言幸 燕 日記

日々感じたことなどを絵やマンガで表現しています。
マンガでくすっと笑って頂けたら幸いです。

心に残った格言

2010年09月21日 | 雑記 【essay】
昨日、なんとなくNHKの語学番組「ギフト~E名言の世界~」を見ていたら
次のような格言が紹介されていました。

人生とはどれだけ息をしたかではなく、
どれだけ息を飲むような経験(感動?)をしたかである。


誰の言葉だったのか、どんな英語だったのか忘れてしまいましたが、
ああ、そうだなぁと思いました。
私もいろんなことに感動できるみずみずしさを失わないでいたいなぁと。

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それと併せて、何週か前の週刊文春で読んだ記事で、
日本画家の堀 文子さん(91歳)の言葉がありました。
この方、とにかく行動的で、1人でアメリカやメキシコを旅したり、
標高5000メートルのヒマラヤに咲く、幻の高山植物ブルーポピーの花を
見に出かけたり・・・(このとき81歳) (゜Д゜|||)

でも、大病をされてから、蜘蛛の巣をじーーーーっと観察したり、
水の中に澄むミジンコなどの微生物を顕微鏡で観察したりして、
それを絵にされています。
原始の生命の中に、シンプルだけれど完璧な造形を見て、
堀さんは「死ぬ前日まで驚いていたい」とおっしゃっています。

そして、「群れない、慣れない、頼らない」を信条としていて、
「人にはお勧めできませんが、群れたり慣れたりすると、感動を失うことに
なりますからね。立身出世や利害に近づかないように、我欲を捨てて、
自然の中で雲水のように生きようと、人里離れた山の中で暮らしてきました」
とのこと。

ううう~む・・・この境地に至るにはまだまだ修行が足りない私です。
なかなかカッチョイイお婆ちゃんなのです。

虫が素通りの家

2010年09月20日 | 雑記 【essay】

アラアラ・・・なんでこんなところにカマキリが・・・(^_^;)
この際、「このカマキリがどこで生まれたか?」という問題には敢えて思考停止。

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子供のカマキリは可愛いですね。

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心斎橋大丸で熊田千佳慕展を観に行ってきました。
熊田さんの目を通した、たくさんの虫たちが活き活きしていました。


写真展のお知らせ

2010年09月19日 | 雑記 【essay】

 今回はお知らせです。
知り合いの「ひでじぃ」さまが所属する写真クラブの展覧会のご案内です。

京都の下賀茂神社近くのギャラリー・DOTさんにて
17日(金)からスタートして、29(水)までです。

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●交通・アクセスはこちら

●けんとくらぶのサイトはこちら

お近くの方、写真にご興味のある方、ぜひどうぞ(*^_^*)


田代まさしはフランク・ザッパに喝を入れてもらうべきである。

2010年09月18日 | 雑記 【essay】
音楽についてはほとんど知らない私ですが、こちらにコメントくださった
PUSH-PULLさんや泥某さんから、フランク・ザッパ(1940~1993)という
ミュージシャンの存在を教えて頂きました。
独特の才能を持っていた方のようですね。

音楽に関してはコメントするだけのものがありませんので控えますが、
ザッパという人はなかなか筋の通った人だったようです。
私が惹かれたのは、以下のようなエピソードでした。

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●“天才にして変態“の異名を持つ前衛ロックアーティスト。
(素敵なキャッチコピーですね)

●10歳足らずで火薬製造法をマスター。
(キケンなお子様ですね)

●“ドラムとサイレンの音しか入っていない最悪の音楽”という記事に惹かれ、
約1年かけて“最悪の音楽”を探し回り、このアーティストの情報収集に没頭。
(興味の対象が・・・)

●絶対的自由な演奏をコンセプトにしたセカンドアルバム、「絶対的自由」を発表。
(硬派なタイトルですね)

●ドラッグが大嫌いなので、ドラッグにまみれたヒッピームーブメントに猛烈に反発。
誰がどう見てもビートルズのアルバムジャケットと瓜二つなアルバムを発表。
その名も「俺たちは金の為にやっている」
(挑発的ですね)

