生産技術科の一日

設計・製図・加工・制御・・・メカニカルエンジニア達の記録。現在名・・・メカニカルエンジニア科

技能照査 4

2006年02月10日 | 2005
技能照査、実技課題の練習を続けていますが、加工上の問題点がひとつあります。それは、部品2(メス型)の内径切削時に発生するビビリ現象です。切削時にキーンという甲高い音が発生し耳障りなだけではなく、加工面に周期的なうねりを発生させ、きれいな仕上げ面が得られません。

原因としては、機械側の振動、バイト(刃物)の振動、材料の振動に大別できますが、今回はバイトのシャンク径に対して突き出しが多すぎたためと思われます。もっと剛性の高い太いバイトを使えば、即解決できるのでしょうが、残念ながら手持ちはこれしかありません。

現状できる対策としては、突き出し量を必要最低限にすることと、切削条件の変更です。つまり主軸回転数を落とし、切込みを少なくし、送りを速くするということです。作業能率は落ちますがやむを得ません。さらに細くて突き出しが多いバイトの場合は、たわむ分だけ刃先の高さを材料の中心よりやや高くセットすることも効果的な対策です。

このように実際の加工では、理論どおりにいかないことが多くあります。生産技術者として、これらを経験し解決していくことが、教科書だけでは得られない貴重な経験になるのでしょう。