Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

オラオラ顔とは

2019-04-29 23:44:30 | つぶやき

 先日「トヨタのミニバンなぜオラオラ顔? 威圧的なデザインが売れる理由とは」という記事が、ヤフーの経済ニュースに掲載された。「現行のトヨタ「アルファード」、「ヴェルファイア」以降、とくにミニバン系では威圧的なフロントデザインといえるオラオラ顔が流行っています。」が記事の書き出しである。3ヶ月ほど前に、まさにこのことについて日記に記した。高級車に限らず、ファミリーカーも、軽自動車にも威圧感のあるフロントデザインが最近多いことについて触れた。「煽り運転」が盛んに報道される中で、そもそも威圧感のあるデザインを好む傾向の背景、あるいはそうした車を販売する側の意図とはどんなものなのか、そんなことを考えるこの頃だった。よほど選択肢がなくならない限り、わたしはこんなデザインの車をマイカーには「選択しない」と思ったし、あえてそういう車を運転するとしたら、どんな運転をしただろう、などとも考えた。もちろんそうした車に乗っている人に、そんな議論をする必要もないと思っていたが…。

 記事では威圧感の特徴を「大きなフロントグリルと釣り目基調のヘッドライト」としている。ミニバン以上にその特徴を見せているのが、高級車のレクサスだ。「大きなフロントグリル」がすべての車種に適合するし、釣り目ライトも今やレクサス以外の多くの車に採用されている。自転車の方向指示が流れるように点滅して、多くの子どもたちのこころ惹いた機能など「遺物」だと思っていたら、今ごろそんな機能を搭載して高級感を見せようとする車が走っている。笑えるような回帰映像だ。記事の中でトヨタ「エスクァイア」のフロントグリルについて触れ、「内部の一つ一つのブロックは微妙に角度や形が違っています。光の反射を意識し、少し離れて見ると本来は平面なのですが、中央部と左右部とで3つの面に見え、立体的な造形を感じさせ、縦基調のグリルは「高級の象徴」だというデザイナーの言葉を紹介している。そもそもデザイナーの想像力に問題があるのでは、と思ってしまう。今や外国の車も同じような傾向だ。ベンツのフロントの大きさは、不釣り合いで穏やかな印象は消滅した。ドイツ系の高級車もそろって同じような威圧感を強調する。

 そもそも記事のタイトルにある「オラオラ顔」に違和感がある。そう表現する側に、これは「オラオラ」という意識が存在するというわけだ。「オラオラ顔」と検索すると、車関係の記事しか登場しない。ということはこの単語は車関係者の専門用語なのか、などと思ってしまう。そもそもこんな「顔」が流行ることじたい、根底に「煽り」意識があると思わないだろうか。


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