コミュニケルーム通信 あののFU

講演・執筆活動中のカウンセラー&仏教者・米沢豊穂が送る四季報のIN版です。

金沢から琵琶湖へ 近況心境

2011-05-01 | Weblog
           
                       (信号待ちの時に車内でウインドウ越しに撮影。兼六園方向)


4月も瞬く間に過ぎ、早や5月を迎えた。
桜前線もずいぶんと北上しているのだろう。
改まって花見というスタイルで、爛漫の桜の下で飲食などしたことのない私だが、日々車での移動が多いので、そのついでに桜花(さくら)を愛でる機会には恵まれる。

今年も4月中旬、金沢の「あすなろ会」さんの総会で講演をさせて頂いた。
演題は「家庭で出来るカウンセリング」ー親ノートのすすめー
ということで、親子間コミュニケーションについて話した。(内容はまた別の機会に)



早めに金沢に入り、兼六園を少時散策した。



犀川上流の堤防の桜並木に車を止めて、木々に残る花や足元に散り敷いた花弁を楽しんだ。



「花は盛りに、月は隈(くま)なきをのみ見るものかは」と、兼好法師の徒然草など思い出しながら。

徒然はたしか

「雨にむかひて月を恋ひ 垂れこめて春の行方知らぬも なほあはれに情深し。咲きぬべきほどの梢 散り萎れたる庭などこそ見所おほけれ。」

と続くのだが、散り敷いた一面の桜の花弁は、何と情趣があるものだと、しみじみと思う。もったいなくて靴を履いては歩けない気分であった。



往路は北陸道利用であったが、帰途は山側環状から産業道路に入り、川北大橋を渡って能美市から小松市へ。
辰口から小松辺りだったと思うが、農道に桜並木がある。ここの桜はまだ若木ではあるが、数百本もあるのだろうか。山里から産業道路(小松バイパス)を隔てて、市街地の方へと続いている。いつごろ、誰が植えたのだろうかと思いながら、しばし休憩をした。
農道脇を流れる灌漑用水の小さな溝には、さらさらと小気味よい音をたてながら、水が流行く。
まさに「春の小川♪」さながらである。手を浸けてみると、もう春の水であった。



【琵琶湖慕情】

その後しばらく、講演や研修などが続き、慌ただしい日常を送っていた。
しかし、何となくストレスを感じていた。ある日のこと、ふと思い立って、ひとり琵琶湖へ向かった。
琵琶湖は「母なる湖」。近江路は心のふるさと。
私にとって、この上なく心を癒されるところである。
四季折々に訪ねるが、例年最初は湖西に行くが今回は湖北から湖東に向かった。


釣り人が1人。絵になっている。



暮れなずむ琵琶湖畔。オーナーを待っている愛車「プレミオ」。


日が長くなったとは言え、午後から出かけたので、長浜、彦根辺りの浜街道で琵琶湖を眺めているうちに、日は西へと傾きはじめた。




湖西の今津にある「ホテル・サンブリッジ」辺りで宿をとるときなど、湖側の窓から眺めるのが好きだ。
朝の太陽に輝く湖がとても美しいと思ったが、こちら湖東では、入日に染まる湖面に数羽のカイツブリが波間に揺蕩(たゆた)う情景はまた格別であった。




日暮れが足早に近づいてきた。
琵琶湖大橋が霞んで見える。対岸の山並みは比叡へと続くのであろうか。



【ふたたび琵琶湖へ】



カウンセリング研究会の「秋のワークショップ」の会場探しも兼ねて、メンバーの方々とまた琵琶湖へ。

昨年は海津大崎の桜を「盛りの頃」に見たが、今年はもう葉桜であった。
観光の人もまばらで、奥琵琶湖を独占したような気分であった。
湖畔に数キロも続く桜並木。湖水もとても澄んでいて車窓からでも水底や泳ぐ魚が見えるくらいだ。







1軒の土産物屋さんの傍らに、しだれの八重桜がそれこそ「今を盛りに」と咲いていた。何だか私たちの訪れを待っていてくれたようでうれしくなった。
「ありがとう。桜さん」と心の中で呟いていた私。




そして、
私の春も過ぎて行く。

花の命は短くて・・・。
ふと林芙美子のことが脳裏に浮かんだ。
先年、四国松山へ講演に行った。帰途、今治から船で尾道へ上がった。
そうだ、少し落ち着いたら尾道へ行こうか・・・などと思ったりしている。
湘南啄木文庫さんの歌会にも行きたいし・・・。

ちょっと、お疲れモードのyo-サンでした。




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6 コメント

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お伺いしました (ユキノ)
2011-04-30 23:43:45
満開のさくらが待っていてくれましたね^^

きれいな琵琶湖畔の写真を堪能いたしました。

有り難うございました。

まだ夜は冷え込みますから風邪に
お気を付けくださいませ。
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春の行くあてなきわれも連れていけ (青柳仁)
2011-05-01 20:01:22



 お招き頂きありがとうございます。
 表参道を歩くのはいささか苦手な凡愚老仁ですけれど、訪問させて頂きました。
 さすがにとただただ学びもらわせてもらいます。


 > 「雨にむかひて月を恋ひ 垂れこめて春の行方知らぬも なほあはれに情深し。」


 北陸路の春を遊泳させてもらいにきます。
 よろしくお願いします。



 > そして、
 私の春も過ぎて行く。


 そして、心癒しの巡り会いがありますように。



 春の行くあてなきわれも連れていけ   仁



返信する
きれい! (小雪)
2011-05-01 20:18:22
素的なブログですね~

届くかしらこのコメント・・笑


金沢の城下はとても好きなところ・・あの犀川の流れと咲き誇る桜がいいですね・・

兼六園にも数え切れない程いきました・・

まだ私のふるさとは桜も咲いてません・・

春を満喫させて頂きましたよ・・
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ども・ども です。 (yo-サン)
2011-05-01 21:12:16
ユキノさん。
青柳仁さん。
小雪さん。

本当にようこそ、ようこそです。
こちらも緩慢なる更新ですが、おいで頂きましたこと
また、お心遣いのコメントを残して下さいまして心より
厚くお礼申しあげます。どうも有難うございました。
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素敵な文章に魅かれて。 (yu-kari)
2011-05-03 10:40:07
いつもながら、先生の流れるような美しく素敵な文章に魅かれます。

ホントに琵琶湖がお好きなのですね。ご著書にも書かれておられますが
先生のおばあちゃんの「受容」と「母なる湖」が重なります。

前回の九条武子さんは確か本願寺さんのご令嬢でいらした方ですね。
本当にお美しい方ですね。
もしかしましたら、先生の永遠のマドンナかしら・・・?(失礼しました)

また先生のご講演を拝聴出来ますことを、とても楽しみに致しております。
どうぞお身体おいとい下さいませ。
返信する
yu-kari ちゃん。 (yo-サン)
2011-05-17 21:54:22
どうもありがとう。

何度も講演会やワークショップにご参加下さいましたね。
すぐに分かりましたよ。

>先生の永遠のマドンナかしら・・・?
恥ずかしながら、そうかもね。

でも、きっと現実に素敵な方が現れるのではないかしら?
なんて、見果てぬ夢を見ています。

「未だ覚めず池塘春草(ちとうしゅんそう)の夢 階前の梧葉(ごよう)
已(すで)に秋声」
なんだけど。
レス遅くなってゴメンナサイね。
ごきげんよろしゅうに。

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