江副 康成 鳥栖市の未来を語るブログ

鳥栖市議会議員として鳥栖市の未来に対する思いを語るとともに、その活動の様子を議会および議会外についてお知らせします。

ラ・フォル・ジュルネ

2011-04-19 10:27:42 | 学校・教育
ラ・フォル・ジュルネ鳥栖音楽祭
ラ・フォル・ジュルネとはいうまでもなく今度鳥栖市で行われる
音楽祭のことです。クラシック音楽を気軽に楽しめる催しとの
ことです。実は学生のころインテリの学友がブラームスがどうの
バッハがどうのと話す雰囲気に感化されて、NHKラジオFM放送
で吉田秀和さんの番組を努力して聞いていたことを思い出しま
す。同僚議員の柴藤さんはクラシック音楽通みたいですが、
彼からラ・フォル・ジュルネは堅苦しくなくいいですよと教えて
もらいましたので、私も今度のゴールデンウィークは家族そろ
ってクラシック廻りをしたいと思います。


子供たちの合唱
議員という立場上、小学校、中学校の入学式、卒業式に招待
されます。そこで合唱される子供たちの歌声は、本当にハイグ
レードであると毎回感心しています。毎年小学4年生は音楽
コンクールが鳥栖基山合同で行われます。また、鳥栖西中の
文化発表会では各クラス競って合唱コンクールがあります。
そうしたことがベースとなって式典の際、立派なプレゼンスが
できるのだと思います。そうしたことを思うと、子供たちに海外
からはるばるやってこられた一流の演奏家の生の演奏を是非
聞かせてやりたいものだと思います。

臨時議会で音楽祭に関する議論
昨日、臨時議会で音楽祭に関する準備の仕方に関する議案の
審議を行いました。音楽祭の内容の良し悪しに関するものでは
当然なく、受け入れの仕方の問題を議論しました。
ゆふいん音楽祭は2009年第35回を以て中断されているとの
ことです。
これに代われるような知名度の高いイベントとして鳥栖市に根
付くことを希望いたします。
参考までに私の議案質疑、および執行部答弁を掲載いたします。

江副1回目

天桜会の江副でございます。この度新しい会派での船出となり
ましたが個人的な主義主張はこれまでと全く変わりません。
今後とも宜しくお願いいたします。さて、ただいま議題となってお
ります議案乙第21号平成23年度鳥栖市一般会計補正予算、
9ページ、款10教育費、項4社会教育費、目7文化振興費、節
13委託料23,100千円についてお尋ねいたします。

ラ・フォル・ジュルネ鳥栖音楽祭は主催がラ・フォル・ジュルネ鳥
栖「熱狂の日」音楽祭実行委員会として鳥栖市とは別組織とは
いうものの、事務局が鳥栖市役所内にあり事務局長がこれから
ご答弁いただくであろう白水課長ということであり鳥栖市は共催
の形はとっているもののいまさら言うまでもなく鳥栖市が主導的
に行うプロジェクトであります。昨年12月議会では喧々諤々の
議論が戦わされ当該議案は可否同数当時の原議長の議長採決
という近年まれな形により可決されたのは皆様ご記憶のことと思
います。

そうした中、光安議員の2回の質疑に対して、それぞれ「この音楽
祭の委託料の総事業費といたしましては、収入支出ともに約6,000
万円を予定いたしており、収支のバランスがとれますよう努力をし
てまいりたいと考えております。」また、「ご質問にございましたよ
うに、収入が支出を上回りますようさらなる努力が必要であると考
えておるところでございます。また、収支決算の結果、利益を得ま
した場合は市支出の金額の軽減や翌年度事業へ充当するための
繰越金とされることなどが考えられるところでございます。いずれに
いたしましても、ご承認いただきました後に設立を予定しておりま
す実行委員会等によりまして、ご判断いただくこととなると考えて
おりますけれども、鳥栖市よりの支出が少しでも軽減できますよう
努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますよう
お願いいたします。」
議会での答弁が全てではないにせよ、決して軽いものであっては
なりません。あれだけ事業費を管理し鳥栖市の負担を軽減したい
と言っていたからには今回の23,100千円の委託料の追加計上は
明確な説明責任を果たしていただかなければなりません。

JR九州始め7社会の錚々たるメンバーが顔を並べられたラ・フォル
・ジュルネ鳥栖「熱狂の日」音楽祭実行委員会において、鳥栖市
議会の承認を受けた枠組み中で鳥栖市を代表して橋本市長は実
行委員として臨まれたのですが、その枠を踏み出す今回23,100
千円の委託料の中身とは何なのかその金額、意義、必要性を明
らかにしながらお答えください。なお、当初の60,000千円の中身
についても概略で構いませんので金額を示しながらお答えください。

