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ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

CC-14  キャリアカウンセリングの理論⑥ シュロスバーグの理論 再掲

2017年01月08日 | キャリア・コンサルタント試験対策

*ナンシー・シュロスバーグ(1929~ )

  1961年にコロンビア大学のスーパー博士のもとで教育博士号を取得し、メリーラン

 ド大学で長年にわたりカウンセラー教育に携わってきました。現在は名誉教授でありコン

 サルタント・グループの代表を務めています。1999年に全米キャリア開発協会(NC

 DA)会長を務めるなど、アメリカを代表する理論家、実践家で来日実績もあります。



*シュロスバーグの理論

  多くのキャリア理論は、人生を時間軸上の連続として捉えています。 しかしシュロス

 バーグは人生をさまざまな転機(トランジション)の連続として捉えるところに大きな

 特色があります。人生に大きな変化をもたらすような転機に注目して、これらひとつひと

 つの転機をのりこえるためのノウハウを体系化したものがこの理論です。


  シュロスバーグは転機に対処するための3段階として①転機を見定める。②リソース

 (資源)を点検する。③受け止め、対処する 以上3つのステップを挙げています。


(1)転機を見定める(識別・プロセス)

  1.転機の識別(転機のタイプ)

    ・人生に大きな変化をもたらす転機は大きく次の2つに分けられます
 
    ①イベント(予期したり、予期しなかった物事が起きる)

      就職、転職、失業、引越、結婚、出産、離婚、病気、親族の死など

    ②ノンイベント(予期したり、期待したことが起きない) 

     希望した会社に就職できない、昇進できない、結婚できない、子どもができな

      い等

    

    ・転機がもたらす変化は次の4つです

    ①役割の変化

    ②人間関係の変化

    ③日常生活の変化

    ④自己概念の変化


  2.転機のプロセス

    ・現在転機のどの位置にいるかを見極めることが重要です

    ①転機の始まり(喪失や否認)

    ②転機の最中(空虚と混乱)

    ③転機の終わり(嘆き、受容)


 「転機を見定める」段階では、以上のような視点に基づいて、現在直面している転機につ

いて客観的に把握します。  


(2)リソースの点検(4S点検)

   ・転機に直面した際にこれを乗り切るために利用できる内的資源を「リソース」と

    呼びます。この段階ではこうしたリソースをどの程度利用可能かを点検します。

   ①状況(Situation)

     原因は何か

    予期可能なことであったか

    一次的なことなのか

    過去に経験したものか

    前向きに捉えているか


   ②自己(Self)

    個人的特徴(性、年齢、健康状態、社会的地位等)

    心理的資源(性格、価値観、信念・信条、行動様式等)


   ③支援(Support)

     身近の関係者(家族、親族、友人、上司、同僚等)

     専門家、専門機関


   ④戦略(Strategies)

    状況を変える対応

    認知・意味を変える対応

    ストレスを解消する対応


(3)受け止め対処する

    この最終段階では、前段階で明らかとなったリソースを強化し、活用するための具

   体的な行動計画を策定し実行します。



 シュロスバーグは転機をうまく乗り越えるためのの重要ポイントとして次の3点を付け加

えています。

    ①豊かな選択肢:転機をのりこえるための多様なな方法を知っている

    ②豊かな知識:自分自身を良く理解している

    ③主体性:転機を乗り切るための各種リソースを主体的に活用することができる
     

    

  
 

  


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