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言幸 燕 日記

日々感じたことなどを絵やマンガで表現しています。
マンガでくすっと笑って頂けたら幸いです。

遅まきながらニーチェに励まされる

2012年11月09日 | 読んだ本




こういう本は青春の時にでも読むものなのだろうかと思いつつ、
残念ながら20代でニーチェとご縁はなく、
30代でも出会いはなく、40代でようやく「超訳ニーチェの言葉」に手を出すも、
上澄みをかすめ取っただけで終わり、ニーチェがどういうことを考えてたのかなど
知らないまま時は過ぎ・・・
最近になってようやく再び出会ったという感じです。

なんかニーチェって暗そうだしぃ、難しそうだしぃ・・・
ちょっと敷居が高すぎて、私なんぞには読めんしぃ・・・
と敬遠していたのですが、NHK教育の「100分de名著」で紹介されていて、
初めて「ツァラトストラはかく語りき」の内容を知り、
ガンガンガーンと衝撃を受けたのでした。

いろいろな解説本などを読んで思ったのは、
「この人ってすごい!!強い!!」ということでした。
全然暗くない。むしろすごいポジティブ。(゜ロ゜屮)屮
ポジティブすぎて私には少しついていくのが大変なのですけれど。

ニーチェの思想の1つに「永遠回帰(永劫回帰)」というのがあるのですが、
用語だけは知っていたものの、どういう意味か知りませんでした。

永遠回帰・・・
それは、人生のあらゆるものが、無限に繰り返されるということ。
よいことも悪いことも、そっくりそのままの順序で戻ってくること。
過去の最悪のことも、忘れてしまいたいことも、苦悩も悲しみも失敗も、
病気も生い立ちも全て・・・ぜーんぶひっくるめて寸分漏らさず同じ順序で
永遠に繰り返される。そういう仮説で考えた場合、
それでもあなたは人生を受け入れることができますか?
そういう問いなのだそうです。

これは輪廻とはまた違った考え方で、
何か他のものに生まれ変わるのはなく、
同じ人生が無限のループで繰り返されること。

なんでこの親のもとに生まれたんだとか、
なんでこの人と結婚してしまったんだとか、
(高嶋政伸さん、離婚おめでとうございます)
なんでこの仕事してるんだとか、
なんでこの病気にかかったんだとか、
そういう問いは意味が無いのです。
全部繰り返すのです。

う~ん・・・全く同じ人生をやりなおすって・・・
みなさんどうですか?

もしかしたら自己肯定感が強い方は、
「私はこの人生を愛してる。たとえ生まれ変わっても
もう一度(何度でも)同じ人生を生きたい」と言うのかもしれませんね。

私の場合、そんなに自分の人生を否定している訳ではないですが、
そうであっても、この人生をもう1回最初から繰り返せって言われたら、
正直、戸惑いが先にたちました。
( ▽|||)サー

一からまた同じ過程をなぞるんですか?
同じ体験をして、同じ人に出会って、同じ仕事をして、
いい時期も悪い時期もそのまま繰り返して生きるんですか?
玉の輿とかいう人生はないんですかっ?!
(私なぞ鳥になりたいとか、もう人間界ですらありませんし)

そういう人にニーチェは一喝するのです。
永遠回帰を受け入れることができるかどうか、
それが弱者と強者を分けると。
この人生を否定はしないけれど、【仕方なく】受け入れるというレベルの
肯定ではまだ生ぬるい!!何度繰り返されてもいい!
マイナスの条件や環境でも引き受ける!
これこそが自分の欲した人生だ!と積極的に肯定することが大切なんだと。


わーー(゜〇゜;)...

わーーー(;△;)

ニーチェ自身が病気やら孤独などの不遇の人生だったことを考えると、
自分の人生に不平・不満(ルサンチマン)をぶつくさ言わず、人を羨まず、
こういう考え方に到達したのってすごいと思います。

まだまだ書きたいことあるのですが、長くなるのでまた今度・・・



考えさせられる本&動画(お薦め)

2012年10月13日 | 読んだ本


この本の著者キューブラー・ロスは、終末医療の先駆者とされ、
死にゆく人の心のケアを唱えた有名な人で、私の尊敬する人でもあります。
「死の瞬間」「人生は廻る輪のように」は以前に読んだことがあったのですが、
このところ思うところあって、またロスの本を読んでみたくなり、
「ライフ・レッスン」を読みました。
非常にためになる本でした。ずしーーっときました。

この本は、キューブラー・ロスが69歳で脳梗塞になり、
死を覚悟するも、なかなか死ねず、半ば人生を呪いながらも
自分にはまだやり残したことがあると思い直して書かれた本です。
彼女がやり残したこととは何か。
それは、これまでのように患者のことについて書くのではなく、
残された側、つまり生きている人たちが、死にゆく患者たちから
何を学ぶべきかについて書くことでした。

