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ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

CC-16 ロジャーズの来談者中心療法 再掲

2017年01月08日 | キャリア・コンサルタント試験対策

 表題はキャリアカウンセリングの理論とは言い難いのですが、標準的なカウンセリングと

して普及しており、キャリアカウンセリングにおいても多くの場合そのベースとされている

ためここで一稿を設けました。



*カール・ロジャーズ(1902~1987)


  米国イリノイ州オークパークにてプロテスタントの宗教的に厳格な家庭に生れました。

 ウィスコシン大学に進学し、父の農園を継ぐために、農学を専攻しますが、YMCA活動

 を通じてキリスト教に興味が移り、牧師を目指すために、史学に専攻を変えます。大学卒

 業後、ユニオン神学校に入学しますが、牧師を目指す道に疑問を感じ、コロンビア大学で

 臨床心理学を学び、在学中ニューヨーク児童相談所の研修員になります。


  卒業後、ロチェスター児童虐待防止協会で12年間臨床に携わります。その中で従来の

 カウンセリング理論に疑問を感じ、自らの理論的枠組みを形成し始めます。オハイオ州立

 大学、シカゴ大学、ウィスコンシン大学で教授職を得て、教育と研究に従事し、非指示的

 カウンセリングを提唱します。これがのちに来談者中心療法と称されるようになり、さら

 パーソン・センタード・アプローチへと発展して行くのです。

  1982年にアメリカ心理学会による調査「20世紀にもっとも影響の大きかった心理

 療法家」では第1位に選ばれました。学生時代に1度、その後も2度来日しています。


 ※「パーソン・センタード・アプローチ:Person Centered Approach( PCA ) 」
 
   それぞれの個人および他人とのかかわりなどに関し、その成長・発展(治療も含む)

  への可能性を信じ、これをベース(基本的な哲学・信念)にしてすすめるさまざまな

  自立的・援助的活動の総称。



*ロジャーズの来談者中心療法(来談者中心的カウンセリング)


  ロジャーズは心理療法とカウンセリングを同じ意味に用いています。ロジャーズは、従

 来の助言や指示が中心であった伝統的なカウンセリングを指示的方法として批判し、これ

 に対する非指示的方法として、技法よりもカウンセラーの人間観と態度を重視する「来談

 者中心療法」を提唱しました。


  この来談者中心療法は、カウンセラーが治すというよりも、クライエントが自らもつ潜

 在的な力で治癒していく過程をカウンセラーが、カウンセリングを通して側面から援助し

 ていくものであるといえます。


  ロジャーズは問題行動の原因は自己概念と経験のずれから生じる「自己不一致」である

 としています。そこで来談者中心的カウンセリングは、カウンセラーの無条件の肯定的関

 心(配慮、受容)、共感的理解、自己一致・純粋性の3つの基本的態度に基づき、クライ

 エントのありのままを、温かく受容し、傾聴しながら、クライエントの問題を整理し、

 クライエントの自己洞察、気づきを促し、自己不一致の状態から自己一致に導くことを

 主要な目標としています。
 

 
  


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