カウンセリング 健康法ときどき政治経済まれに経営

ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

人間というものは二律背反性のある故にこそ面白い(河合隼雄)

2017年09月22日 | 書評

 表題は河合隼雄先生の「カウンセリングの実際問題」の中の一文です。
この本は私がカウンセリングで困難を感じた時のバイブルとなっております。

 ユング心理学の第一人者としての評価が高い先生ですが ロジャーズ的視点も
随所にちりばめられ ロジャーズを基本に学んだ私にも違和感がなく読めました。
またご自身の失敗談なども赤裸々に語られ、読み返す毎に新たな発見があります。

1970年の出版ですから先生が41~2歳のときの著書となりますが
その年齢以上の成熟度を感じさせる内容です。

章建てをご紹介しておきます。

1.カウンセリングとは何か

2.カウンセリングの過程

3.心の構造

4.カウンセラーの態度と理論

5.ひとつの事例

6.カウンセリングの終結と評価

7.カウンセラーの訓練と指導

8.カウンセラーとクライエントの関係

9.カウンセラーの仕事

10. スーパーバイザーの役割


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なぜあの部署では、不調者が多発するのか?(見波利幸)

2017年03月24日 | 書評

 顧問先の管理者研修に先立ち「心が折れる職場」を読み返しました。著者の見波利幸さんは

日本メンタルヘルス講師認定協会の代表理事で我が国のメンタルヘルス研修の草分けとされて

いる方です。書評には<決めつけ、思い込みが多い。データが少なく主観的な意見が多い・・>

等ネガティブなものも見受けられますが。私には著者の豊かな経験と洞察に、一々思い当たり、

腑に落ちる指摘が多かったです。

 200頁強の手軽な新書判で、事例別の見出しもあり、職場環境チェックの入門書として活用

すればかなり有効なツールではないかと思います。

 

章立てをご紹介します。

*1章 飲み会が少ない職場は危ない

*2章 「アドバイス上手」な上司が部下の心を折る

*3章 なぜ運動部を経験していないと、心が折れやすいのか

*4章 90分のメンタルヘルス研修で、不調者が増える理由

*5章 心が折れない職場とは?

 

 

 

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平和で安定した国家をつくるという偉業に成功した国(佐藤智恵)

2016年05月28日 | 書評

 表題は「ハーバードでいちばん人気の国・日本」の序章から」ハーバード大学デビッド・モス教授の

言葉を引用したものです。

 

 250頁強の新書版ですが自国の強みと課題を整理し自覚するには格好の書だと思います。

 

章立てをご紹介します。

*序 章 なぜハーバードはいま日本に学ぶのか

*第1章 オペレーション ー 世界が絶賛した奇跡のマネジメント

*第2章 歴史 ー 最古の国に金融と起業の本質を学ぶ

*第3章 政治・経済 ー 「東洋の奇跡」はなぜ起きたのか

*第4章 戦略・マーケティング ー 日本を代表する製造業からIT企業まで

*第5章 リーダーシップ ー 日本人リーダーのすごさに世界が驚いた

*終 章 日本人が気づかない「日本の強み」を自覚せよ

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あなたの会社の今の働き方、一生続けられますか?「ほとんどの社員が17時に帰る・・・」(岩崎裕美子)

2016年04月29日 | 書評
 表題は「ほとんどの社員が17時に帰る売上10年連続右肩上がりの会社」(岩崎裕美子)
表紙2ページからの引用です。
 
  帯に「シリーズ累計65万部突破<日本でいちばん大切にしたい会社>シリーズの坂本光司氏、
絶賛!!『この会社の存在が日本を変えていくに違いない!』」とありましたが同感です。
 
 更に帯に「残業も長時間労働もいらない!、離職率100%、定時は終電『残業しない社員は
いらないと思っていた』元ブラック企業の取締役がホワイト社長に変わるまで」とありまして
ほぼこの本のアウトラインが理解できます。
 
印象に残ったのは
・残業をなくしても良い会社にならなかったところからの試行錯誤。
・社長以下社員全員が企業理念を心から共有しあえることの重要性。
・毎月の業務の棚卸でやる・やらないを選別
・ルーティンワークはどんどんシステム化
・事務職の廃止
・メールで「お疲れ様です」等の挨拶は省き本文から打つ。
・アウトソーシングできることは徹底してアウトソーシングする。
・福利厚生施策は上から与えるより現場の声をくみ上げる仕組みが効果的。
・社長としての心構えがいかに大切か。
  特に
  過去への反省
  商品に対する情熱
  建前論ではなくて、本気で女性の社会進出を応援する企業を目指した
 