ロスの唱えた説では、死を前にした患者は、下記のような
5段階の心理をたどるとされていますが、
           ↓


死の否認
自分が死ぬということは嘘ではないのかと疑う段階。

怒り
なぜ自分が死ななければならないのかという怒りを周囲に向ける段階。

取引
なんとか死なずにすむように取引をしようと試みる段階。
何かにすがろうという心理状態。

抑うつ
なにもできなくなる段階。

受容
最終的に自分が死に行くことを受け入れる段階。


見守る側の立場の人間も、全く同じような心理の経過をたどると
今回身をもって実感しました。正確に言うと、今は『受容』というより、
『受容せねば』と言い聞かせている段階ですが。

大切な人が自分の前からいなくなるのは怖い。悲しい。受け入れたくない。
けれど、それは誰もが一度は経験する「喪失のレッスン」なのだと
この本を読んで思いました。
そのレッスンをまさに今、受けている真っ最中なんだ。
それは死にゆく人からの大切な贈り物なのだ。
だからこそ、これをしっかり受け止めなければならないのだと思う。

キューブラー・ロスについて、以前、NHKで特集があったそうなのですが、
私は見ていなくて本当に残念でした。その時の映像では、
死者を最期まで看取り、終末医療に生涯かけて取り組んだロスが、
脳梗塞のせいで(怒り狂い)神をののしっているという、
昔のロスとはかけ離れた内容だったみたいですが、
できればまた再放送してくれないかなと願っています。

・・・と思っていたら!!!!関連動画を見つけました!!!!!
これははもう絶対みなさんに見て欲しい!
騙されたと思って是非(^_^;)
とても貴重な映像だと思います(資料的にも)。

私はロスの写真も見たことがなかったので、
この激しい女性は一体どんな人なんだろうと思っていましたが、
今回こちらの動画で実際の肉声を聞くことができ、
その人の雰囲気を身近に感じることができ、とても良かったです。

ロスはだんだんオカルトの世界にも傾倒していき、
小人を見たとか、妖精が傍にいたとか言うのですが、
私はまぁ、そのへんも含めて憎めないというか・・・

家族や友人の死に直面している人、
病気の人を身近にかかえている人、
「死」について考えている人、
いろんな人に見て欲しい。
50分ありますが、興味があれば見てみてください。
私は見始めたらそのまま最後まで見続けてしまいました・・・
               ↓



ロスのお墓に蝶の模様が刻んであるのが素敵でした。
生まれ変わって銀河でダンスしていることでしょう。




なんとなく共感できたお話を紹介

2012年08月26日 | 読んだ本

最近読んだ「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」という本についてもう少し。
(ポール・オースター編 柴田元幸 他訳)

この本は、全米から寄せられた一般の人たちのエッセー集なのですが、
今の私に不思議と心に残ったお話を1つだけご紹介します。
文章量としては、3ページくらいの長さのお話です。
これを書いた人の「いっぱいいっぱい」だった気持ち、
張り詰めていたものがパーンと弾けた様子が伝わってきて、
少し温かい気持ちになれました。
ちょっと長いんですが、ご興味のある方はどうぞ。



【知らなかった】


私の夫は34歳で突然亡くなった。
その後の1年は悲しみに満ちていた。
1人でいるのはおそろしく、8歳の息子を父親なしで育てることに
どうしようもない不安を感じていた。
それは「知らなかった」続きの1年でもあった。

銀行が預金額500ドル以下の当座預金口座から
維持手数料を取ることを私は知らなかった。
自分の生命保険が年金保険ではなく定期保険であることを
私は知らなかった。
食料品が高いことも知らなかった。

それまでずっと守られてきたきた私は、
これから1人でやっていく準備がまったくできていないように思えた。
あらゆる次元において、今まで知らなかったいろいろな事実に脅威を感じた。

食料品が高価なので、私は春に菜園を始めた。
それから7月には小さな冷蔵庫を買った。
これで食費が抑えられればと願ってのことだった。

冷蔵庫が届けられた時に1つ注意を受けた。
「まだ2、3時間は電源につながないでください」と配達の人は言った。
「オイルが落ち着くのに時間がかかるんです。プラグを差し込むのが早すぎると、
ヒューズが飛んだりモーターが焼き切れたりするおそれがあります」

オイルや冷蔵庫のことは知らなかったが、
ヒューズを飛ばすことについては知っていた。
頭のおかしい電気屋が配線した小さな我が家では、
しょっちゅうヒューズが飛んでいたのだ。

その晩、時間がたってから、私は冷蔵庫の電源を入れにガレージへ行った。
プラグを電源に差し込み、一歩下がって様子を見た。
冷蔵庫はヒューズを飛ばすこともなく、ブーンという音とともに動き出した。
ガレージを出て玄関までの道を歩きながら、
私はやわらかくあたたかい空気に包まれた。
夫が逝ってからまだ1年にもなっていなかった。
私は近所の家の明かりを浴びて立ち、遠くでままたく街の灯りを見ていた。


突然、真っ暗になった。
どこもかしこも真っ暗だ。
うちの明かりも、近所の家の明かりも、街の明かりも、全部消えた。
くるっと振り返って小さな冷蔵庫のプラグを差し込んだばかりのガレージを
のぞきこむと、言葉が口から飛び出した。
「まぁ、大変、知らなかった・・・」
めまいの泡が、音を立てて湧き出てきた。
冷蔵庫のプラグを早く入れすぎて、
街じゅうのヒューズを飛ばしちゃったのかしら?
そんなことってありうる?
私のせいなの?