●ロックの商品化とドラッグの危険性を訴え続け、この頃から変態呼ばわりされる。
(望むところですね)

●ハイになった頭では高度な演奏ができないため、メンバーにも一切のドラッグを禁止。
(意外と真面目なんですね)

●音楽の商品化を嫌い、晩年にはレコード会社に作品を委ねる事すら拒否。
晩年には売上が落ちるのを承知の上で、全ての作品を自らの管理下におき、
自らの手で販売。
(利益とか考えないんですね・・・)

●文字通り孤立無援、孤高の天才の位置に君臨しつづけ、52歳でその生涯を終える。

偉人に学ぶ―ダメ人間の美学から抜粋

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なんてカ、カッコイイんでしょう・・・(ノω・、) ウゥ・・・
極端でも無茶苦茶でも、こういう1本筋が通った人の生き方って素敵ですね。
ちなみに、あんまりおススメはできないかもしれないのですが、
Bobby Brown」という曲を試しに聴いたところ、
あまりの下品さとバカバカしさに、私はズッコケ、不思議な魅力を感じました。
ちょっと眉をひそめる内容の歌詞ですので、良識派の方には拒絶反応が出る恐れアリ(^_^;)
興味のある方だけどうぞ・・・

あと、グロいクレイアニメがこちらです・・・
これもちょっと長くて頭痛する人がいるかもしれませんが、才能は突出してます。
カオス(混沌)という言葉がふさわしい内容。




山頭火についても気になるこの頃

2010年09月17日 | 読んだ本
「蜘蛛は網張る 私は私を肯定する」
という不思議な句に出会って以来、山頭火について興味があり、
彼が書いた「行乞記」(ぎょうこつき)という日記の中に、
こんな文章があるのを知りました。

「歩かない日はさみしい、飲まない日はさみしい、
作らない日はさみしい、ひとりでいることはさみしいけれど、
ひとりで歩き、ひとりで飲み、ひとりで作っていることはさみしくない」


わあああああ・・・と思いました。こんな簡単な言葉で
長年私が心の中でモヤモヤしていたものを言い切るとは。
スパーッと言語化されたような清々しさを感じました。

ひとりでいることはさみしい。
また、さみしそうに見えるかもしれない。
けれど、ひとりで作っていることは淋しくない。
むしろ、ひとりで歩いたり、ひとりで考えたりするときに
何かが生まれる気がする。

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偶然ですが、先日読んだ中島義道さんの「私の嫌いな10の人々」という
本の中で、ルナールというフランスの小説家・劇作家の日記について
触れている記述がありました。なんと、ルナールも日記の中で、

「私は私の説に賛成する」

と書いていました。山頭火の「私は私を肯定する」に少し似ていますね。
このような決意表明は、やはり自分に言い聞かせている部分もあるのでしょう。
中島義道さんが、この日記が面白いのは次のような点だと述べています。

若い頃より有名になりたいと渇望した結果、「にんじん」によって、
あっという間に有名になり、華やかな作家兼演劇人の人生が
始まるのですが、俗物根性を隠すことなくさらけ出していること、
しかも、そこに自嘲の音をしっかり響かせていること、
人生は全て虚しいということを腹の底まで自覚していること


と書いていました。もしそうなら、ルナールは確信犯ですね。
俗物根性を「自覚」しながら出すのって、結構ハイレベルかも。
あと、カフカやジッドの日記も面白いそうです。
機会があったら読みたいと思いました。

「私の嫌いな10の人びと」という本を読んで

2010年09月15日 | 読んだ本

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今回は読書感想文です。
画像をクリックすると、他の読者の感想が読めます。


中島義道さんの「私の嫌いな10の人びと」という本を読みました。
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【中島義道さんのプロフィール】
1946年生まれ。哲学博士。
東京大学 大学院 人文科学研究科 修士課程修了。
ウィーン大学哲学博士。
元電気通信大学教授。専攻はドイツ哲学、時間論、自我論。
風貌はこんな方です。
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この著者に関しては好き嫌いがハッキリ分かれると思いますが、
私はそれほど嫌いではありません。でも、全面的に肯定できる訳でもないので、
自分なりに様子を見ながら、興味を持っている人の1人です。
 

