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ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

顔に取り憑かれた脳(中野珠美)

2024年08月01日 | 書評

   著者は大阪大学大学院情報科学研究科教授です。

 帯のキャッチフレーズは 「だから顔写真加工はやめられない!最新科学が明かす驚きのメカニズム」 「毎日眺める ゛自分の顔 ” その深遠さを、私たちはまだ知らない」「ここまでわかった! 脳と顔のふしぎな関係」 とあります。

おもな内容は

    ●「自分の顔」はVIP扱い!                            ●つらい時こそ笑顔、は間違い?                         ●「真の笑顔」と「偽の笑顔」の見極め方                         ●偶然できた模様や形が顔に見えるわけ                       ●過度な加工写真に反応する脳の部位とは                      ●赤ちゃんはサルの顔も見分けられる?                       ●人は無意識の瞬きで「会話の間」を共有                       ●脳の底にある「顔認識の神経ネットワーク」                    ●鏡の前で恥ずかしがるのは人間だけ                        ●アルバムを眺めるのは高度な能力                         ●目は口ほどにものを言う

 

かなり専門的なお話も多いので、ここで私が参考にしたいことを一部重複して書き出しますと

・他の生物を凌駕する人間の協業能力は、「顔」を通したコミュニケーション能力      (:一瞬にして心情を発受信できる膨大な脳力)を発達させたことによるところ      が大き い。 「メラビアンの法則」では、コミュニケーションの実に55%は        表情などの視覚情報から得ているとしている。特に「目」の役割は大きい。

・したがって、顔の表情ひとつ変えるだけで、人間関係をよくすることもできる。      例えば、いつも笑顔を心がけると、本人も気持ちよくなるし、周囲にも好印象を      与えるが、度をこした無理(偽の笑顔等)は逆効果。

・女性の場合は、上手な化粧等も効果的ではあるが、度を越した整形で「うつ」に      なることもあるので要注意。

 

「なるべく多くの人と 無理のない笑顔で 相手の目もしっかり見ながら 楽しい会話を心がければ ボケ防止にもなる」というのが 80代を迎えた私の得た教訓です。  

 

                   

  

                       

                                 

       

                         

 

 

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<運のいい人>はよりよく生きている

2023年12月01日 | 書評

 表題は脳科学者中野信子先生のベストセラー「科学がつきとめた<運のいい人>」(コンパクトサイズの新版が出ました)のプロローグより引用したものです。下記にはその他の特に共感した箇所を抜き出しました。  

<プロローグ>
*運・不運というのは、誰の身にも100%ではないが、ある程度公平に起きていて、そ                                 の運をどう生かすかを少なくとも人は主体的にかかわっていける。
*脳がとらえる「運・不運」
 ・私たちの身の回りには「見えない」運・不運が無数にある。
 ・運のいい人というのは、誰にでも降り注ぐ運をより多くキャッチできる人、またより多くの不運を防げる人、あるいは不運を幸運に変えられる人。
 ・運がいいといわれる人たちをよく観察すると、共通の行動パターン、物事のとらえ方、考え方が見えてくる。

<本 編>
1.運のいい人は世界の中心に自分をすえる
 ・いまの自分を生かす、自分を大切に扱う
 ・自分なりの「しあわせのものさし」をもつ
 ・常識よりも自分を上に置く

2.運のいい人は「自分は運がいい」と決め込む
 ・プラスの自己イメージをもつ
 ・よい妄想をする
 ・不安と上手につきあう

3.運のいい人は他人と「共に生きること」をめざす
 ・他者を思いやり、利他行動をとる
 ・ひとり勝ちしようとしない
 ・短所には寛容になって長所をほめる

4.運のいい人は目標や夢を「自分なりのしあわせのものさし」で決める
 ・目的や目標を自分なりの「しあわせのものさし」で測る
 ・簡単にゲームをおりない、マイナスの出来事も引き受けてみる
 ・いつも夢を忘れない

5.運のいい人は祈る(筆者は朝夕の祈りを習慣としている)
 ・ポジティブな祈りをする
 ・より多くの人のために祈る
 ・敵の幸せを祈る
 
<エピローグ>
*運のいい人は自分の脳を「運のいい脳」に変える
 ・運とは究極には考え方や行動パターンであり変えることが出来る

 

ちなみに私はここで書かれたことの多くを即実行することにしました。

 

 

 

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貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲がありいくらあっても満足しないこと

2022年10月15日 | 書評

 自宅の本棚を整理中 コーナーで埃をかぶっていた「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ(絵本)」と「世界でいちばん貧しい大統領からきみへ」 この2冊を見つけ 久しぶりに爆読しました。 表題はそこからの引用です。

 

