生産技術科の一日

設計・製図・加工・制御・・・メカニカルエンジニア達の記録。現在名・・・メカニカルエンジニア科

価値生産方式(27)現場での価値生産

2006年02月08日 | 2005
4~5名を中心とした生産ユニットをデザインして現場に配置していく、この中で問題となるのは。

①生産ユニットとしては完結していても、工場内では材料や部品供給の流れがあ り、そうした他責(自分たちでコントロールできない)の問題をクリアーできない。

②生産する設備の能力とメンテナンスに対応する能力に限界がある。

③生産計画はあらかじめ決められいる、そのためにユニットに余力が出ても生産計画に反映出来ない。

以上の問題があります、①については、生産計画の段階で、毎月の負荷工数を3%
程度改定して投入工数に対するアウトプットを年間計画で30%程度向上させるようなプログラムをユニットのリーダーも参加して予め生産計画に反映させる場合もあります、その場合生産されている品目が一定で、標準時間等が確立されて管理されている状況が必要です。

そうした状況が組織的に確立されていない場合は、ユニット目標を工数で明確にして、生産停止の原因を例えば、部材供給や不良部品対策、その他といった項目で
分類して、毎日ユニットリーダーと専任が問題摘出しながら対策を行う必要があります。

問題は工数的にすでに限界となる生産を行っている現場です、作業者の余力を現場でワークサンプリングと言う手法で測定します。
実施方法は、ランダムに数回現場の作業者の作業状況を観察するのですが、出来ればユニットのリーダーや専任が実施する事が望まれます。

作業の内容を予め幾つかの要素に分解して、例えば組み立てなら、レンチを持って
ネジを締めているのは主作業、ネジを箱から出しているのは付随作業、道具を取りに行っているのは、歩行、図面を見ているのは、その他作業といった分類を行います。

次に現場で3分なら3分の間隔で、作業者の状態を観察して、分解した作業要素を
チエックして、回数を数えます。
その結果、主作業が40回で付随作業が20回その他作業は20回歩行が20回あった場合には主作業比率は40%となります。

一般的には40%の主作業比率は、かなりレベルの高い工場で見られます。
自動車工場でラインを見ると50%以上の場合も見受けられます。改善レベルが高い工場と言えます。