言幸 燕 日記

日々感じたことなどを絵やマンガで表現しています。
マンガでくすっと笑って頂けたら幸いです。

震災から1ヶ月経ちました

2011年04月11日 | 原発関連
過去の日記帳をめくっていたら、高見順の詩を見つけました。
※高見 順(1907-1965 小説家・詩人)

少しばかり、今の私の気持ちと共鳴するものがあったので、
載せておきます。この詩は、病にふせって死も近かった彼が、
窓から見えた新聞配達する少年に詠んだ詩だそうです。



おれの期待      高見 順



徹夜の仕事を終えて
外へおれが散歩に出ると
ほのぐらい街を
少年がひとり走っていた
ひとりで新聞配達をしているのだ

おれが少年だった頃から
新聞は少年が配達していた
昔のあの少年は今
なにを配達しているだろう
ほのぐらいこの世間で

なにかおれも配達しているつもりで
今日まで生きてきたのだが
人々の心になにかを配達するのが
おれの仕事なのだが
この少年のようにひたむきに
おれはなにを配達しているだろうか

お早う けなげな少年よ
君は確実に配達できるのだ
少年の君はそれを知らないで配達している
知らないから配達できるのか
配達できるときに配達しておくがいい
楽じゃない配達をしている君に
そんなことを言うのは残酷か

おれがそれを自分に言っては
おれはもうなにも配達できないみたいだ
おれもおれなりに配達をつづけたい
おれを待っていてくれる人々に
幸いその配達先は僅かだから
そうだ おれはおれの心を配達しよう


私に何ができるのか分かりませんが、
無理せずに頑張りたいと思います。


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