 ホセ・ヒムカさんの略歴

 ウルグアイ在住。1935年生まれ。(87歳)幼くして父が亡くなるなどの事情により幼い頃からパン屋、花屋などで働く。

 10代から政治活動を始め、1960年代初期に当時の独裁政権への抵抗運動に加わり、4度にわたり投獄され、最後の投獄は13年間にわたった。1985年、出獄した数日後に行った初の大演説では、許すこと、過去を乗り越えることの重要性を説いた。その後下院議員をへて2010年から2014年までウルグアイ大統領を務める。

 2012年、ブラジルで行われた国連会議でのスピーチが世界中から注目され、「世界でいちばん貧しい大統領」として給料のほとんどを寄付している質素な生活も話題になった。趣味は園芸。2013年と14年にノーベル平和賞にノミネートされる。

 2016年来日し 4月7日に東京外国語大学で講演をおこなった。

 

*「絵本でこんなに感動したのは初めてです。私のこれからの人生の道しるべともなる貴重な1冊に出会うことができました」 これは栞代わりに挟んでおいた初読の時の感想メモですが 実際にはこの感動を忘れていました。世界が混迷する今だからこそ この生きざまに学びたいと思います。

 

 

 

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人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

2022年09月15日 | 書評

 京セラの創業、KDDIの設立、日本航空の再建等数々の偉業を成し遂げられた稲盛和夫氏が 8月24日90歳の天寿を全うされました。アメーバー経営や盛和塾による若手経営者の啓もう、仏教徒としての在家得度、一代で巨財を成しながら、終生マクドナルドや吉野家をこよなく愛した庶民性等々により 私が最も敬愛する経営者の一人です。

 表題は氏の代表的著作「京セラ フィロソフィー」から引用しました。

その中から その他 座右の銘としている語録をあげておきます。

 

心を高めるためには

 ・素直な心をもつ ・常に謙虚であらねばならない

 ・感謝の気持ちをもつ ・常に明るく

より良い仕事をするためには

 ・信頼関係を築く ・地味な努力を積み重ねる

 ・自ら燃える ・仕事を好きになる

正しい判断をするためには

 ・利他の心を判断基準にする ・大胆さと細心さをあわせもつ

 ・フェアプレイ精神を貫く ・公私のけじめを大切にする

新しいことを成し遂げるためには

 ・チャレンジ精神をもつ ・もうダメだというときが仕事のはじまり

 ・開拓者であれ ・楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する

 

 、

 

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<戦略>は感情に勝る

2022年09月01日 | 書評

 表題は<使える!「孫子の兵法」>(斎藤孝)の「はじめに」から引用したものです。中国政府高官が(台湾問題も含め)戦略策定の参考にしているとの情報があり再読しました。

 正統派の「孫子の兵法」本とはいささか異なるものの、斎藤先生らしい切り口で社会人に役立つ(使える!)戦略論を展開しています。新書版ですので、私も傍らに置いて経営コンサルティング戦略策定の一助としたいと思います。

 

 章立てをご紹介します。

はじめに - 「日々戦っている人」の必読書

*第1章 勝負は戦う前についている!

*第2章 「勢」を味方につけよ

*第3章 ビジネスパーソンが考えるべき「策」とは

*第4章 強い組織は「将」がつくる

*第5章 そして、いざ‘‘戦闘‘‘へ

 

 

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治療をする人、それは結局患者その人なのである

2022年06月15日 | 書評

 今回もエリクソンです。表題はシドニー・ローゼンの「私の声はあなたとともにーミルトン・エリクソンのいやしのストーリー」からの格言です。

 このミルトン・エリクソンの「教えの物語」(彼が患者や彼を慕って集まった人達に語った逸話集)は非常に独創的で魅力的です。リン・ホフマンの序文にも「それらは、非凡な「説得」の芸術である。あまりにも素晴らしいために、精神医学の棚の中にしまい込んでおくにはもったいないという人もいる。エリクソンの話はその目的が治療的なものであったとしても、それは、もっと大きな伝統、マークトウェインに代表されるアメリカのウィットとユーモアの伝統の一部なのである」

とありますように、大変に興味深く、物語として読むだけでも面白い内容です。

 しかしながら、エリクソンについてあまりなじみの無い方には難解と感じられる部分が多いのも事実です。そこで「ミルトン・エリクソン入門」や「ミルトン・エリクソンの催眠療法入門」を読まれてから本書を手に取られた方がよりその内容を楽しめると思います。

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いいことをすると気持ちがいいのはなぜか?