私は家に駆け戻り、電池式の警察バンドラジオをつけた。
遠くでサイレンが鳴り、私を、「冷蔵庫の持ち主の未亡人」をつかまえに
こちらに向かってきているのではないかと心配になった。
その時、酔っ払った運転手が幹線道路のブレーカーポールを取り出したことが
ラジオで報じられた。

安堵と恥ずかしさがどっと押し寄せた。
停電が自分のせいではなかったということでほっとし、
自分のせいかもしれないと思ったことが恥ずかしかった。
そしてまた、その暗闇に立っていた時、何かがやってきて、
夫が亡くなってからずっと抱えてきた不安にとってかわるのを
私は感じた。軽やかさと喜びの、ちょうど中間くらいの何かだった。

ばかみたいに自分の力を過大評価したことを思うと笑いがこみあげ、
その瞬間、自分のユーモアが戻ってきたことに気がついた。
その時まで私は、「知らなかった」づくしの
悲しいびくびくした1年を過ごしていた。
悲しみが消えはしなかったが、心の奥の深いところで
私はまだ笑うことができる。笑うと力が湧いてきた。
だって、たったいま街じゅうを停電させたじゃないの!


リンダ・マリーン
(ウィスコンシン州ミドルトン)





お薦めの本「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」

2012年08月23日 | 読んだ本

この後しばし放心

気を紛らわすために掃除

再び読書

・・・という感じで、なかなか読み進められない私です。




知人からお薦めの本ということで、
「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」という本を読みました。
あるラジオ番組の企画で、「その人だけのとっておきの物語」を募集したところ、
集まった話が4000話。その中から、ポール・オースター(作家)が厳選し、
本にまとめたものです。

結論から言って、非常に味わい深く、じわじわ~っと心に染み入る
読後感がありました。まさに【滋養】という言葉がふさわしい感じ。

「普通の人々」の「普通でない」実話たち。
そんなことありえる?!という信じられないような話も多いです。
失くしたものが何十年かたって自分の手元に戻ってくるとか、
どう説明したらいいのか分からない不思議な再会とか。

アンビリーバボーな体験も数多く寄せられていて、
【赤い糸】や【縁】という目に見えないものは、
もしかしたらこの世に存在するかもしれん・・・と思わされます。

この本のカバーに
「誰かがこの本を最初から最後まで読んで、一度も涙を流さずに、
一度も声を上げて笑わないという事態は想像しがたい」
という編者のコピーが載っていますすが、
『ま、私は泣かないんじゃないの~。この手の本では』
とタカをくくっていましたが、あにはからんや・・・
声を出して笑いこそしませんでしたが(ニヤッくらいかな)
目頭が熱くなることたびたび。

よく日本でも(感動を売りにした)一般公募のエッセー本がありますが、
(私はそれらの本は読まないので、比較はできませんが)
恐らくそのようなものとは一線を画す面白さに仕上がっていると
(勝手に)思っています。
独立した作品に仕上がっているものもあります。

この本の面白さは、翻訳の上手さもさることながら、
やはり、アメリカの持つ多様さ(人種/宗教/階層)のせいで、
それぞれがバラエティーに富み、1つ1つが独立して特異な物語に
なっているところでしょうか。
無名の人たちですが、それぞれに生活があって、息吹があって、
かけがえのない物語があるんだなぁと思いました。

この本にならって、日本でも「嘘みたいな本当の話」という本が
(選者:内田樹・高橋源一郎によって)出版されているそうですが、
両方読んだ方の感想をみると、やはりアメリカ版の方が面白いとありました。
私も(読んでないけど)そんな気がする・・・。

179話もあるので、全部が全部、感動という訳にはいきませんが、
きっと素敵なお話が見つかることと思います。
1話が1ページ、長くても3~4ページの短いお話なので、
少しずつ読めるしお薦めです。絶対おすすめです~(*^_^*)






初・池田晶子さんの本

2012年07月03日 | 読んだ本

最近読書感想文のようになってますが、お許しを・・・m(_ _)m

池田晶子さんについては以前から気になっていたのですが、
「綺麗な人で、哲学の本を書く人で、若くして亡くなられた」
(調べたら46歳で腎臓ガンにより急逝とあった)
それくらいしか知らず、最近ようやく図書館で見つけたので、
借りて読み始めました。

この本では、
「自分が生きていること」
「死ぬこと」
「それを(悩むのではなく)考えること(の大切さ)」
が難しい言葉ではなく、普段の言葉で書かれています。
言葉は簡単なのですが、やはりテーマは難しい・・・。

私は、自分が死ぬことや、大切な人に死なれること、
一人ぼっちになることにビビリまくっていたので、
なんとなく心が軽くなる本でした。
(まだ半分しか読んでませんが)

池田さん、ちょっと辛口でドライで。
でも強い人だったんだろうな・・・と思いました。
池田晶子さんが以前ニュースステーションに出てた動画を見ました。
(久米さんがキャスターの時だから随分前のものです)
2003年の放送で、池田さんが2007年に亡くなられているので、
もしかしてこの時期から病魔と闘っておられたのでしょうか。