次にこの音楽祭を行うにあたり本年1月より市役所内に17名の正
職員からなるプロジェクトが設立されたとお聞きします。副市長、各
部長からなる音楽祭推進本部の下に実行部隊として召集されたと
お聞きします。この17名の職員のコストはまさしく実行委員会のコ
ストであり明確に本来業務と区別されなければなりません。委託料
の中に市職員の人件費は含まれているのでしょうか。トータル
83,100千円の実行委員会支出予算に鳥栖市職員の人件費は含
まれているのでしょうか。これまでかかった、及びこれからかかるで
あろう人件費総額及び延べ稼働時間を示してお答えください。

白水課長
江副議員の職員の委託料に関するご質問にお答えします。
今回の文化庁からの補助金は、「文化芸術振興費補助金」というも
のでございまして、「優れた舞台芸術の創造発信を行う劇場や音楽
堂が各地で事業を展開し、都道府県内における文化振興の中心的
役割を担い、他の劇場や音楽堂を牽引する存在となって地域の文
化芸術の鑑賞機会の充実を図ると共に、文化芸術の水準の向上を
図る。」ことを目的とする事業に対し補助されるものであります。
鳥栖市が主体となって、本補助事業の目的に沿って「ラ・フォル・ジ
ュルネ鳥栖「熱狂の日」音楽祭2011」及び「小中学校アーティスト
派遣事業」に関して補助を受けるものでございます。
現在、本申請に向けて調整中でございます。その際、本補助は、
「自治体が負担している金額の補完的な性格ではない。」との見解
がしめされております。
従いまして、当該補助金額と見合う金額を実行委員会へ支出し、収
入の増加に応じた質の高い事業をお願いするものでございます。
音楽祭の総事業費につきましては、収入・支出ともに約6000万円
程度が必要であるという考えをお示しいたしており、約3分1を国・県・
市など、3分の1を協賛金、残りの3分の1をチケット収入といたしてお
りま
したが、そのうちの協賛金につきしては、当初の予想を超えることが
見込まれております。
 ご協賛をいただく際に、「質の高い音楽祭となるよう最大限の努力
をするよう。」実行委員会に対し多くの企業より強く要請いただいてい
る処でございます。
 これらの事を踏まえまして、事業費を拡大することで、より質の高い
音楽祭を作り上げるよう実行委員会で調整されたところでございます。
 本市といたしましても、実行委員会の一員でごさいますので、多くの
ご協賛いただきました企業の皆さま同様、より質の高い音楽祭の実
現に向け、努力してまいりたいと考えております。

増加分の主なものは、広報費、施設費などの増強などが考えられます。
広報は、これまで、限られた財源のなかで、無料の広報媒体を中心
として進められてきました。
音楽祭の認知度を上げてゆくため、印刷物の増刷・テレビ・ラジオなど
の有料媒体の活用を中心に収支のバランスを考えながら強化を考えら
れておられるところでございます。
また、会場設営なども、限定的に計画されておられましたので、充実を
図り、海外や、九州中からおいでになる実力・実績のある演奏者のため
の施設の質の強化を図ることと伺っております。
このことは、「よりよい会場作り」といった面から、演奏者への最大のも
てなしになるものと考えております。
以上ご答弁といたします。

江副2回目

白水課長ご答弁有難うございました。
まず、会場施設のグレードアップの件ですが、私も鳥栖市民文化会館及
び鳥栖中央公民館の現在の使用状況を鑑み、もてなし飲食できる空間の
不備を常々感じているものであります。仮設という一回こっきりのもので
なく恒常的な施設整備として進める契機へと是非していただきたいと思い
ます。
次に広報費の強化の件ですが、後2週間を切った現在において今さらどう
なるのとの思いが強くします。まだまだチケット販売が進んでいない様子
は音楽祭ホームページを通じて伺われます。そのチケット販売を挽回する
ために広告を打つというようなことは止めていただきたいとお願いします。
幸い実行委員会には7社会を含む有力な企業がいらっしゃいます。そこに
チケット販売も協力願うしかないのではないでしょうか。全員協議会等で
執行部から説明があった市外から8割のお客さんが見えるというにはそう
した方々のご支援を仰ぐというふうに私は理解していました。もし、広報費
としてPR活動に使うというのであればこれから行われるラ・フォル・ジュル
ネ鳥栖音楽祭の様子をドキュメンタリーとしてまとめ、来年以降のPR活動
のために使おうと考えるのが全うなご判断だと思います。ラ・フォル・ジュ
ルネ鳥栖音楽祭とはいったい何なのか皆さん知らないというのが一番の
問題なのであります。やるからには何事も「継続は力なり」であります。

