寒くて凍えそうになりながら、クマの毛皮を巻きつける女性を描きたかったのですが、これも難しく、思うように描けませんでした。でも、とりあえず今日はこれで終了。
昨日は友達と能勢の妙見山に登ってきました。激ハードでした・・・。この山に本滝寺というお寺があるのですが、そこで滝に打たれている人がいました。本来は他の人からは見えないように「ついたて」がしてあるのですが、こっそり隙間から見てしまいました。白い着物を着たおばさんが2~3人くらい滝に打たれていて、それを腰の曲がったお婆さんが手をあわせて「ありがたいことです・・・ありがたいことです・・・」と歌うような不思議な調子で拝んでいるのです。何か現実感のない夢のような情景でした。
滝に打たれている女性のうち1人だけ何かを言っているのですが、獣のようなうめき声で、はっきりとは聞き取れません。ただ嗚咽していることだけは分かりました。残りの女性はその人を両脇から支えていました。その嗚咽は男のような声で、しかもひどく「普通でない」雰囲気が漂っていました。私は直感的に『・・・これは除霊か、降霊をしてるのかも・・・』と思いました。何者かがその人の姿を借りて語っているようでした。ひどく苦しそうで、「今まで・・・誰にも・・・言うことが出来ませんでした・・・オッ、オッ」と泣きじゃくりながら告白していました。この人に何かがとり憑いているのか、もしくは、この人はイタコのような存在で、誰かの霊を呼び寄せているのか・・・。でも、それ以上聞くのはなんとなく憚られて、その場を離れました。
除霊か降霊かは私には分からないし、もしかしたら心の病だったかもしれません。あるいは全く別のことだったかもしれません。(何かの宗教の儀式とか・・・)でもその光景を見て、誰の心にも「打ち明けることができなくて」苦しいことがことがあるんだなと感じました。その人の心を苦しめていたことがどんな内容であれ、そうまでしても(こんな山奥で身を刺すような水に打たれながらでも)吐き出したいことがあるんだなということに少し驚き、少し・・・納得しました。(←上手く言えませんが)
人が聞いたら「なんだそんなことくらいで」と思うような事であっても、その人にとっては苦しかったんだろうな・・・と思わせるほど、お腹の底から出ているようなうめき声でした。
ちなみに友人が本で読んだらしいのですが、昔は(明治とか戦前とか)、家族に精神病者がいると、滝に打たれて治そうとしていたこともあたったそうです。