落ちこぼれ社会人学生の戯言

当初はMOT取得が目的でしたが、現在は諸事情により中断しています。
本文は趣味の口調です。 ご理解下されば幸いです。

稲垣潤一

2007-11-13 23:07:17 | 音楽
最近はあまり音楽CDを買わないが、それでも思い出したかのように気に入っていたアーティストのベスト盤を買ったりする。

さっき届いたのは稲垣潤一のベストで、「INAGAKI 25 コンプリート シングル コレクション」と記されている。
25とは、どうやらデビュー25周年記念の意らしい。 勿論今でも現役のシンガーだから、この人も随分長く活躍してるんだな・・。

入浴している間にTG-5882を暖め、風呂上りに冷たい飲み物を飲み干して落ち着いてからプレーヤにセットした。

・・・・

自分の好みは90年前後の作品で、「SHINE ON ME」,「心からオネスティ」,「1969の片想い」,「マラソン・レース」,「April」・・ こんな感じかな。
これらの曲はカラオケでもよく歌うなぁ(キーを無視して)。
けど、自分って本来はバラードが好きな筈なのに、上記の曲ってそうじゃない。
この辺がちょっと不思議。 一人で音楽を聴く時にはそれほどアップテンポな曲を選ばないんだけど、「ミラクルボイス」と呼ばれる稲垣の声に何か惹かれるものがあるのかもしれない・・。 


何か大きなトラブルに遭って酷く落ち込んでいた時、たまたま流れていた曲が心の中にスッ・・と入り込んでくる・・って経験は結構あると思う。
自分の場合は稲垣の「April」がそう。
学校(専門校)を出て就職し、それから数年が経過してもう「新人」とは呼ばれなくなっていたが、その頃って仕事上で大トラブルを起こしやすい時期だ。
慣れた・・と言うか、驕りと言うか、はっきり言えば「手抜き」をやらかして客先に大迷惑をかけてしまった。(後で聞いたが、損害賠償で訴訟を起こされる寸前まで行ったらしい。会社トップが後始末に奮戦して下さったおかげでそれは免れたが・・)

その後、会社に居辛かったの何のって・・・・

上司、先輩に特大の雷を落とされたのは当然として、一番辛く、堪えたのが社長の「静かに誤りを諭す」姿と言葉だった。
クビになるものと覚悟したのに・・
会社近くの喫茶店での事だったが、もう周囲を憚らずに泣いた・・・・。


「酷く落ち込んでいる」と伝え聞いたらしい高校時代の悪友が自分ン家に遊びに来て、ドライブに誘ってくれた。
車内で悪友がカーステにセットしたのが稲垣潤一のアルバムで、その時に心に残ったのが「April」。
どうも「別れ」の曲らしいが、それにしては妙にあっけらかんとしたメロディと詩で、繰り返して聞いているうちに何だか笑いが込み上げて来たっけ。
一体何が可笑しかったのか今でもよく判らないが、あれからこの曲を聴く度に心がカラッと晴れるのを感じる。
「何故その曲が気に入っているのか説明せよ!」 と言われても、多分上手く言葉に出来ないと思う。
けど、あの時の何とも言えない「妙な感じ」がずっと残っていて、何度聴いても飽きる事が無い。


訳あって数年後に別の会社に移ったが、あの社長の会社は今でも元の場所で営業している。(残念ながら社長は亡くなられて、息子が跡を継いだとか)

自分は良い社員ではなかったなぁ・・と情けなく思うし、あの時感じた「消えてしまいたいほどの恥ずかしさ」とかを忘れる事は無いだろう。
何しろ自分の心にしっかりと刻まれているから・・・・。 自分に対しては、それは誤魔化せないからなぁ。
  
社長のあの姿から学ばせて頂いたもの・・ それを必ず生かしたい。 
強くそう思う。