

こういう本は青春の時にでも読むものなのだろうかと思いつつ、
残念ながら20代でニーチェとご縁はなく、
30代でも出会いはなく、40代でようやく「超訳ニーチェの言葉」に手を出すも、
上澄みをかすめ取っただけで終わり、ニーチェがどういうことを考えてたのかなど
知らないまま時は過ぎ・・・
最近になってようやく再び出会ったという感じです。
なんかニーチェって暗そうだしぃ、難しそうだしぃ・・・
ちょっと敷居が高すぎて、私なんぞには読めんしぃ・・・
と敬遠していたのですが、NHK教育の「100分de名著」で紹介されていて、
初めて「ツァラトストラはかく語りき」の内容を知り、
ガンガンガーンと衝撃を受けたのでした。
いろいろな解説本などを読んで思ったのは、
「この人ってすごい!!強い!!」ということでした。
全然暗くない。むしろすごいポジティブ。(゜ロ゜屮)屮
ポジティブすぎて私には少しついていくのが大変なのですけれど。
ニーチェの思想の1つに「永遠回帰(永劫回帰)」というのがあるのですが、
用語だけは知っていたものの、どういう意味か知りませんでした。
永遠回帰・・・
それは、人生のあらゆるものが、無限に繰り返されるということ。
よいことも悪いことも、そっくりそのままの順序で戻ってくること。
過去の最悪のことも、忘れてしまいたいことも、苦悩も悲しみも失敗も、
病気も生い立ちも全て・・・ぜーんぶひっくるめて寸分漏らさず同じ順序で
永遠に繰り返される。そういう仮説で考えた場合、
それでもあなたは人生を受け入れることができますか?
そういう問いなのだそうです。
これは輪廻とはまた違った考え方で、
何か他のものに生まれ変わるのはなく、
同じ人生が無限のループで繰り返されること。
なんでこの親のもとに生まれたんだとか、
なんでこの人と結婚してしまったんだとか、
(高嶋政伸さん、離婚おめでとうございます)
なんでこの仕事してるんだとか、
なんでこの病気にかかったんだとか、
そういう問いは意味が無いのです。
全部繰り返すのです。
う~ん・・・全く同じ人生をやりなおすって・・・
みなさんどうですか?
もしかしたら自己肯定感が強い方は、
「私はこの人生を愛してる。たとえ生まれ変わっても
もう一度(何度でも)同じ人生を生きたい」と言うのかもしれませんね。
私の場合、そんなに自分の人生を否定している訳ではないですが、
そうであっても、この人生をもう1回最初から繰り返せって言われたら、
正直、戸惑いが先にたちました。
( ▽|||)サー
一からまた同じ過程をなぞるんですか?
同じ体験をして、同じ人に出会って、同じ仕事をして、
いい時期も悪い時期もそのまま繰り返して生きるんですか?
玉の輿とかいう人生はないんですかっ?!
(私なぞ鳥になりたいとか、もう人間界ですらありませんし)
そういう人にニーチェは一喝するのです。
永遠回帰を受け入れることができるかどうか、
それが弱者と強者を分けると。
この人生を否定はしないけれど、【仕方なく】受け入れるというレベルの
肯定ではまだ生ぬるい!!何度繰り返されてもいい!
マイナスの条件や環境でも引き受ける!
これこそが自分の欲した人生だ!と積極的に肯定することが大切なんだと。
わーー(゜〇゜;)...
わーーー(;△;)
ニーチェ自身が病気やら孤独などの不遇の人生だったことを考えると、
自分の人生に不平・不満(ルサンチマン)をぶつくさ言わず、人を羨まず、
こういう考え方に到達したのってすごいと思います。
まだまだ書きたいことあるのですが、長くなるのでまた今度・・・