           

・・・で、どんな人が嫌いかと言うと
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●笑顔の絶えない人
●常に感謝の気持ちを忘れない人
●みんなの喜ぶ顔が見たい人
●いつも前向きに生きてる人
●自分の仕事に「誇り」を持っている人
●「けじめ」を大切にする人
●喧嘩が起こるとすぐに止めようとする人
●物事をはっきり言わない人
●「おれ、バカだから」と言う人
●「わが人生に悔いはない」と思っている人
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だそうです・・・。


一見、『え、なんで?』と思うのですが、詳しく読んでみると
『なるほど、一理ある』と思わされる点も事実でした。
つまり、思考を停止したまま、世間の慣習に盲目的に従って生きてる人や、
それに対して暴力的なまでに無感覚な人が嫌いだということみたいです。

この人の嫌いな言葉が
「タテマエ」 「妥協」 「まやかし」 「欺瞞」 「無感覚」 「如才ない」
「根回し」 「無難」 「お互い様」 「なぁなぁ」 「会社」 「世間」 「家族」
「平穏無事」 「和気あいあい」 「穏便」 「しかたない」 「恩」 「がんばる」

ということからも分るように、普段からも一切の儀礼を断固拒否。

例えば、勤める大学の入学式や卒業式に出席しない。
自分の父や母の死を、知人・周辺の近しい人に報告しない。
姪の結婚式に呼ばれても出席しない。
パーティー・飲み会にも出ない。
年賀状も出さない・送らない。

当然、周囲と摩擦・軋轢が生じますが、むしろ望むところで、
孤独を覚悟で徹底的に実践されています。
ある意味清々しいですが、普通の人はきっと真似できないでしょう。
<人生半分降りる>というスタンスだからこそ出来るのかもしれません。


最後に、私が印象に残ったところを抜粋しておきます。
(私もその通りだと思った点です)

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私は、ある人が右翼でも、左翼でも、テロリストでも、独我論者でも、
「みんななかよし論者」でも、ちっともかまわない。
そのことによって、その人を嫌いになることはまずないと思います。

どんな思想を持っていてもいいのですが、
当人がその思想をどれだけ自分の固有の感受性に基づいて考え抜き、
鍛え抜いているかが決め手となる。つまり、その労力に手を抜いている人は
嫌いなのです。


いちばん手抜きがしやすい方法は、しかも安全な方法は何か?
大多数と同じ言葉を使い、同じ感受性に留まっていることです。
それからずれるものを自分の中に見つけるや、用心深く隠し通すことです。
あとは知らぬ存ぜぬで、見ないよう、聞かないよう、気がつかないように
していればいい。人生は平穏無事に過ぎていくことでしょう。

ヘーゲルの思想ですが、
あることが真の言葉が否かは、その言葉の表面的な正しさによってではなく、
その言葉を発するに至るその人が、いかに血の滲むような「経験」をしてきたか
によって決まる。


私の言葉で言いかえると、その人がいかに勤勉に「からだで考える」
ことを実践し続けてきたかで決まる。
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この言葉を読んで、私自身はどうだろうか?と思いました。
ちゃんと自分の考えで、深く物事を考え「抜いて」いるか?
自分の信念を正確に表現する労力を惜しんでないか?
というか、そもそも私に信念はあるのか?
絵を描く者として、自分の感受性を信じているか?
また、それを鍛える努力を怠ってないか?

そういう反省を込めて読んだのでした。

中島さんの本にしては、とっつきやすい仕様になってるため
論理が浅い、肩すかしのような感じも否めなくないようですが、
上の箇所だけは心に残りました。





a-haの「Take On Me」という曲はやっぱいいい

2010年09月14日 | 好きな曲



先日テレビで「洋楽の一発屋特集」というコーナーがあって、
a-ha(アーハ)の「Take On Me」がランクインされていました。
一世を風靡した有名な曲です。

改めてYou Tubeで全編見返したら、やっぱりよかったのであげておきます。
80年代洋楽に親しんだ方には忘れがたい曲&映像だったと思います。

当時私は中学生でしたが、映像に釘付けになりました。
デッサン画をつなげたアニメーションと実写の融合は、
当時としては斬新で画期的で、何度も見ても見飽きませんでした。

デッサンは丹念に描かれた写実的なものというよりも、
必要最小限のポイントだけしか描いてないのに、この完成度!!

