分からない。記者は臨機応変、融通無碍であれーと叩き込まれる。いい取材のためだったら規則なんか無視しろーというのがマスコミのルール・・・だったはずだ。

泊まり勤務があるからといって「取材を切り上げる」というのが私には分からない。そういう言い訳を堂々と書いている朝日新聞も少し変だ。そんなのは理由にならない、どころか恥ずかしいことだ。近頃はルールが変わったのか?

「功名心」というのは世間向けの説明のためではないのか。近頃の記者にそういうものがあるとは思えない。世間の記者に対する思い込みを利用した言い逃れのような気がする。

西山元記者は28歳だ。地味で目立たない彼の性格を考えると、先輩を差し置いて功名を焦るのは考えにくい。

田中知事にじかに話をするのに気後れし、取材できなかった。そんなことを上司に言うのは恥ずかしいので、日ごろ田中知事が会見で喋っていることをメモにしたのではないか?田中知事の言うことはパターン化しているので言いそうなことを推測し、メモを作るのは簡単だ。

記者が取材対象者に気後れするなんていうことがあるのか?と思われるかもしれないが、あるのだ。朝日新聞はこの意外な事実が一般化するのを恐れるあまり、記者個人の功名心に問題の原因をすり替えた可能性がある。記者が人見知りだった日には取材の根底が問われる。全部の記事の信用性にかかわる。

朝日新聞に五十嵐京治記者というのがいる。彼は長野支局勤務の平成13年8月10日の知事会見で田中知事相手に執拗なやり取りをしているが、
http://www.ransta.jp/backnumber_2814_468874/
この数週間後の朝日新聞コラム「記者の眼」(?だったと思う)で、田中知事とやり取りするのは正直精神的に負担だーといったようなことを書いている。

虚偽メモ問題は、こんな騒ぎになると思わず、軽い気持ちで送ったメモが、思いのほか重要な記事に使われ大ごとになっているーのが真相ではないのか。

記者はメモなどたくさん上げる。上げた時点ではどのように使われるか分からない。大半は無視される。そうでなくても記事を書く上での参考にされるだけだ。生のまま使われることは珍しい。

実は記事だって出先の取材記者は最終的にどのような記事になるか分からないことがある。自分ではどうってことないと思って送稿した短い記事に、識者のコメントがつき、資料や写真が付き、大きな見出しが付いて意外に大きく扱われ、内心慌てるのはあることだ。


この問題の発端は本社から「8月13日」と日にちを特定して<亀井氏が田中知事と会談した。その場所と内容について取材しろ>と長野総局に要請があったことにある。

本社からそう言われれば、それなりの根拠があるのだろうーと思うのが普通だ。それが西山記者に虚偽メモを書かせる後押しになったのではないか?


話が長野や田中知事にばかりにいっているが、朝日新聞は亀井氏側に取材はしなかったのだろうか。亀井氏が選挙前の忙しい時期にわざわざ長野まで行くのも変な話だ。長野まで行くとなればそれなりに時間もかかる。亀井氏のスケジュールを確認すれば分かる話ではないのか。その辺のことについて朝日新聞の検証はほとんど触れていない。

「虚偽メモ」の前に、それを誘発することになった「虚偽情報」のほうも問題にすべきではないのか。また、虚偽メモを元に記事を書いた記者。そして、掲載してしまった立場のものの責任も重いはずだが、これについては誰がどういう風にーという説明されていない。ひとり、西山元記者だけの問題が具体的に説明され、責任を押し付けられているように思える。

西山元記者はこの事件の主犯のようになっているが、実は主役ではない。ホンの端役だが、目立つところに座らされてしまっただけのような気がする。責めを負うべきは、長野で田中・亀井会談があったと長野総局に知らせたものであり、上がってきたメモを鵜呑みにして記事を書き、掲載してしまったものにあるだろう。

この事件で実害を受けたものは誰かと考えると誰もいない。朝日新聞が勝手に騒いで勝手に転んでいるだけだ。田中知事も亀井氏もたいした害は受けていない。ありもしないことを言われたーというだけだ。名誉を毀損されたわけでも、経済的損失を蒙ったわけでもない。政治家として信用を失ったということもない。