ラ・フォル・ジュルネ鳥栖音楽祭を今年限りにするか、あるいは来年以降も
続けるかはこの音楽祭が終わってから検証されるべきことと思います。
しかし、委託費として実行委員会へ支出する歳出予算と、その財源として
国庫支出金を受けるという歳入予算とを見れば、如何にも市民に負担をか
けていないというように見えます。しかし、音楽祭実行委員会のメンバーと
して17名もの市職員が本来の業務の傍らと言えないような状況でその職
務にあったっているのであります。先ほどのご答弁からすればその実態は
把握されていない、管理されていないものと言わざるを得ません。であれ
ば私の方で総人件費の概算見積もりしてみます。一人あたり時間外勤務
を含めて年収500万円とすると、1月から5月まで5か月間、平均7割程度
実行委員会の職務にあたったとすれば17名ですから2,479万円、ざっと
2,500万円の総人件費が鳥栖市一般会計から実行委員会へ振り替えら
れたこととなります。
実行委員会からすれば鳥栖市が約2,500万円分のボランティア活動をし
てくれたことになりますし、鳥栖市民からすれば2,500万円ほどのコスト
負担したことになります。12月議会、3月議会ともに執行部からこの件に
関するご説明及びご提案がなく、私も知る由もなかったのですが、そうした
実態が聞き及ぶに至っては看過することはできません。正当な処理をお願
いいたします。
市職員はそれぞれ本来の職務を割り当てられています。鳥栖市役所処務
規程第4条には「 職員は、特に必要があるときは、その所管外の事務と
いえども相互に援助しなければならない。」とあります。しかし、これは例外
規定であり原則と例外が入れ替わった今回の件は異常な状態です。こうし
て5か月にも及ぶ場合にはプロジェクトの責任者及びメンバーとして各人へ
辞令を正式に出さなければならないケースです。
民間からすれば決して安くない給与であり、一方採用試験という選ばれた
形で入社された職員さんです。プライドを持ってその職務に当たっておられ
るものだと私は理解しています。そうした中、あいまいな身分のままこうした
勤務に上司からの命令として当たらせていいのでしょうか。労働組合も黙認
されているようですし、17名のメンバーは嬉々として仕事をされているとは
思います。
しかし、17名のメンバーが担っていた職務はもともと不要不急なものとは思
われず、何らかの行政サービスの低下を招いているのではないかと危惧い
たします。
そもそも橋本市長は市場化テストに積極的だと聞いておりますし、当初から
このような隠れた2,500万円ほどの予算を使う覚悟があったのであれば、
それこそ民間の知恵と経験を以って企画を募れば、違った形になったのでは
ないかと思うと残念であります。
今回のバタバタとした場当たり的な委託費計上もなかったのではないでしょうか。
今回の23,100千円の国庫補助金は平成23度実施予定のラ・フォル・ジュル
ネ鳥栖音楽祭のみを対象とした補助金ではないと先ほどのご答弁ではござい
ました。(文章が逆さになっていました。お詫びの上、訂正いたします)
であるなら、ラ・フォル・ジュルネ鳥栖音楽祭を今年限りせず、腰を据えて行う
ために、あるいはラ・フォル・ジュルネ鳥栖音楽祭は年に一度の事業ですが、
鳥栖文化事業は通年行われているのであり、それに対しても寄与するような
使い方があるのではないかと私は思います。
私としてはこれまでの概略の質疑及び執行部答弁を受けての意見要望に留
め、これから先は、この次にご登壇される松隈議員及び文教厚生常任委員会
によりご検討していただくことを強く希望し私の質疑を終わります。


畏れという知性

2011-04-05 10:52:07 | 先端産業

指山県議が街頭演説
昨日指山清範県議候補の選挙応援に同行しました。
私の地元原古賀町では私自らマイクを持ち応援いた
しました。街頭演説を打つというので指山さんを紹介
すると、何と重粒子線施設建設促進の必要性を熱く
語り始めました。非常にナイーブなものを抱えている
ので、どうしたことかと心配しましたが、地元の方の
安心安全に対しても配慮しなければならないという
バランスも一応保たれており、ちょっと安堵しました。

電気の供給を賄うには
指山県議は原子力行政の必要性を推進してきた立
場ですから、今回の福島原子力第一発電所の事故は
かなりショックな話だと思います。長期的には代替エ
ネルギーへの転換を図らなければならないが、現実
問題として安全策の強化により住民の安心安全を
何とか確保したいという訴えでありました。