『白黒っていいなぁ・・・(;´Д`)=3』
『鉛筆の線っていいなぁ・・・(T_T)』
『こんなに少ない線で、表現できるんだなぁ・・・(ノω・、) 』
と改めて思いました。

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【映像のあらすじ】
ある女性が、カフェでマンガを読んでいると、突然マンガの主人公の手が
にゅうっと伸びてきて、彼女を自分の世界に招き入れます。
彼女は雑誌の中に入り込み、主人公の男性にだんだん惹かれていきます。

そこへ突然、悪者がやってきて2人に襲いかかります。
2人は必死で逃げますが、袋小路に追い込まれ、逃げ場を失います。
最後の手段として、彼は壁を破り、彼女を現実の世界へ逃がします。

なんとか元の世界に戻ることが出来た彼女ですが、
彼がどうなったのか心配でなりません。
急いで家に戻った彼女は、不安な気持ちでマンガのページをめくります。
そして最後のページに描かれていた彼の姿を見て・・・

【見どころ】
●カフェのおばさんが内館牧子そっくりです。
●悪役はルー大柴(もしくは仲代達矢)に見えます。
●映像が始まって2分46秒あたりが好きです。

彼女を逃がすために、主人公の男性が1拍おいたあと、
あごで「行け」と合図するシーンです。切ない・・・(T_T)

曲・映像・アニメ・構成、どれも素晴らしいので
ぜひお楽しみください(*^_^*)

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山頭火のクモの句について

2010年09月08日 | 雑記 【essay】
先日、たまたまNHK教育テレビ「にほんごであそぼ」を見ました。
この番組、幼児向けにしてはちょっと難しいのでは?と思うような
俳句、狂言や落語の言い回し、早口言葉、諺などを楽しく紹介しています。

意味は分らなくても、声に出してみることで、日本語の持つ美しいリズムや
豊かさなどに触れてもらおうという主旨みたいです。そこで出てきたのが
種田山頭火の次の句でした。

「蜘蛛は網張る 私は私を肯定する」

「蜘蛛は網張る 私は私を肯定する」

「蜘蛛は網張る 私は私を肯定する」


番組中、ずーっと繰り返されるので、さすがに覚えました(^_^;)
でも・・・どういう意味なのでしょう・・・
この句のことが心の中で気になっています。

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山頭火という人についてはあまり知らず、お酒が大好きなお坊さんで、
全国放浪して句を詠んだ・・・くらいの知識しかありませんでしたが、
その生涯たるや、壮絶なものがあったのですね。

●11歳の時、母が自殺
●早稲田大学文学部に入学。しかし、神経衰弱のため中退
●父親の放蕩と酒癖のため酒造業破産、父は逃亡
●妻子と離婚
●父親と弟が自殺

これだけのことが起こったら、そりゃ放浪したくなるでしょう。
家族がここまで自殺するというのは、相当なダメージを受けたと思います。
推し量ろうとしてみても、想像を絶していて、胸が締め付けられます。

上の句は、どこかを漂泊している最中にきっとクモと出会あったのでしょう。
そして、網を張るクモの生命の営みを見て、自分の生き様を振り返り、
自分に言い聞かせるように詠んだ句かもしれません。

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他にもたくさんの句を読んでいますが、
私が直感的にいいなと思った句をご紹介します(*^_^*)

こほろぎよあすの米だけはある

蜂がてふちよが草がなんぼでも咲いて

閉めて一人の障子を虫が来てたたく

うれしいこともかなしいことも草しげる

いつでも死ねる草が咲いたり実つたり

ふくろうはふくろうでわたしはわたしでねむれない

しんみり雪ふる小鳥の愛情


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草や虫や鳥に対する目線が好きです。
最後の句、覚えやすくてコンパクトで、
鳥好きの私にとっては口ずさんでしまいそうです。、

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