生放送なので、ちょっと緊張して(体がゆらゆら揺れてる)池田さんでしたが、
実際の池田さんを見れてよかったです。





読み解き「般若心経」面白かったです

2012年06月22日 | 読んだ本

精神の集中を目指して始めた写経でしたが、
言葉の意味がまったく分からず、いったいこの文字の中には
何が詰まってるのだろう?という素朴な疑問から読み始めました。
他の本も読んではみたのですが、頭の中で言葉が上滑りするので、
現代語訳をされているこちらの本から入ることに。

好きな作家さんということもあって、
非常にとっつきやすく、親しみが持てました。
(だからといって般若心経が分かった訳ではないのですが)

般若心経以外にも、法華経や、白骨という有名な御文(おふみ)も
紹介されていて、何度も読み直してみたい本です。
仏教を信じているというより、
言葉の中に何が込めているのか知りたい感じ。

詩人である著者の伊藤比呂美さんは、
親の介護に奔走し、周りの人も次々死んでいく中で、
死ぬとはどういうことかを考え、
もうそればっかり考え、とりつかれるほどになり、
今回はお経というところに辿り着かれたようです。
そのエッセーがまた共感するところ大きいので、
いろんな人にお薦めです。(時々笑えますし)

この人の好きなところは、自分に正直で、
かっこつけないところです。
決して綺麗ごとばかりではない、いろんな感情を
さらけ出しておられるところでしょうか。
(私の場合、いろんな人の顔がよぎり、時々躊躇することが・・・)

介護の人をかかえておられる方や、
親子関係で問題ある方(みんな大なり小なり、ね)、
煩悩に苦しんでおられる方、(私、毎日煩悩生活)
お経に興味のある方、ぜひ。



「生きるチカラ」という本、面白かったです

2012年03月22日 | 読んだ本


私が本を買うとき、まず『700円もするのかぁ・・・』と値段で躊躇し、
『これは立ち読みでいいかも?』などと悩むのですが、
立ち読みするにも結構体力が要るのであって、結局買ってしまいました。
結論から言ってこの2冊、とても面白かったです。

あとは、著者の植島 啓司(うえしま けいじ)さんが気になったので。
昨年末、知人がこの方の講義を朝日カルチャー(大阪・中ノ島)で受けていて、
とてもユニークで面白い人と言っていたからでした。

写真で見ると、帯(のコピー)がなんだか軽薄な感じですが、
読んでみるとそうでもないです。
言わんとしてる内容や結論は、さほど難しいことではないのですが、
それを説明するために用いられたいろんなエピソード(文学やら
数学やら歴史やら哲学など)がとても面白く、興味深く読みました。
お薦めしたい本です。

あと、私が最近気になってる人で、
この人のこと知りたいなぁ(読みたいなぁ)と思ってる中に

●内田樹(うちだ たつる)・・・思想家、武道家、翻訳家、
                  神戸女学院大学名誉教授

●野口晴哉(のぐち はるちか)・・・整体関係。

●甲野 善紀(こうの よしのり)・・・身体技法の研究家

などの方々がおられます。これらの方々は、植島さんも含めて、
何かしらリンクしているので、自ずとつながってきます。
あと名越 康文(なこし やすふみ)さんの本にも、
上記の方々の名前が出てくるので気になってました。
つまり、私は「精神と身体は相互に絡んでる」あたりのことを知りたい模様。

最後に、「生きるチカラ」「偶然のチカラ」を読んで興味を持ったのが、
南方熊楠と植木等についてでした。
南方熊楠に関しては、奇行の人だったという所にビビっときました。
                     ↓

●天皇に粘菌の標本を献上する際に、森永キャラメルの箱に入れた点。

●当時、高野山一の高僧である土宜法竜(ときほうりゅう)に対して、
手紙で、「子分、法竜米虫殿」などと、人を喰った感じで書くあたり。
(笑える)

また、ウィキペディアによると、

●熊楠の手による論文はきちんとした起承転結が無く、
結論らしき部分がないまま突然終わってしまうこともあった。
さらに、猥談が挟み込まれることも多く、柳田国男はそうした熊楠の論文に
たびたび苦言を呈した。

●多汗症から、薄着あるいは裸で過ごすことが多かった。
田辺の山中で採集を行った際、ふんどしだけの裸で山を駆け下り、
農村の娘たちを驚かせたために「てんぎゃん」(紀州方言で天狗のこと)
と呼ばれたという話も残る。

●口から胃の内容物を自在に吐瀉できる反芻胃を持つ体質。
(牛かエイリアンか)

●熊楠の脳は大阪大学医学部にホルマリン漬けとして保存されている。
本人は幽体離脱や幻覚などをたびたび見ていたため、
死後自分の脳を調べてもらうよう要望していた。

などなど・・・。これだけでもかなり惹かれます・・・(^_^;)
やっぱり突き抜けた方は面白いですね。
またいつか本で読んでみましょう。

植木等に関しては、昔、知人が絶賛していて、
そのときに知るチャンスがあったのに、機会を失いそのまま放置・・・
こちらも今度DVDを観てみましょう。










適当すぎる表札 (熊谷守一編)

2011年11月18日 | 読んだ本


熊谷守一の本を読んでいたら、お家の表札の写真があり、
それがあまりにも適当すぎて(&怖すぎて)笑ってしまいました。
お菓子の蓋を利用してるそうです・・・(ノ∀`)

X


しかも藁人形に五寸釘を打つ要領で、4本も釘が打ってあり、
そのうち1本は、思いっきり「熊」の字を
もう1本は「守」の字をぶち抜いてます・・・。
どう見ても不吉すぎます・・・。

Σ(;゜ω゜)ハッ!!