生活圏と施設を出来るだけ離す
私はこの問題に対する解決策は大きく二つあるので
はないかと思います。
一つは、原子力施設から可能な限り人々の生活圏を
引き離すということです。原子力発電所は一旦事故が
おこると原子炉の火の粉が飛び散るのは想定される
事です。なるべく人里はなれたところに設置し、ダムに
より水没される方々に移転のご苦労をお掛けするよう
に原発の近くの方々には移転をお願いするしかないと
思います。
しかし、今後新たに陸地に原発を建設することは厳し
くなったと私は思います。ではどう対処すべきなので
しょうか。それは地下深くに原子力施設を建設するし
かないでしょう。地盤が安定した地下深くを探すしか
ありません。そして事故が起これば閉鎖するということ
になります。

人の代わりにロボットが
もう一つは既存の施設の利用継続のために、ロボット
の活用を義務付けるということです。今回の事故によ
り、生身の人間がまさかの事故の際、原子炉近くが
如何に活動しづらい環境であるかということが明らか
となりました。原子炉対応のロボットにより、如何なる
時も瞬時に対応できるロボットの開発が急がれます。
この分野は日本が最も進んである領域、ある種、お
家芸とも言えるのではないでしょうか。

畏れという知性
原子力発電所は過去のデータから予想される事態に
対して万全を期しているから、安全ですよと言って地元
に協力を求めてまいりました。しかし、人智を超えた
今回の大地震そして大津波の前には完璧という言葉
は通用しませんでした。我々はそうした神のぞ知る
領域、「畏れという知性」をもっと大事にすべきと思い
ます。そして、原子力施設は危ないからという「恐れの
感情」のみに拘っては現実問題として何ら前進しませ
ん。今回の事故で、首都圏では計画停電という事態と
なりかけました。それがどのような混迷を人々にもた
らしたか。如何に電気という便利で強力なエネルギー
で築れた社会であるかと思い知らされました。
原子力近隣の住民のある意味潜在的犠牲の上に立
って我々の社会は成り立っているのです。

低濃度の放射線を浴び続けるリスク
重粒子線施設の問題も基本的には原子力発電所の
この問題と同じです。こう言うと電源を切れば直ちに
放射線漏出が遮断されるのだから違うんですという
議論がなされます。
事故が起こった際に大量の放射性物質が飛び散るの
ではないことは最もですが、稼働中施設の近隣住民
が低濃度の放射線を浴び続けるリスクにさらされてい
るということが問題なのです。

理屈ではなく慎重に
重粒子線施設の元締めともいうべき放射線医学総合
研究所は、重粒子線を医学にどのように使えるかとい
う研究の他に、低濃度の放射線を長期間浴びた場合
の人体への影響を研究しています。
その研究は得られたデータの蓄積の上で成り立ち、
これか色々な成果が発表されることでしょう。
重粒子線施設の安全性は一世代、二世代経たないと
人体に対する影響など責任もって論じることは出来ない
と私は思います。

大電力を必要とする新たな施設
私はそうした主張により重粒子線施設は人里はなれた
場所が適当だと言ってきました。もし私が誘致する立場
の市長であれば現在の場所になど絶対に許しません。
また、がん患者が希望の光として待っているという宣伝
を良くされます。そのような患者が駅前の場所に拘るは
ずはありません。重粒子線はがん治療ツールの一つと
して加わるというにすぎません。これまで築かれたあら
ゆるがん治療がベースとなることにこれからも違いはあ
りません。
そして原子力の事故により、原子力施設付近の住民の
犠牲が大きく報道されるにつき、大変な電力を必要とする
重粒子線施設が稼動すれば、また原子力発電所に頼
らなければならない、そして地域住民の不安という犠牲
をまた強いるという悪循環に陥るのではないかとも思い
ます。
現在計画中の重粒子線施設は日中しか稼動しません。
また、ピーク電力を押し上げてしまいます。

恐れという感情
原子力施設、あるいは重粒子線施設ともに地域住民は
全体設計を自らしたわけでもなく、まず、「恐れという感情」
が先にたちます。それをケアーしてあげなければなりま
せん。
重粒子線施設が予定通り建設されるのであれば、その
ケアーをしていただくように私としても行動しなければな
らないと思います。
住民の要望は、家の前にセンサーを設置してくださいという
ものです。あるいはコンクリートの遮蔽建屋に銅板か鉄板
鉛板を巻いてほしいというものです。
それくらいの要望は対処すべきではないでしょうか。
隣接する地域住民に対して、決して軽々にいい医療施設
だから黙れなどとは言わないでほしいと思います。

追加の区画整理事業
私は何と言っても、施設から住民の生活圏を離すのが
一番だと思います。よって、今回の事の始めともいう区画
整理事業区域を拡張し、現在不安を訴えられている地域
住民を安心できる区域に移すというのが賢明な妥協でき
る解決策だと思います。
安全だ安全だというだけで素人を説き伏せるというのでは
先ほどから言うように技術に対する驕りがあると私は思い
ます。自分には想像できないことがあるかも知れないと
いう「畏れという知性」が進める立場の人には必要では
ありませんか。