私には女性経営者からの視点による女性の活用方法が大変参考になりました。
 
 
  

 

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現役時代に欲しかった本:「たった1通の手紙が、人生を変える」

2016年01月10日 | 書評

水野敬也さん著「たった1通の手紙が、人生を変える」を読みました。

あまり、この手のハウツーものは読まないのですが、今回は新聞広告に

つられて思わず手が出ました。

 

やはりベストセラーはタイトルが秀逸ですねー!読前 ややこのタイトルは

大げさかなとも思いましたが、読後はいやいやそういうケースもありそうだ

と思い直しました。

 

 手紙作法の本はサラリーマンの現職時代に、必要に迫られて何冊か購入

しましたが、それらに比べて各文例のディーテールがかなり優れていると思います。

そして、それが手紙の効果に大きな差を生じることを考えると、これは重要な

ポイントだと納得しました。

 

ここで章立てをご紹介します。

*第0章  文章を書く上で一番大切なこと

*第1章  最初の一文で相手の不安を解消する

*第2章  自分を喜ばせるのではなく、相手を喜ばせる

*第3章  肉親を「お客さん」として扱う

*第4章  相手の信用を得るために、礼儀を「最低限」おさえる

*第5章  儀礼的な手紙こそ、相手を尊重する「ひと手間」を

*第6章  「あなたのファンです」は、相手へのサービスにならない

*第7章  難易度の高い依頼では、「誠実さ」と「自信」を伝える

*第8章  相手の要求を断りつつ、嫌われない方法

*第9章  手紙におけるユーモアは「愛嬌」をマスターする

*第10章 相手の怒りの矛先をすべて想像する

*第11証 パートナーへの手紙は「永遠の愛」を言い換える

*第12章 手紙に隠された、人生を変える力

*最終章  最高の手紙を書き続けるために、エゴではなく愛を選ぶ

 

◎メール全盛の時代だからこそ、手紙の価値が再評価されるのでは

 ないでしょうか?一家に1冊あると便利な良書だと思います!

 

 

 

 

 

 

 

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ブリーフセラピーの極意(森俊夫)

2015年10月23日 | 書評

「ブリーフセラピーの極意」は本年の3月17日に57歳の若さで病死された森俊夫先生

(我が国ブリーフセラピー第一人者のお1人)の最後の著作として、「にほんの森出版」

から7月15日に出版されたものです。ブリーフセラピーになじみのない方は同出版社の

「<森・黒沢のワークショップで学ぶ>解決志向ブリーフセラピー」を読まれてから、

この著作に向かわれると良いでしょう。

 

概略を書き出します。

 

*ブリーフセラピーとは何ぞや

 ・「20世紀最高の治癒実績を挙げたと称される、精神科医ミルトン・エリクソンの臨床

  実験に何らかの啓発を受けて発展した短期心理療法の一群であり、効果性、効率性を

    最大限に追及した精神療法」

 

*ブリーフセラピーの基本的極意

 1.ブリーフ(効果的・効率的)なかかわりをしようと思うこと

 2.ラポール(クライエントとの信頼関係)形成を素早く

 3.面接(かかわり)は、明るく、楽しく、楽に

 4.これから(未来)のことに、明るい展望が持てる面接に

 

*ブリーフセラピーの方法論の極意

 1.リソースを見つける極意

 2.コンプリメントの極意

 3.ミラクル・クエスチョンの極意

 4.ミラクル・クエスチョンのバリュエ―ション

 5.「ゴール」の設定の極意

 6.スケーリング・クエスチョンの極意

 7.アクションと課題にかかわる極意

 8.「問題の外在化」の極意

 

*森先生がエリクソンの遺したものから<極意>として選んだ言葉

 「心理療法とは、クライエントが持っていないものを与えることでも、もっているものを

矯正することでもない。もっているにもかかわらず、使われていないものを引き出すこ

とである」

 

森先生の楽しくも造詣の深い名講義にはいつも感服致しました。

その感謝と祈りをこめて 合掌。

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