2022年03月15日 | 書評

   表題は 再読した北野武さんのベストセラー 「新しい道徳」からの引用です。

 初読の時から 期待したほどの毒は感じませんでしたが 私自身は彼の(特に映画の)ファンなので、彼の新しい一面を知ることができて良かったです。

 その中で、印象に残った小タイトルを2つ挙げておきます。

*今の世の中じゃ、ウサギは途中で昼寝なんかしない。他のウサギと競争中で、カメにかまってる暇はない。

*デジタルには合間も隙間も余白も グレーゾーンもない。だからその隙間を乗り越えるための苦悩を知らない。

 もう一つ「おわりに」で表題に続けて「無理に一言で答えるとするなら、結局のところ、そういう事も含めて、人が群れる動物だからと俺は思う。」という一節をご紹介しておきます。

 

 

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知性と人格の向上こそが、近代市民社会の市民にとっての最大要件である

2022年03月01日 | 書評

 

   表題は「近代スポーツと教育の先駆者嘉納治五郎と阿部磯雄」(丸屋武士)の序章から引用しました。

 当著書で今や世界的スポーツとして確立した「柔道の創始者」嘉納治五郎と「日本野球の父」阿部磯雄の高い識見と意外な接点を知ることが出来ました。教育・スポーツ・武道に関心をもつ方には必見の好著だと思います。

章立てをご紹介します。

*序 章 (プロローグ)

*第1章 国民生活と国民の政治意識、あるいは国民思想

*第2章 剛毅闊達な精神

*第3章 日本発(初)グローバルスタンダードの構築

     -嘉納治五郎によるイノベーションの意義ー

*第4章 三育(徳育、体育、知育)絶妙のバランス、「嘉納塾」

*第5章 日露戦争と早大野球部米国遠征

*第6章 日本スポ―ツ界の夜明け

*第7章 嘉納治五郎の英断ー「体協」結成とオリンピック初参加

*第8章 「体協」総務理事 安倍磯雄の見識

*終 章 (エピローグ)

 

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人生を形づくるものは何といっても人との出会いに他ならない

2022年02月15日 | 書評

 表題は石原慎太郎著「天才」の<長い後書き>からの引用です。去る2日に逝去された著者へのオマージュをこめてこの書を再読しました。

 初読の時点では 反田中の急先鋒だった石原氏が、なぜ礼賛の書となる、田中角栄になり代わっての衝撃の霊言ともいうべき本書を上梓したのか、大いに興味の湧くところででした。

 私の父は同じ新潟の出身でもあり、革新政党の支持者でありながら、角栄さんだけは別格で崇拝の対象者でした。また東北出身のかっての上司は、関東以南と以北のそれまでの絶対的な格差に革命的なメスを入れた<列島改造論>の実行により、見事にこれを解消した英雄として絶賛していました。いわく <関東以北ならびに日本海沿岸の県民は角栄さんには足を向けて寝てはいけない>というのが口癖でした。

 私自身の印象は<コンピュータ付ブルドーザー>とも、小卒から総理に上り詰めた<今様太閤>とも称せられた人物に対して<大事はなしたけれども、金権まみれの政治家>としてのものでした。しかし、本書により徒手空拳から土建会社を興し、その財をもって政界に進出したことをを知りました。そして真の独立国家を目指したその姿勢がアメリカの逆鱗にふれ、貶められた可能性のあることを理解しました。そして、読後は父や上司の思いにかなりに共鳴できるようになったのです。

 なお本書は極めて政治的な内容であり、石原氏の文学を求めて購入される方にはお勧めできません。

 

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ワニとウマとヒトが同居する人間の脳の矛盾「ホロン革命」(アーサー・ケストラー)

2022年01月15日 | 書評

 顧問先企業の役員研修資料作成のため、標記著作を久々に再読しました。

初読当時は大変な衝撃を受けたことははっきりと印象に残っていたものの、

表題文章の存在すらも忘れていました。

 

 余りに細分化、断片化してしまった化学、科学技術と倫理の成長曲線の著しい差等々

ケストラーは人類への大いなる警鐘を鳴らし、発売当時から注目されたベストセラーですが

ここでは、私が経営コンサルティングに活用している組織論のみを簡単に書き出しておきます。

 

*ホロン:個と全体との有機的調和、部分でもあり全体でもあるというケストラーが提唱した概念。

 

*ホロニックな組織:企業内のあらゆるレベルで構成員の各々が、自律的に問題解決や事業構造の改革に取り組み、それが全体として望ましい調和のもとに相乗効果を発揮し、企業の戦略的ドメイン(領域)の実現に向けて統合され収斂していく組織。

 

*ホロニックな組織を作るために私が心がけていること:フォーマル、インフォーマル、セミフォーマル等多様なコミュニケーションシステムを構築し、それらを創発的ディスカッションにより活性化しさらにキャリアカウンセリングを加味する。

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