日々呟く。

とうとよ/清貧の独り言。

読書感想画指定図書レビュー 「たったさんびきだけのいけ」

2008年05月03日 23時26分13秒 | 司書日記
4冊目。

たった さんびきだけの いけ
宇治勲:絵と文
PHP研究所 2007 PHPにこにこえほん

低学年です。
そろそろ書くことがなくなってきましたが…。

主役は3匹。
きっと、3匹全部を描いた絵が多くなることでしょう。

でも、あえてカエルだけにしぼるのもアリですよね。
おたまじゃくしからカエルになるシーンとか、一生懸命あなを掘るシーンとか。

まあ、3匹仲良く池で暮らしているシーンってのも、王道なんでしょうけど。


私個人的には、このお話は単純すぎるような気が…。
単純なのは良いんですけど…、そんなに簡単でいいのか?って感じがする。

そんなにコロコロ心変わりする奴は信用できん。


絵本の場合、場面丸写しにならないように気をつける必要があります。
「感想画」は「写し描き」じゃないですからね。

まあ、審査する方々が、どこまで指定図書を読み込んでいるかは疑問なんですけど…。
あんまりに王道なシーンだったり、同じシーンを描いている人が多かったりすると、「写し描き」だと思われて、外されることもあるようです。

読書感想画指定図書レビュー 「とらとほしがき」

2008年05月03日 22時06分19秒 | 司書日記
3冊目。

とらとほしがき 韓国のむかしばなし
パク・ジェヒョン:再話・絵 訳:おおたけきよみ
光村教育図書 2006


まだまだ低学年。

さっきの記事でも書きましたが、低学年は、先生が読みきかせをして、学級で同じ1冊の本の感想画描くことが多いようです。
低学年の子どもが、絵を描きたい本を自分で選ぶのも大変ですし、それぞれ指導するのも大変ですしね。

まあ、感想画にそれほど力を入れていない学校では、学級で時間をとって感想画を描くこと自体がないのかもしれないですけど。


さて、そんなとき、この本のような、昔話の絵本なんかは、題材として最適といえます。
長さもそれほどではないですし、昔話ですから、お話も単純。
絵を描くにも、描く対象が絞れて、非常に楽。ということになります。

問題は、お話を子どもたちが理解してくれるか…ってことなんですけど。


昔話の表現は、ちょっと難しく、子どもたちには理解しづらいものもあるようです。
まさか、「ほしがき」を知らない子は…きっといないよね。いないよね…?

確信できないのが今の時代。

なんで牛を盗もうとするのかがわからない、って子どもはたくさんいるだろうなぁ。

読書感想画指定図書レビュー 「パンダのパンや」

2008年05月03日 21時11分24秒 | 司書日記
2冊目。

パンダのパンや 劇団どうぶつ座 旗揚げ公演
穂高順也:作 深見春夫:絵
岩崎書店 2007 おはなしトントン 7


こちらも、低学年の指定図書。
低学年から順番に読んでいくことにします。

ちょっと長めなので、先生が読み聞かせをして、描かせるのは難しいでしょうか。
自分で読んで、描くことになると思います。

お話は、笑い話です。
面白いお話なので、楽しんで読めるのではないかと思います。
劇団がどうのこうのという設定は、子どもたちには関係のない話になってしまいそうですが、まあ、あまり気にすることでもないでしょう。

途中の、ヤギの出現とか、劇団っぽいというか、吉本新喜劇っぽいにおいがするんですけどね。

子どもたちはどんな絵を描くかなぁ。
パンやの割には、パンがあまり主役にならない絵になりそう。
かいじゅうパンのシーンとかが人気になるかもしれないですね。


作者も、絵師も、なんか聞いたことある名前だなぁと思ったら、一昨年の読書感想画指定図書に選ばれていた作品の作者さんたちでした。

このほかの本も、昨年、一昨年にも名前があった作者さんたちが結構いて…。
なんだか、お馴染みの面々ってのがいるみたいですね。

読書感想画指定図書レビュー 「ラングリーのみみ」

2008年05月03日 19時15分03秒 | 司書日記
ぼーっとしてると、すぐに終わっちゃうゴールデンウィーク。
目標を定めて動きましょう。

といっても、いつもの通り初動が遅いので…、終わるかな。

今回のゴールデンウィークの目標は、今年度の読書感想画、指定図書をすべて読んでしまうこと。

ついでに、ここで少し書き物もしてみます。
レビュー…になるかどうか。


まずは1冊目。

ラングリーのみみ
ユリア・ゴシュケ:作・絵 徳永玲子:訳
ポプラ社 2007 ポプラせかいの絵本 19


低学年(1・2年生)の指定図書です。
周りの犬とは違う、長い耳を持った犬がいて、みんなと違うことを悩むのですが、
その長い耳を含めて、すべて自分なんだ、自分の個性なんだと認めていく。
そんな内容。

まあ、よくあるテーマといえます。
昨年度の、「いやはや」なんかと同じテーマですね。

「いやはや」と違うのは、その長い耳を活かした特技を持っている…という訳ではないところでしょうか。
ちょっと読むと、耳が長いだけ、ウサギのように、よく耳が聞こえるのか…と思ったのですが、どうも、そうではないみたい。
聴力は普通のようです。

結局のところ、ただ単に長いだけ。
でも、それでいいじゃない。って内容なんです。


それはさておいて。
読書感想画の本。
つまり、絵を描くための本としては、書きやすい部類に入ると思います。
なんせ、主役は「犬」。
それも、「耳の長い犬」。
非常に分かりやすいです。

きっと、この本を題材に絵を描く子は、真ん中に耳の長い犬をドーンと描くでしょう。

ついでに、犬の兄弟や、ウサギ、小鳥なんかを描いていくのではないかと思います。

耳を折りたたんだり、巻いてみたり、いろいろ試しているシーンなんかは可愛くていいかもしれません。
あとは、穴から兄弟を助け出すシーンなんかが描かれやすいのではないでしょうか。


子どもたちが悩まずに、絵を描ける本だと言えるでしょう。
まあ、低学年だと、どんな本でも、あまり悩まずに絵を描けちゃうのかもしれないですけど。


訳者が、福岡に住んでいる私たちにはお馴染みのあの人だというのは…、まあ、子どもたちの興味を引くのには使えるかもしれないですね。
「この本を、日本語にしたのは、あのテレビにでてるあの人だよー」
って感じで。