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柳津のTOHOで映画、ヤマトを鑑賞・・・「残念だよ・・・本当に残念だ」(SP風)

2010年12月09日 20時11分55秒 | Weblog
今日は名鉄で柳津方面へ行きました。

雲行きがあやしく・・・
雨が降りそうで・・・・

岐阜駅では金の信長像も見ることが出来ました。


柳津駅から歩いて15分ほど・・・

なんとか雨は大丈夫でしたが・・・
しばらくして降り出しました。

セブンアンドアイホールディングスの商業施設
中は広くて
トヨタの車がいっぱい展示してありました。



クリスマスの飾りもきれい


今日はスペースバトルシップヤマトを鑑賞しました。

この劇場だけ結構人が入ってました。

キャストが
結構な重鎮的役者がそろってますからね。

で、
昭和な私は「宇宙戦艦ヤマト」で育った世代。

当時は斬新な戦艦シーンとストーリーで
完全に魅了されたことを覚えています。

映像的には、
現代のように
CGやVFXが確立されておらず
ただのアニメーションの域を超えていませんが
宇宙の壮大さや
大マゼラン雲やアンドロメダ星雲など
雄大な夢を感じさせる映像でした。

戦闘シーンは
ヤマトがどんなに砲撃されても無敵なのは
子供ながらに「変だな」と思いましたが
そういった部分をかき消すほど、
宇宙空間の描写にときめき、
物語の成り行きに心躍らせ、
登場人物のセリフに感嘆し、
戦艦などのメカに憧れたのでした・・・。

また
登場人物設定や彼らの背景も
大いに興味を抱かせるものでした。

異星人とでも愛を育むことができるというテーマや
敵にも何らかの事情が存在していることの描写など、
当時は「悪」と言えば
世界征服を企む完全な極悪だったことを考えれば
「悪」側の立場も
ある種の葛藤が存在し
100%「悪」としては
描かれていなかったことが斬新だった。

また、「善」側も「悪」を倒しながらも
戦うことだけが
現在の状況を打ち破る手段ではないことを
ほのめかし、
戦いに対し後悔の念を
随所にちりばめていたことが
もうひとつの斬新さであったように記憶しています。

そんな私が
今回のヤマトをかなり楽しみにしていたことは
言うまでも無く・・・

もちろん
原作と(当時の宇宙戦艦ヤマト)
かけ離れた現代風のストーリーになっていることは
十分認識して
作品を鑑賞しに席に着きました。

中心の配役に
大人気の木村拓哉氏や
注目株の黒木メイサ氏が出ている時点で
人物設定もかなり追加され変わっているだろうと
予測して
頭をカラにして
観に行ったつもりでした・・・。

しかし・・・

木村氏を批判する気も無いし、
メイサ氏を貶す気もありません。
制作者のことを
ケチ付ける気も無いです。

あくまで個人的な意見ですが・・・。

残念な結果になってしまいました。

作品が始まるや否や
少しずつ「ヤマト」に対する愛着からか
違和感が増大して行き・・・・
「原作とは違う作品だ」と心に言い聞かせて
鑑賞していましたが・・・・
1時間くらいで不満が爆発してしまいました。

いくらなんでも
「宇宙戦艦ヤマト」のガミラス編と白色彗星編を
ごっちゃにすることは
なかったのではないでしょうか。
ごっちゃにするなら
新展開のストーリーにしてほしかった。

「スペースバトルシップ」とした点で
異物と捕えるべきなのでしょうが、
どうしてもできませんでした。

頭をカラにするといっても
「宇宙戦艦ヤマト」は「ヤマト」であって
主題を含め、昭和の「ヤマト」の持つテーマを
覆すことはないのではないでしょうか。

覆すならば、
何故平成の今になって
昭和の「ヤマト」を実写版にするのでしょうか。
その意味は、意図するところは
何なのでしょうか・・・。

本編の随所で宮川泰さんのBGMが流れ
昭和の「ヤマト」を意識していることは明白。

昭和の「宇宙戦艦ヤマト」は、
当時のテレビ視聴率50%以上など
輝かしい記録が有り
見るものすべてをとりこにし熱狂させた作品。

愛と平和を望む信念を主題に置き
命を掛けてそれを貫くことの尊さに終始し、
幾多の困難を乗り切り
それらを描いていたことに
多くの人が共感したからでしょう。

また、登場人物の「個性」もそれに貢献した。

だからこそ
「宇宙戦艦ヤマト」のそれらは
絶対に変えてはいけない領域だと私は思います。

今回の平成実写版ヤマトでは
登場人物に女性が増えることは想定していました。
時代が変化しているため
森雪が看護師ではなく
コスモタイガーのエースパイロットで
戦闘シーンに
勇猛果敢に登場することは
100%譲って
しょうが無いと思い諦めていました。

