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藪陰にひっそりとしてすがやかに一人静の花咲きました 故・鳥海昭子さんの歌
今はむかし、「ヒトリシズカ」という花の名前は知っていたが、実際に見たことはなかった。
ある日のこと、野遊びが趣味の方と北潟湖を望む山里の道を吉崎御坊に向かっていた。
その方はふと道端に車を止めて、「降りてみませんか。ヒトリシズカです」と指差した。
その時に初めて本物を見た。花言葉は、「静謐」とか「隠された美」だそうだ。義経の愛した静御前の舞姿に擬えて名付けられたといわれるが、清楚で、ひっそりと野に咲く姿は、「吉野静」(ヒトリシズカの別名)。さもあらん。
義経と静御前の吉野山での別れから「吉野静」とも呼ばれる。静御前は京の白拍子、さぞや美しい女性であったのだろう。
9日から鎌倉祭が始まる。毎年、鶴岡八幡宮の舞殿で「静の舞」が演じられる。一度は鑑賞したいものである。「しづやしづ しづのをだまきくりかえし 昔を今になすよしもがな」、静御前の声が聞こえてくるようだ。
やがて、吉崎御坊の蓮如忌も始まる。越前の春の風物詩である。この頃になるとあの山里で見たヒトリシズカを思い出す。案内してくれた方とは今は疎遠になっているが、いつかまたあの道を訪ねたいと思うこの頃である。
閑話休題
先日、金沢の方から送って頂いた新聞記事(北陸中日)。yo-サンのまあ近影かな。近年、色々とあって心身共に万全とは申せないが、激ヤセからは快復しているようだ。皆さまからのお心遣いに感謝している。
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