これはもしや何かの魔除けなのでしょうかッ?!
そういえば4本の釘が十字架のイメージと重なり、
キリストの受難を連想させなくもない・・・。( ´艸`)

さて、風水では玄関の顔にあたる表札は、
天然素材の木で作るのがいいそうですが、
まぁ、お菓子の蓋だって木は木ですからね(極うすですが)
問題はないということにしましょう。
それが証拠に、こんなに運気が遠ざかりそうな表札なのに、
熊谷さんは97歳まで生きられましたよ・・・。゜(゜´ω`゜)゜。。

※注釈を読むと、最初の頃は、檜やら神代杉(じんだいすぎ)など
立派な木で表札を作ってたそうですが、しょっちゅう盗まれるので、
最終的にお菓子の蓋に落ち着くことで一件落着したそうです。
表札盗まれるってのがすごいですね・・・


熊谷守一「へたも絵のうち」から

2011年11月09日 | 読んだ本


X
熊谷守一  「桜」  1967年

熊谷守一さんの「へたも絵のうち」という本のあとがきに、
谷川徹三さんの言葉があり、備忘録がわりにメモしときます。




永遠の探求者などという言葉を、熊谷さんは好まないであろう。
そういう言葉を好まないばかりではなく、
そういう言葉によって言いあらわされるような態度を
意識的にとることも好まないであろう。

熊谷さんは絵に自分を賭けていない。
そういう、一途な、余裕のない、ひたむきな姿勢を
気恥ずかしいと感じるようなものが、熊谷さんさんの中には
あるように私には見える。

何事に対しても正面切って構えることが苦手なのではないか。
人生に対しても芸術に対してもである。
それよりも猫と遊んだり、
ヒキガエルや蟻の生活をしゃがみ込んで眺めたり、
ブンブン飛び廻る虻をいつまでも目で追っかけたり、
鍛冶屋仕事にうつつをぬかしたり、
そういう何気ない日常の生活の中に
一層生甲斐を感じているのではないか。

人の嫌がる蚊や蠅も熊谷さんはいやがらない。
そういう蚊や蠅とさえ友達づきあいをしているのだ。
そういう生活の中でしかし熊谷さんは絶えず見ている。

描くために見るのではない。
好きで見るのである。
そういう虫や獣や草や木や花や石や水や、
自然の創ったもろもろのもの、
自然の示すもろもろの姿態、
それに対する尽きない愛情がそうさせるのである。

その見たものを絵にする。
つくらずにはいられないのだ。
見るとは心を通わすことだから。

しかし、それに形を与えることは、また絶えず進み、
無限に深まるはたらきである。
そのはたらきを一層促し、押し進める。
そのようにして熊谷さんは、少しもそんな構えをしないままに、
形と色とを盛ってする永遠の探求者となるのである。


熊谷守一「へたも絵のうち」を読んで

2011年11月08日 | 読んだ本


X


何か1つのことに夢中になると、それに向かってしまうので
また読書感想文ですっ m(_ _)m

前回読んだ「莫山美学」(榊 莫山著)という本で、莫山先生が、
熊谷守一の書のことを絶賛しておられ、興味が湧いたので、
この「へたも絵のうち」という本を読みました。
(実は読むのは2回目)いろんなところを忘れてました。
なんか迷ったときに読んでみたい本です。

この本、昭和46年に日経新聞の「私の履歴書」に掲載されたものを
まとめたもので、この時点で御年91歳 (∩´∀`)∩ご長寿!

で、莫山先生が脳天をガァンとやられ、「目から火の粉が散った」と
言わしめた書が、こちらの“円相”です。



X
うぅーん・・・、私には書の世界は奥が深すぎて、
どの辺が莫山先生の頭カチ割ったのか分からないのですが、
もしかしたら幼稚園児ならこういうものが書けるかもとのことです。
まるでピカソのようですね・・・。

さて、私が咄嗟に連想したのは、白鶴酒造の紙パック酒「まる」・・・



こちらは大胆で力強く、荒々しいまでの筆さばき。今にもに漁師たちの
「さぁ呑むべ!」というかけ声が聞こえてきそうです。

対して、熊谷先生のまるは・・・

X
最後はかすれて、若干、手の震えがみられます。
まるでアルコール中毒患者の禁断症状を表したようです。
「酒は呑んでも呑まれるな」という戒めのメッセージが
余白の中に静かに漂っている気がするのはきっと私だけですね・・・