「宇宙戦艦ヤマト」に出てくる森雪では無かった。

ただ、
だんだんと「原作」の個性が踏みにじられていく中
映画中の森雪が始めと終わりでは
性格が変わってしまている点が
私を失望させました。
第3艦橋の味方を
艦長代理の命令とはいえ
自ら撃ち落としてしまって
ショックを受けている最中にちゅーされて・・・。
映画出だしの性格なら
不謹慎でしょと怒るはずでしょ。

更に失望させたのは
主人公の古代進役・・・

配役に木村氏があてられたことで
先にも述べたように
初めから
少々の違和感は覚悟していました。

しかし・・・

ひどすぎる・・・

古代進は
情熱的で猪突猛進型、
正義感に溢れる青年・・・・

しかし、映画本編中では・・・・

「宇宙戦艦ヤマト」の古代進は、
些細なことでいきなり人を殴らないし
戦闘中に
艦橋でやけっぱちに受け取れるような
マイクを投げつける行為をしたり、
同僚の胸ぐらを掴んで睨みつけたり、
物にあたったり・・・
絶対そんなことはしない。
しかも
ワープ中にエッチして
森雪をはらませるなんて有り得ない。

愛と平和を望む人の希望を信じて戦う、
そんなヤマト乗組員に
エッチシーンはいらない。
いや、論外だ。

ワープ中の一瞬で・・・
早漏なのか・・・。
それで子供が出来るなんて・・・。

これでは
木村氏主演の月9ドラマと一緒ではないですか・・・。
髪型は古代進のイメージにしていましたが
彼に古代進役は無理だったのではないでしょうか・・・。

変にニタっと笑うし・・・
古代進はニタニタしない。
くだらないギャグもいらない。
ロングバケーションやヒーローと一緒の演技・・・。
がっかりでした。
実際、
波動砲を撃つシーンで
映画館内で一部失笑が出てました。
有り得ないでしょう。
一番良いシーンなのに・・・。

特に最後の自爆シーン前は
涙よりも
メロドラマは早く終われと思いながら観てました。

それと
壮大な宇宙を描くシーンがほとんど無かった。
現代のようにCGやVFXが
ものすごい勢いで発達しているのに・・・

戦闘シーンも船内の一部の爆発ばっかりで
ヤマトの全体像も敵の全体像も無いから
迫力以前の問題でわけがわからなかった・・・。
メイサ単独の
コスモタイガーの戦闘シーンの方が多かったのでは?

波動砲のシーンにしても
軽過ぎて迫力に掛けていました。
主砲を撃っているみたいで・・・・

もっとヤマトの全体を描いた映像が見たかった。

これでは
ハリウッド映画を追い越すことは無理・・・
個人的に
宇宙の戦闘シーンを取ってみると
スターウォーズの最初の作品以下でした。
あれも昭和なんですけどね・・・。
日本映画は
ハリウッドの昭和時代レベル以下ってことですか・・・

最後に
残念なのが敵のこと。
デスラーが意識集合体?
意味不明でした。
「人のような生物」で無いなら
もっとハイテクで戦えるのでは?
宇宙戦艦で戦うことは無いのでは?
一瞬で人の脳内に入り
乗り移れる能力があるのに
銃を持って
白兵戦する必要がどこにあるのでしょうか?

敵の事情も描かないと
作品が陳腐になってしまう・・・。
「ヤマト」のテーマが
ここでも生きていなかった。

更にテレサやスターシアのような
異星人も出て来なかったし・・・

映画では
森雪に乗り移った意識集合体が
登場一回だけで
最後まで全く描かれていなかったし・・・。

異星人との愛という昭和のテーマが
完全に無視されていました。

残念だった・・・

本当に残念だった・・・。

そして
帰途に着くと
外は雨が止んでいました。

岐阜駅はイルミがきれいに輝き

信長像もライトアップ


夜はやっぱり寒い
冬です・・・

木村氏の大好きなファンには申し訳ないですが
映画でよけい寒く感じました。

次「Ⅱ」があったとしても
ジャニーズ系はもう観に行きません。
話題にもしたくありません。

本来のテーマが消えた実写版作品がヤマトなら
「宇宙戦艦ヤマト」は過去の遺物になってしまいました。

「スペースバトルシップ かみかぜ」とか
別のタイトルにして「ヤマトの外伝」みたいにすれば
「良い映画でした」と
まだ納得できたのに・・・。

残念だよ
本当に残念だ・・・(SPの堤さん風)

暖かい沖縄が恋しくなりました。


。。。。。