朝日新聞は調査委員会を設けて二度とこのようなことがないようにしたいーとお定まりのことを言っているが、真相究明の熱意は感じられない。真相を明らかにする気があるなら、西山記者を解雇する前に会見させ、洗いざらい喋らせればいいのだ。しかし、それでは朝日新聞は具合が悪いのだろう。お気に入りの識者を選んで調査委員会を設置し、ほどほどの真実を発表して一件落着としている。

騒ぎが大きくなり、処分が重くなったのは朝日新聞が書いているように、田中知事から強い抗議を受けたせいだろう。一流ホテル代を踏み倒す田中知事のことだから、どんなクレーマー振りを発揮したのか想像に難くない。

相手が田中知事でなければ、朝日の幹部が知事に頭を下げて「一点借り」で済む話だ。
田中知事はマスコミ操作を露骨にしている。
SBC・水野正也記者、中日新聞・石川浩記者、共同通信・伊藤豪記者などがその実例だ。
http://members.goo.ne.jp/home/tuigeki
SBC記者が、議員名挙げて選挙で”落とせ”と田中知事にメール
http://blog.livedoor.jp/tuigeki/archives/13385387.html

田中知事はこれらの記者に飴を与えることによって情報コントロールを行った。朝日記者のクビを獲った田中知事は飴だけでなく鞭を手にしたことになる。これはある意味田中知事にとって”勲章”でもある。たったこれだけのことで朝日記者のクビを獲った田中知事には怖くて近づけないーという思いを朝日だけでなく多くのマスコミ記者は持つだろう。朝日の罪は虚偽メモ記事を掲載したことより、田中康夫に鞭=勲章を与えたことのほうが大きいような気がする。
これは朝日のとんでもないオウンゴールだ。


”疑惑”の「木製ガードレール」県庁前にサンプル設置

2005年10月06日 | 長  野  県  政

 ”疑惑”の「木製ガードレール」県庁前にサンプル設置

県庁正面駐車場入り口などに木製ガードレールがサンプル用に設置された。どんなものか県民に見てもらうためのものーと県では説明している。
当ブログ 2005年08月19日 概報
http://blog.goo.ne.jp/tuigeki/d/20050819

当初、二カ所の予定だったが玄関前にも設置され、三カ所で費用は約150万円。9月16日に完成した。

玄関前に設置されたものを見て
「山羊でも飼うのですか?」
という県民がいたとか。確かに知らないで見ると牧場の囲いのようにも見える。

木製ガードレール事業費は2月議会では2億1700万円を1億円に減額され、6月議会では1億6800万円計上されたものの全額削除されている。それなのに田中知事は、また9月議会で1億7000千万円を計上してきている。

なぜこれほどまでに田中知事が「木製ガードレール」にこだわるのか分からない。表向きの理由は「間伐材の有効利用や景観への配慮」だがこんな話もある。

カギは木材乾燥機だ。3~4千万円するという。山から切り出した木をそのまま使うことは出来ない。乾燥させてから使う。それに必要な機械だそうだ。
これを知事後援会幹部や知事を支持する議員が関係する木材会社が、甘い見通しの元に先行購入してしまった。

この代金償却のために「木製ガードレール」事業が編み出されたーというのだ。信じられますか皆さん。これには誤解もあるようだが、こういった誤解を生み出すのも知事の不徳の致すところでもあろう。

議会はこれまで「財政事情が厳しいのに緊急性がない」などという理由で反対していたが、5日行われた県土木委員会では一部の議員が賛成に回り、5対3の賛成多数で可決された。本会議でどうなるかは微妙だ。

木材乾燥機には県の稲荷山養護学校建設問題も関わっている。
これについても議会と田中知事の間には大きな誤解がある。誤解の原因は田中知事の説明意欲と能力の不足だ。田中知事は口がうまいので説明するのが上手だと思われがちだが、そうでもないことに気付いた。自分の思い込みを勝手に披瀝して、これを理解しないのは遅れているーと決め付けがちだ。
”誤解”について説明したいが、ややこしい話なので後日に回したいと思う。