ちなみに、白鶴さんの「まる」は、書家の方が書かれたものではない
とのことでした。(お客様相談室で確認)←・・・(゜Д゜|||)

熊谷さんは、絵でもマルを描いておられますので、この時分、
なにかまるのイメージに取り憑かれておられたのかと思われます。



晩年は平面的で簡略化された絵が多くなってきてますが、
東京芸大を主席でご卒業されてる方なので、
もともと画力は凄いものをお持ちなのです。

・・・なのに、隠遁者のように引きこもって山の仕事をしたり、
虫や鳥を観察したり・・・貧しい生活をなさってたのですが、
描いても小品、少枚数(6年で4枚とか)。
奥さんから「生活のために少しは絵を描いてください」と頼まれるも、
相変わらずネコを見たり、碁を打ったり、昼寝したり・・・

あとがきで、谷川徹三さん(哲学者であり、谷川俊太郎の父)が
解説されてましたが、熊谷さんは長い時間をかけて
「反俗」を経て「脱俗」となり、やがて「超俗」の境地へ
向かわれたのではないかとありました。
もはや風貌は仙人の域へ。
鳥LOVEだった熊谷先生だけに、左肩に当然のように鳥が・・・


わたくしの自論 「鳥好きに悪人なし」



※あとがきを書かれた谷川徹三さん。
文章が分かりやすく、「この人文章うまいな・・・。誰だろう?」と
気になってたら、えらい方だったみたいで、こちらも初めて知りました・・・。




湯浅芳子と宮本百合子・・・二人の愛

2011年11月04日 | 読んだ本


X


最近、読書感想文のようになってますがお許しを・・・m(_ _)m

瀬戸内寂聴さんの本はあまり読んでないのですが、
たまたまこの本を手に取ったら、寂聴さんと男の人が一緒に写った
写真があって、『この人誰?』と思っていると、
湯浅芳子という名前が。ゆあさよしこ (・・?)
どうみても初老のおじさんに見えるけど・・・(◎_◎)
お着物も男性ものですし・・・松本清張にも見える・・・(?+_+)!?


もしかして、男性なのに女性の名前をつけられた人かな?
         ↓
●例:ワタミフーズの渡邉美樹(ワタナベ ミキ)とか、
●例:みんなの党の渡辺 喜美( ワタナベ ヨシミ)みたいな・・・?

と思っていましたら、どうやらやっぱり女性らしく、
昭和戦前期に活躍したロシア文学者だそうです。
寂聴さんと芳子さんは、親子ほど(ふたまわり以上)の年の差があり、
公私共にいろんなお付き合いがあったようです。

びっくりするのは、芳子さん、当時からレズビアンを標榜されていて、
最愛の恋人は宮本百合子だったそうです。
飼っている犬の名前も「リリー」にするくらい。
けれど、二人の同棲生活は長く続かず、残念ながら、百合子は
男性の元へ走ってしまいます。(バイセクシュアル?)
どうやら百合子は、性的に満たされないものも感じていたそうで、
(女の本能というやつ?)宮本顕治の嫁になりました・・・
男がそんなにええんかぁ!ヽ(`Д´)ノ
裏切られた芳子は、それでもずーーーーーっと、生涯愛していたそうです。

なんとも濃ゆい・・・濃ゆいお話ですね・・・。
昭和初期にも結構レズビアンの方がおられたようで、
結構衝撃でした。

この芳子さん、読んでみると、相当アクの強いお方で、
ひどい癇癪持ち。ちょっとカルシウム摂取した方がいいんじゃないの?
と言いたくなるくらいのキレやすさ。
他人に対しては容赦ない辛辣なお言葉(暴言?)の数々。
もう周囲が縮み上がるほどの怖さだったそうです。
気に入らないことがあると、傲慢、不遜ともいえる態度なので、
彼女の元を去って行く人も多数。
私は『絶対お友達になれないわぁ・・・』と確信。

寂聴さんも何度もひどい目にあって、いったん絶縁するも、
また何年後かになんとなく交流が始まったようです(腐れ縁)
寂聴さんの文章にも、ところどころ怒りが感じられる箇所あり。

性格がある意味ねじ曲がってるとも言えなくはないのですが、
批評眼だけは鋭く、俗物を許さず、核心をついてきたとのこと。
純粋だけど恐ろしいお方であったのがビンビン伝わってきました。
個性が強烈すぎて、わたしなど自分がしごく平凡に見えました・・・。

筑摩書房のHPに関川夏央さんが芳子について書いたエッセー
ありました。


北杜夫さんの娘さんの本

2011年11月03日 | 読んだ本


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図書館行きましたら、北杜夫さんの本はすべて貸出中だったので、
せめて娘さんの斎藤由香さんが書かれてるエッセー本を借りて読みました。
こちらの文章は、週刊新潮に連載されてるコラムを単行本にまとめたもので、
私も何回か雑誌で読んだことはありました。

・・・が、

最初の10ページくらいで私にはちょっと「うう・・・しんどい」
読み進めるのがきつかったです・・・。
全然のめりこめない・・・。
知り合いにサントリーに勤めておられる方がいますので、
それがなかったら、途中で挫折していたかもしれません。
社内の雰囲気を知るためにも頑張って読んでみました・・・。

