ミスや失敗、事故は仕事につきものである。生身の人がやっているのだから当たり前である。いくら気合を入れたところで、悪意であろうと、善意であろうとクレームは起きる。
問題はその後である。レベルの低い組織は、それを個人の属性の問題と片づける。張本人が悪いのであって、そのポジションから本人を外せばそれで問題が収束したとも思い込む。前の前の会社はそうであった。それが上位職の仕事であった。
レベルの高い会社は個人の問題で片付けない。なぜその本人がそういう行動をとったか。その背景は何なのか。間違いが起きたのは、業務量に比して配置すべきマンパワーは十分であったか。他部署のフォローは機能していたか。今の会社はそうである。
前者の組織にいると、意欲が低下する。張本人が本人でなく、他人であっても、いずれ自分も同じ穴のムジナになる可能性があるから、いつも急き立てられるような気分になる。気の休まる暇がない。