百条委 プリズムのような田中知事証言

2005年10月04日 | 長  野  県  政

 下記URLクリックで写真ドキュメント12カットが見られます。

 http://tinyurl.com/8n834  

 のような田中知事証言

9月26日午後3時から、約1時間長野県議会百条委員会で田中知事への尋問が行われた。感想をひと言でいうなら、「クリスタルならぬ、プリズムのような証言」とでもいったらいいのだろうか、田中知事は一時間確かに喋ってはいたのだが何を喋ったのか判然としなかった。

初っ端の尋問で、
「下水道業者の小林誠一氏に田中知事の私設秘書の名刺を持ち歩くことを許していたのか?」
と問われて
「許す許さないということではなく、彼がそのような形で他の方と会っていたということは、あるいはあろうかと思います」
などと答えている。挙句には「それはご本人聞けばいい」などとも言っている。
田中知事自身が許していたがどうかを問われているのに、状態の説明に話をすり替え、本人に聞けばいいと言うのだから不誠実というほかはない。質問に返事はしているのだが、疑問には答える気はないーということだろう。

これは田中知事のいつもの手で”田中話法”といってもいいようなものだ。このパターンが延々と続いた。

聞いていることと違うことを延々と喋るので、たまりかねた小林実委員長が「聞かれていることに答えてください」と注意しても意に介さず「これはとても大事なことです」と押し返し、自分の喋りたいことを喋り通した。
なんともはや、いうべき言葉がない。

「この書類を見たことがあるかないかだけを答えてください」
と問われても、
「私は日々沢山の書類を見ているわけでありますから、そういった中でこの書類を見たことがあるかないかといわれてもお答えのしようがございません。この中にある数字には見覚えがあるような気がしますが、一部私の記憶と違った数字もあるようでございまして・・・」
こうなると、なにがなんだか訳が分からなくなる。

百条委終了後、県民クラブ控え室で宮沢敏文百条委副委員長に感想を聞くと、
「田中知事はガラス張りといっているが、そのガラスはとても厚くて我われの言葉が届かない気がした。田中知事が発した言葉もそのガラスを通過すると大きく屈折して、我われの理解と離れたものとなってしまっている」
と答えていた。
私は思わず、
「ガラスではなく、まるでプリズムのようですね」
と言うと、宮沢副委員長は
「そう、それです」
と大きくうなづいた。

「クリスタル」には光を乱反射させて輝くーといった意味もある。
田中康夫はクリスタルの代名詞で語られることが多かったが、実態はプリズムの方により近いような気がする。


この日の成果は、田中知事が岡部英則・元経営戦略局参事から受け取ったメールを、小林誠一氏や松林憲治経営戦略局局長らに転送した

「うーん、それぞれダイジョウビかのぉ。」
宮津さん、小林誠一さんと相談して下さい。

で始まり、その後に小林誠一氏の携帯電話番号が書いてあるメールの存在を田中知事が認めたことぐらいか。一見たいした成果ではないようだが、百条委委員に言わせると
「これだけでもやった意味がある」と言う。


尋問を終えた田中知事は大勢の取材陣から逃れるように、議会棟から知事室のある県庁本棟に移動した。いつもなら途中の広い場所で立ち止まって囲み取材を受けるところだが、この日はどこでも止まらず、ガラス張り知事室まで突っ走った。
知事室には正面から入らず、裏口から入った。そこでようやく田中知事は追い縋る取材陣を振り返り、囲み取材を受ける形となった。
頬を赤く染め早口でまくし立てているが、後方にいた私にはよく聞き取れない。ようやく聞き取れたのは、「岡部さんのためを思ってそう言ったんですよ」といった意味の言葉の断片だけだった。かなり興奮した様子で、知事室のドアを半分開け、いつでも逃げ込める体勢だ。言いたいことだけを言い、都合の悪い質問には答えたくないーという気持ちがこの場での取材対応に現れていた。

肝心なことに答えていないのだから証言拒否ということもできるが、詳しくは弁護士などとも相談してどうするか決めたいーというのが百条委委員の見解だ。    


副知事候補 沢田祐介・県衛生部長 に内部分裂期待でマルか?