齋藤さんはサントリーの健康食品事業部にお勤め。
しかもマカという精力剤を売るお仕事で、必然的に
男性の下半身にまつわるお悩みのお話も多い・・・。

この本では、今でも「現役」の渡辺淳一さんや北方謙三さんも
登場してくるのですが、(このお二人はマカは必要なしのご様子)ですが、
一応飲まれたようです。ハッキリ言ってあっちの自慢ぶりを
読むのは無理でしたし、想像するだけでもさぶいぼでしたわぁ。
両作家のファンには申し訳ない・・・。
あんまり絶倫な方には「もうね、枯れてていいんじゃないですか・・・」
と言いたくなります。侘びさびの境地を目指して頂きたい。

窓際OLという設定で(多分、全然窓際ではないのですが)、
結構、赤裸々に社内の人間模様や自由な社風が書かれています。
社内人間か、業界関係者でしか分からない内輪話が多いのですが、
サントリーさんはユニークな会社で楽しそうだな、とは思いました。
社内では「こんにちは!」「こんにちは!」と挨拶するのが慣例らしく、
(挨拶は大事です)
そのへんは今度サントリーにお勤めの知り合いに
本当なのかどうか聞いてみたいです。

あとはお父さんの北杜夫さんの躁鬱のエピソードとか、
(猛女の異名を持つ)御婆さまの輝子さんの逸話などは
まぁ面白かったです。辛口の読書感想文でしたが、
アマゾンの評価で「面白い!」って☆を5つくらいつけてる方も
いますので、まぁ、私の感想は参考程度に・・・(^_^;)


ソーウツとトーシツの本を読んでみた

2011年10月31日 | 読んだ本


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北杜夫さんの躁の時のエピソードが、笑っちゃいけないと知りつつも、
あまりに荒唐無稽でハチャメチャなので、躁うつ病に対して興味が湧き、
図書館で関連する本を読んでみました。実例を基に解説されていて、
大変分かりやすかったです。

【躁うつ】の自殺率が、【うつ】の2倍というのも初めて知りました。
なぜなんでしょう。いったん気分が持ち上がる分だけ、
落ち込んだ時のリバウンドがきついのかもしれません。

躁の最大の問題は、本人が全く悩んでおらず、
ましてや病気の症状とは思ってないところ、だそうです。
【うつ】の時は本人も辛く、自覚があるみたい。

自分が天才のような気がしてアイデアが次々と出てくる。
寝ないでも平気。多弁。過活動。高揚感に万能感。
本人はこの時に発言したことを後で全く覚えていなかったり・・・と
どちらかというと周囲が大変のようです。

【うつ】の時は段階的に職場に復帰するのがよく、
(あせらず半日出勤とか、週に2回からスタートとか)
躁の時は、完全に完治してから復帰するのがいいらしいです。
でないと、悪化するそうです。これも不思議ですね。

ただ、【うつ】にしても【躁うつ】も、ものすごい患者さんの数で、
決して特別な病気ではなく、誰にでも起こりうる病気だなと思いました。
【うつ】とは縁がないだろうなと思われる楽天的な人であっても、
ある日、突然意味もなく涙が流れて、生きているのが辛くなったり・・・。

特別な理由(親や配偶者の死別とか、退職とか、病気とか)でなくても、
ほんとに些細なことがきっかけで【うつ】に入ってしまう方の症状を読んで、
これらの病気は、心の問題ではあるのだけど、脳内の化学物質のせいとも言え、
ある種の伝達物質が増えたり減ったり、流れが滞ったり・・・
それで起こる病気だと思えば、うつの人に対して、お前は心が弱いだとか、
性格が問題だと責めるのは、間違いな気がするのです。
だって、誰にでも起こりうることだから。


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こちらは、タイトルにひかれて借りたマンガですが、
統合失調症のお母さんのことを娘さんが描いた本です。
仕事に行く時に電車の中で読んで、「これはひどい・・・」と
かなりショックを受けてしばらく茫然としたのでした。

統合失調症。
よく知りませんでした。
昔は精神分裂病と呼ばれていて、いまだに偏見も残る病気です。
この著者の方、4歳の頃からお母さんが統合失調症の症状が現われ、
それは壮絶な子供時代を送られたのです。
マンガの絵は軽いタッチですが、内容は凄まじいです。

お母さんには幻聴が聞こえるので、(死ね、死ね、死ねなど)
包丁などで自殺未遂しそうになるのを娘が必死に止める(※娘は小学生)
お母さんに襲われたり(お母さんには殺せ、などの声が聞こえてる)
悪霊がついたのだと必死で言い聞かせて、包丁におびえてる子供時代の
エピソードを読むと、よくここまで生きてこられたなと思いました。

とにかく、このマンガは読んでよかったと思いました。
私は知らなかったですが、新聞にも紹介され、医療関係者の中にも、
この本を読んで病気に対する理解を深めた方もおられるそうです。

