江副 康成 鳥栖市の未来を語るブログ

鳥栖市議会議員として鳥栖市の未来に対する思いを語るとともに、その活動の様子を議会および議会外についてお知らせします。

今こそ在来線を底上げしながらフル規格へ踏み出す時

2019-01-08 00:55:49 | 交通機関

今こそ在来線を底上げしながらフル規格へ踏み出す時

 

昨年、山口知事が再選を果たされました。肥前さが幕末維新博覧会をはじめ、最近ではいちごさんなど佐賀県の活性化を推し進めてこられた山口県政を見ていると再選は当然の結果とは言え、今回は何も気兼ねなく応援することが出来た身としては心より嬉しく思います。

さて、昭和48年全国新幹線整備法によって決定された整備新幹線のうち、我が佐賀県に属する西九州(長崎)ルートは、武雄温泉から新鳥栖駅間の整備方法としてフリーゲージトレイン方式から他の方法へと変更を余儀なくされています。高速鉄道である新幹線において国がフリーゲージトレインを断念されたことは、あと少しの改良で何とかなるという気持ちが強い開発部隊がある中で、高所大所からのまさに政治における英断であったと私は思います。そして国はその代替手法としてフル規格とミニ新幹線をそのB/Cの数値を我々に示され、その選択を我々に委ねられました。私はそのメリット、デメリットを細かく見ていくとフル規格しかないものと確信します。

佐賀県をこよなく愛する私は、次の点を声を大にして佐賀県人として強く訴えなくてはならないと思います。

 

見出しの路線図は杉山淳一の「週刊鉄道経済」迷走する長崎新幹線「リレー方式」に利用者のメリットなしより引用


 

➀佐賀県にとっては新幹線よりも在来線がより重要であること

佐賀県は福岡県と長崎県に挟まれた小さな県です。また私が住む鳥栖市は九州の州都的な位置づけを益々強める福岡市と大変近い位置関係にあり、福岡市と交流が盛んなところです。また佐賀県の県庁所在地である佐賀市も博多駅まで特急かもめなら40分弱のところにあり、十分通勤圏となっています。このように長崎本線は沿線住民からすると日々の生活の足となっており、必要不可欠のものなのです。

こうしたエリアに住むものからすれば新幹線整備で期待することは、特急がなくなる(少なくなるというべきか。というのは、みどりやハウステンボス号は新幹線が出来ても残るであろうから。)ことで運行計画に余裕ができ、短距離の在来線が充実するのではないかという願いです。特急の代わりに快速電車を走らせ、安い運賃で早く目的地に行けるという旅客の期待に大いに応えてもらえないかという事です。将来的には無人電車に移行すればコスト増にもなる乗務員のやり繰りの心配もいりません。在来線が安く便利に利用できれば佐賀県で電車を利用する人はこれから激増するでしょう。それだけ九州唯一の大都市、福岡市に佐賀県は近いのです。沿線市町は現在の駅を利用しやすいように駅前をこぞって再開発し利用者を集めようとするでしょうし、新駅設置の要望もいくつも出てくると考えられます。武雄温泉駅から博多駅まで80キロ、長崎県との県境になります肥前大浦駅から博多駅まで104キロ、もし時速100キロで電車が走れば1時間前後でどこからでも博多駅に行ける距離感、それが佐賀県なのです。

JR九州に置かれましては佐賀県のまちづくりに大いに協力いただき、また大いに儲かっていただきたい、私はそう願ってやみません。

➁全国標準サイズで新幹線を佐賀県も走らせ、全国各地とつながりましょう

佐賀を再発見しよう!佐賀のいいところを全国の方に知ってもらいましょうという取り組みが山口知事になり、これから益々加速していくような期待感がみなさんありませんか。今年は中山間地にも力点を置かれる計画があると聞きました。全国から来て見てもらうためには定時頻回運行できる新幹線が何よりの武器です。新幹線で大きく移動し、在来線で細かく訪ねる。皆さん、納得されることだと思います。佐賀県はまだまだ伸びしろのあるところだと私は思いますが、みなさんいかがですか。

③フリーゲージトレインの断念は佐賀県に責任はありません。

整備新幹線の方法として当時フリーゲージトレインでならばということで妥協したという経緯は事実としてあります。多分在来線をそのまま使えるという事で整備費、特に地元負担が少なくて済むという事に力点があったのだと私も理解するところです。しかし、それが計画通り行くと思い、それに合わせて嬉野市や武雄市が駅前整備を含めて地元負担付きの大きな投資を既にしているという事は配慮しなければなりません。また。武雄温泉駅から長崎駅まで66㎞をフル規格の新幹線で折り返し運転するなどまたそれが永遠に続くとなれば滑稽でなりません。この区間から先行整備することを認めたのは国です。よって、新鳥栖駅と武雄温泉間をフル規格整備した場合、B/Cが3.3だとして代替手段として最も望ましいとした国の方針には、それなりの国の責任が伴うということは何らおかしなことではありません。オリンピックに間に合わせるために整備を急がせる施策を打つことと同様に、技術の見通しの甘さによる整備の遅れを解消させるために、必要な施策を国が責任をもってやるというのは同じレベルの事です。それを思えば佐賀県の追加負担分は国により責任をもって解決すべきことになるかと思います。佐賀県がすべきことは代替手段で事業ができるように関係先の理解を求め合意形成を図ることだと私は思います。これは何ら地域エゴでもありません。法律で決まっていた全国の整備新幹線ネットワークをいい方向に広げることであり、全国民の利益にもかなう事であります。

ここだけは言わせていただきたい。フリーゲージトレインの断念は佐賀県に責任はありません。

 

17日鳥栖市では、恒例の新年賀詞交歓会がありました。私は、この分野の第一人者である自民党の大物政治家がわざわざ鳥栖市にお越しになったこと大変うれしく思いました。そして躊躇いもなく、フル規格問題を先生に投げかけました。そして先生が全く同じ思いであることに感銘を覚えただけではなく、先生の口から、何としても前に進めなければならないと危機感を持ってお話いただいたこと、皆さんにお知らせしなければならないと強く思いました。是非ご共感いただきますようお願いいたします。



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