2005年09月28日 | 長  野  県  政

写真は9月議会議場での蝶ネクタイ姿の沢田衛生部長。最前列右端

田中知事は9月定例議会に沢田祐介・県衛生部長(58)を副知事に、会社社長の野村稔氏(58)を教育委員に、小布施町長の唐沢彦三氏(70)を公安委員に、旧北佐久郡望月町長の吉川徹氏(68)を人事委員にする人事案を提出しているが、このうち注目の副知事ポストの沢田氏に「マル」を付けたらどうだという空気が議会内にある。
マルというのは丸をつけるということで、その人事案を通すという意味。議員の間でよく使われている。逆の意味でバツという言い方もよくされる。

沢田氏は蝶ネクタイがトレードマーク。キャラが強く個性的。プライドも高いらしい。
「田中知事と合いっこない。副知事になれば田中知事と喧嘩するのは火を見るより明らか」といった内部分裂期待論からのマルだ。
蝶ネクタイは県職員になってからはやめていたのだが、この9月議会になってから付け始めた。議会理事者席でも異彩を放っている。久方ぶりに蝶ネクタイを付けた心境の裏には何があるのだろうか?

沢田氏は元東部町立ひまわり病院長で任期付き職員。
病院長を辞めたのも、病院の赤字責任を市議会から追及され、土屋哲男東御市長と喧嘩して「それなら辞めてやる!」といったもの。周辺市町村の首長の間でも「なかなか難しい人」といった評判。


ほかにマルなのは唐沢氏。町村会長を歴任し、温厚だが、言うべきことは言う人柄でバツをつける理由が見当たらない。最初は田中知事に理解を示す発言が多かったことから田中知事派か?とも見られたが、是々非々で筋を通していただけ。
「まともなのはこの人ぐらい」というのが今回の人事案についての議会側の声。

唐沢氏に聞くとー。
「十日ぐらい前に田中知事から電話があった。イエスマンになるつもりはない。ガタガタ言ったら俺は次の日には辞めちゃうんだよと言った」
これに対して田中知事は
「思ったとおりのことをしてくれればいいんですよ。あなたに期待してますよ、あっはっははー」だとか。

議会の中には
「田中知事の任期が一年を切った今ごろなんでこんな役を引き受けたのか?」と首をひねる向きもあったが、この経緯を知れば一安心か。

唐沢氏は、百条委での田中知事の態度についても批判的で
「聞かれたことには話をそらさないでしっかり答えなければダメ。世界中(ヨーロッパのことなど)を飛んで歩くような回りくどい話をされたら聞いているものは訳が分からなくなる」
といっているが、こういった意見に田中知事がどこまで耳を傾けるか疑問。
ご意見番的立場でしっかり意見を言っていただけると思うが、それだけに田中政権の新たな火種ともなりかねない。

  追加
教育委員に提案した野村稔氏(58)だが、これは8月10日に野村氏が経営する野村ユニソン株式会社(茅野市)を田中知事が企業視察し、そのとき田中知事が野村氏を見初めたからのようだ。
野村ユニソンは先進的企業で、野村氏は斬新な考えの持ち主で弁も立つ。視察の際、そんな野村氏に田中知事が一目惚れ。しかし、野村氏は金子ゆかり前県議の副後援会長だったこともある人物。金子前県議は父親の後を継いで県議になった二世議員で田中知事が常々批判するタイプ。
田中知事はそんなことも知らずに一方的にラブコールを送り、野村氏は断りきれずに受けてしまったーというのが真相のようだ。
人脈払底した田中知事がちょっとの縁に縋り付き、苦し紛れに持ち出したのが、この人事案なのでは?というのが議会事情通の見方。

     お知らせ。
ライブドアブログも併用しているが、そちらはサイトのほうでシステムのリニュアールが行われたのだが、接続状態が非常に悪く、記事がアップできない状態が一週間ほど続いている。なんのためのリニュアールなんだか?
しばらくのあいだこのGOOブログにアップされることになる。ライブドアブログがいつ改善されるかまったく分からない。