ネットでは統合失調症のことを【トーシツ】などという表記で
いろいろ掲示板や当事者のHPもあったりで、
こちらも患者数はすごく多いのが分かりました。
100人に1人が罹ると言われ、がんの発症率と同じだそうです。

「ツレがうつになりまして」も「7年目のツレがうつになりまして」も
読みましたが、トーシツの方はあまり知られてない病気だけに、
それと著者の幼少~成人までの体験があまりに過酷ゆえに、
(※注)うつの方が楽、という比較ではありません。
機会があればぜひ読んでみてください。
病気のことが分かり、少し理解ができました。


役行者(えんのぎょうしゃ)

2011年10月25日 | 読んだ本


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最近、人から「役行者」(えんのぎょうしゃ)という言葉を聞いて
なんですか、それ?と質問したら、どうやら人のお名前で
修験道の開祖だそうです。

短い会話だったのですが、この名前のことがどこかで気になってて
知りたいなぁと思ってたら、出てきましたよ。今日読んだ本に。
まさか莫山先生の本で修験道のことが書かれているとは思いもせず、
ぬぉぉぉぉーーっ!ザ・シンクロニシティ。

莫山先生については、なにかの雑誌で、2歳半の息子を亡くされたことが
書かれていて、それがちょっと気になってたので図書館で借りた次第です。
この本の中で、役行者(えんのぎょうしゃ)についてのエッセーがありました。

このへんてこりんな名前の「役行者」(えんのぎょうしゃ)は、
本名を役小角(えんのおずの)というらしく、
葛城山や熊野、大峰山あたりで修行したとのこと。

私も時々山に登るので(←山ガールと呼ぶにはやや無理がある山熟女)
※ヤマンバではない。
修験道も少し興味はあったのですが、開祖の方のお名前までは
知りませんでした・・・。

そもそも修験道って、7世紀頃に始まったらしく、山そのものを聖域とし、
深山幽谷(しんざんゆうこく)に分け入り、厳しい修行を行うことによって
超自然的な能力「験力」(げんりき)を得て、衆生の救済を目指す山岳信仰の
宗教だそうです。(by ウィキペディア)

まぁ、山の中は植物や動物、昆虫などいろんなものが棲んでますし、
当然、神様というか霊的なものもいそうな雰囲気です。
夜とかめちゃめちゃ怖いと思います。真っ暗ですし。
そこで修行するんだから、そりゃ呪術とかも身につきそうです・・・

見えないものが見えたり、聞こえないものが聞こえたり。
それが不思議な霊力によるものなのか、
過酷な修行ゆえの幻覚(幻聴)か分かりませんが、
恐ろしげだけどちょっぴり惹かれたりする私。

莫山先生も、50歳の時に大阪の八尾から故郷の伊賀に戻り、
山野を歩き、自然に触れ合う中で、いろんなことを感じられたみたい。
それが基になって、素朴な画に詩文を添えた「詩書画」の世界を
確立されたそうです。(たわいのない言葉ほどいいとありました。
相田みつおさんとは対照的ですね。)

また、寒山拾得(かんざん じっとく)という人物が好きで、
この2人の絵を好んで描いておられたよう。

書についての本で、思いもよらず修験道のことを知って
びっくりした秋の夜長なのでした。



読書・DVD鑑賞・睡眠

2011年09月21日 | 読んだ本

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今さらですが、ようやく図書館でも借りれるようになり、読みました。
後味が悪い読後感と聞いていましたが、私は「ほぉぉぉぉ~」と思いました。
何度も同じ話が出てくるので、しつこい感は否めませんが、
構成上仕方ない設定なのかもしれませんので、そこは深く追求せず。
こいういう静かな残酷っぽい話、好きです。
(ネタがばれると面白くないので、詳しく書けずすみません)
あと、最後の結末のシーンで「やったぁ」とも思いました。

それから、タイトルに惹かれてこの本も借りてきました。


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内容はタイトルにあるようなものではなく、
大学の先生の(私にはちょっと難しい)エッセイ集です。
なるほどーと思う所もあったり、よく理解できないところもあったり。
詳しくはアマゾンのレビューをご覧くださいm(_ _)m



さて、邪悪なものが渦巻いておりましたので、なんとか鎮めるべく
「グーグーだってネコである」という小泉今日子主演のネコ映画を
借りて観たのですが、「なんだこりゃぁ」と借りてきたことを後悔。
キョンキョンが相変わらず綺麗だった、ってことと、
映画の舞台になっている吉祥寺が懐かしいってこと以外は
あまり記憶に残らない映画でした。(私もネコ好きなんですが・・・)

心が弱ってる時に、安易に動物ものに手が伸びた自分が情けない・・・
と自己反省しつつ、まだもう1本「ハリーとトント」という老人とネコが
旅する映画が残っているのですが、こちらに期待しよう。

それから、「ダメージ」というアメリカのテレビドラマの
シーズン1を一挙鑑賞。こちらはハラハラドキドキ、
もうやめられないとまらない状態でした。アメリカのドラマが
お好きな方はおススメです。

そして、ひたすら寝る。
たくさん寝ました。
たくさん夢を見ました。
そごう百貨店の高級宝飾店の売り場で働くことになって
複雑な気持ちになってる夢でした。