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ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

STAP細胞騒動に思う<天才の活かし方>

2014年04月19日 | 人事労務管理

 STAP細胞関連の報道がいまだに沈静化しませんが この問題を人事労務管理の視点から

述べてみたいと思います。

 

 まず理研への提案ですが、もし小保方さんの主導で確認作業を再開するのならば

研究者としては凡庸でもよいので、業界の文章作法に長けた速記記録者と、進行していく研究課程の

200場面を絶対にとり洩らさない(美的センスは問わない)カメラマンと もし可能ならば渉外・雑用を

務める常識ある管理職を各1名サポート要員に加えるべきです。問題が起きても責任を回避する様な共同

執筆者は百害あって一利ないので当然外して下さい。

 

 そして業界への提案です。学生がレポートをコピペで作成するのはもちろんとんでもないことです。

(学ぶこと自体にに意味があるので)しかしながら従来の確立した理論や、論文に学びそれを基礎・土台

として新しい仮説やオリジナリティの高い理論を発表する論文には出所を明らかにすれば無制限の引用

(形式はコピペとなる場合もある)を許可してもらいたいと思います。論文を作成した方ならご経験

だと思いますが本丸ともいうべきオリジナルな仮説・理論に行き着くまでに 論拠となる著作や、

理論の要約・紹介に大変な労力を消費します。国語を得意科目とした私にしてそうなのですから

 天才的な理系脳をもった異才、鬼才の研究者にとってはいかばかりかと推察致します・

 

 私が現役時代在籍したD社においても 基礎研究で天才的と評される研究者達はいずれも自身の研究

には寝食をを忘れて没頭し全知全霊を傾けるものの 社内規則や手続・記録・報告書には無頓着で面倒

くさがり嫌悪感すら公然と発言する方が多かったです(記録は詳細にこの頭の中にある、つまらん

手続きは時間の無駄等と主張して)。徹夜で研究に没頭し、遅刻や会議のすっぽかし、書類提出忘れの

常習犯の中にD社の業績を左右する様な画期的な新技術を開発した研究者が数多くおりました。その

ような方々を擁護(降格申請を昇格申請に切り替える等の実績もしくは実績期待主義により)研究を

側面からバックアップできたことを人事労務管理の立場にいた者として誇りに思います。

 

 STAP細胞存在の有無については 門外漢の私は述べるつもりはありません。ただし人事労務屋の

勘で申しますと錯誤や誤謬の線は排除できないものの 意図的なねつ造は考えにくいと考えます。

定年間近の追い詰められた研究者ならともかく 30歳の若き研究者がこれからの人生を棒に振る様な

ばくちを打つ意味があるのでしょうか?

 

 いくつかの批判点に筆者のコメントを加えます。

*論拠する論文のコピペ →現状ではマナー違反(すでに謝罪済み)

*写真の取り換え・流用 →ピンボケの写真を使う意味がない 同様な実験で撮影出来た鮮明な画像を

  使う方が分かりやすく親切 (同一実験におけるすべてが鮮明な200枚の画像はいつになった用意

  できるか分からない :研究者はカメラマンではない)

*論文が不備なため実証されていない →(差し替え前の)写真はピンボケではあるが複数の共同

  研究者が現場で実際に目視で確認している

*研究を記録したノートが少なすぎる →詳細な記録は頭の中にある

*未だ追試に成功していない →これだけ画期的な研究では数年を要するのが常識

*論文の撤回 →絶対すべきではない、追試により完全に否定されてからでよい

 

 ノーベル賞を受賞した京大の山中教授のように 常識もありバランスのとれた天才もごく稀には

いらっしゃるようです。しかし私個人としてはそのような人材にお目にかかったことがありません。

あるレベル以上の秀逸な・超斬新なアイデアの創案者は100%変人・奇人・常識外れでした。

基本的には天才的人材にはそのオリジナリティの高い発想のみを期待して、実務面では分業体制で

それをサポートして成果に結びつけていくのが賢い施策ではないでしょうか?左右の人と歩調を

合わせて苗を植える・・・そんな人材は99%必要であっても、歩調を乱して他者に迷惑をかけ

ながらも農業の機械化を考える1%の人材の価値を認めそれを活かす仕組みがなければ、その

社会は進歩しないと思います。

 

 浴槽でアイデアを発見し、興奮のあまり全裸でそれを知人に報告しようと、通りに飛び出した

アルキメデスを「公然わいせつ罪」で追及し公職から追放し、「アルキメデスの原理」を

抹殺していたなら現代の科学の歩みはもう少し遅れていたのではないでしょうか?

 

 共同研究者であり、一貫して論文撤回不要を唱える、ハーバード大学の教授は、プライバシーを

あれこれ興味本位に週刊誌により暴かれてはおりますが、そのぶれない姿勢はアメリカのプラグマ

ティズム(現実・実利主義)の体現者として高く評価出来ます。

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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