生産技術科の一日

設計・製図・加工・制御・・・メカニカルエンジニア達の記録。現在名・・・メカニカルエンジニア科

技能照査 本試験

2007年02月28日 | Weblog

修了を目前にして、総まとめの課題である技能照査の実技課題に取り組んでいます。
何度かの練習で加工手順や寸法出しのコツを確認し本試験にのぞみます。先週までの時点で3人が終えていますが、採点して気づくのはそれぞれの性格がでることです。

標準作業時間5時間に対し、やたら早いものの寸法精度にバラツキがあったり、逆に精度は良いのに時間がオーバーしていたり・・・。

時間と精度、そして安全をバランスさせることが必要です。 
by生産技術科

シリンダゲージのセッティング

2007年02月27日 | Weblog

技能照査の実技課題ではさまざまな測定器を使います。

ノギスやマイクロメータが直接寸法値を読み取れるのに対して、ダイヤルゲージやシリンダゲージは基準物(ゲージ)との比較で寸法を読み取ります。このため、前者を直接測定器、後者を比較測定器とよびます。

今回はシリンダゲージのセッティングについて説明します。

シリンダゲージは、穴の内径を測るための測定器です。外径に比べ内径測定は難しく測定誤差を起こしやすくなりますが、シリンダゲージを使えば比較的簡単に測ることができますが、事前のゲージ合わせが必要になります。

それではマイクロメータを基準にした合わせ方を説明します。

まず、計りたい内径にマイクロメータを合わせます。そこに、シリンダゲージの測定子をあて、ダイヤルの針が最も右(時計回り)にふれる位置を見つけます。ここでダイヤルのリングをまわし0目盛りを合わせてやります。

以上で基準寸法合わせは終わりです。あとは同じ要領で測定子を穴に入れ最も右にふれる位置で寸法を読み取ります。ゼロ点に対し右がマイナス、左がプラス領域です。穴の内径は通常プラス公差なのでわずかに左にふれる位置に仕上げてやります。     by生産技術科


マイクロメータの調整

2007年02月24日 | Weblog

先週から総仕上げの技能照査実技課題に取り組んでいます。

 加工中に使う測定器はスケール、ノギス、マイクロメータ(3種)、シリンダゲージ(2種)、ダイヤルゲージで、 百分台の公差が数箇所あるため、各測定器類とも事前の調整が必要になります。

写真のマイクロメータは基線とスリーブのゼロが2目盛りずれた状態で、ゼロ点調整をしなければなりません。調整法は2種類あり、ズレが1目盛り以下の時は裏側の穴にカギスパナをかけシリンダを回転しスリーブの0目盛りに合わせてやります。

ズレが大きいときは、ラチェットストップを緩めスピンドルからスリーブを抜き取り

位置を合わせて元どおりに組みつけます。

スピンドルとスリーブはテーパで接合しているため抜くときにコツがいります。衝撃を与えすぎてマイクロを壊さないように注意することが必要です。

次回はシリンダゲージについてのお話です。     by生産技術科


NC旋盤 自由課題

2007年02月22日 | Weblog

規定課題が終わった人は、自分で課題を自由に設定していいということで、H君が取り組み作ったのがこの作品です。

アルミの削りだしで、深さが40ミリほどあります。

さて、その正体は・・・・ハイザラとのこと。

技能照査とは

2007年02月20日 | Weblog

今年も、いよいよこの時期がやってきました。生産技術科2年間の集大成となる技能照査(ギノウショウサ)です。

聞きなれない言葉なので簡単に説明します。。

技能照査とは職業能力開発促進法第21条に規定され修了時に行われるもので、職業訓練において習得すべき技能および知識を有するかどうかを判定するため各教科について行う照査(試験)のことです。合格者には技能士補という称号が与えられ、将来2級技能検定試験を受験する際には学科試験が免除されるという特典があります。

少々かたい話になってしまいました。生産技術科の技能照査は学科と実技があり、実技は旋盤、フライス、マシニングセンタ、手仕上げの総合的な技能を必要とする課題となっています。

現在2グループに分かれ実技試験の特訓中です。

NC旋盤プログラム

2007年02月19日 | Weblog


これまで基本課題のプログラミング~段取り~加工で進めてきたNC旋盤作業ですが、力をつけてきたK君に対して与えられた課題は、数年前の2級技能検定課題でした。

数日の時間は要したもののようやく完成にこぎつけました。二つの部品で構成されねじで締めこむと一体化したひとつの部品のようです。

難題をクリアーしたK君の次なる課題は・・・。


直動リニアステージ 調整

2007年02月18日 | Weblog

部品加工を終え、組み立て調整作業に入ったリニアステージですが、これが思った以上に厄介でねじの締め加減ひとつでスライダーの動きが悪くなり、なかなか最適値を求められません。

もともと、ガリガリ君のフレームに使ったアルミの端材を使った設計で、チャンネルやアングル材をそのまま使用したため、直角や平行の精度がでていなかったことと、全体のストロークに対して両ガイド軸間の距離が狭く、調整幅がシビアになってしまったことなどが原因だと思われます。

設計担当のY君が一部部品の手直しをしながら数日をかけ、ようやく金曜日の昼に調整を終えました。送りねじの一端に取り付けたステッピングモータにパソコンから動作指令を送るとみごとに回転しスライダーが移動していきます。ソフトの設定でモーターの動作スピードを変えられますが、限界は毎分500ミリあたりのようです。

いろいろ問題点はありますが、一号機としていったん完成とします。


職業体験プログラム

2007年02月17日 | Weblog

先日2月15日の木曜日、県内のとある高校に招かれ生産技術を含む機械関係の製造業について、高校1年生を対象に職業体験授業を行ってきました。

この高校では、毎年200名ほどの卒業生に対し、進学と就職がほぼ半々とのこと。

20職種ほど設定された体験プログラムの中から、私の授業を希望してくれた生徒さんは4名。残念ながら、これが現在のものづくりに対する若者の認識だろうと思います。

そんな中、父親が大工さんで自分も将来製造関係で働きたいと熱心に受講してくれた生徒さんがいたことも事実です。日本は、このような若者を見捨てず大切に育てていかなければならないと思います。

世の中は決してかっこいいきれいな仕事だけでは成り立たないのです。いろいろ考えさせられる一日でした。

google 検索

2007年02月13日 | Weblog


今日久しぶりにびっくりする出来事がひとつ。

 インターネットで調べ物をしている最中、同業のネタ探しをしようとGoogleの検索窓から”生産技術科”と打ち込んだところ、なんと200万件中のトップにわがブログがあるではないですか。一瞬わが目を疑い、もう一度やりなおしてもやっぱりトップの一等賞。

Googleといえば、先日の某NHKスペシャルで放送された”グーグル革命の衝撃”。 まさに衝撃的な内容でした。googleの最高経営責任者いわく、世界中のすべての情報を集める。情報を制するものは世界を征するのでしょうか。

 どんな理屈でこのブログがトップにランクされたのかは知る由もありませんが、気分も上々の一日でした。


直動ステージ 仮組み

2007年02月08日 | Weblog

FAモジュールを構成するリニア直動ステージの部品加工が、ここ数日で一気に出来上がりました。

各部の動きを確認しながら仮組みしましたが、まだまだ全体に動きがシブいような。あまりにも各部品のはめあいをきつくしすぎたようです。

人生と同じでアソビも必要なのでしょう。