こんにちは、鶏屋toriyaです。
数日前の約束どおり、短い記事にします。
アメリカの時下会計では、債券が値下がりした場合にその損失を帳簿上で利益として計上出来るらしい。素人の私にはよく判らないが、以下の記事にはそう書いてある。
どうやら、賭博場の損失を合法的に隠す事が出来るようです。昨年11月に、米会計検査院が『 アメリカの財政破綻宣告 』を下したのに続き金融機関までも、破綻している可能性が高い断片的証拠といっていいかも知れません。
今後を予測するのに重要な記事と思われますので、当ブログに貼り付けておきます。
米金融各社が活用する評価損を利益に転じる規則-合法だが常識に遠い
2008年6月2日(ブルームバーグ)
米金融各社のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)関連評価損などからの立ち直りは、各社に任せておくのが良いだろう。
メリルリンチやシティグループなど米金融サービス6社は昨年採用された会計規則を利用して、自社の債券の値下がりの後、およそ120億ドル(約1兆 2700億円)の収入を計上した。金融機関が資産取引の損益計上に用いる「時価」会計の拡大を目指した同ルールにより、金融機関は、負債の時価総額が下落した場合、利益を計上することができる。
このルールは法的に認められているものの、一般常識に反しているように思われる。メリルは、負債の時価総額下落に伴い、過去3四半期に40億ドルの収入を計上した。サブプライムローン市場の崩壊の影響による370億ドルの評価損に動揺した株主がメリル債券の利回り引き上げを求めた結果、時価総額が縮小したためだ。
サフォーク大学のジェームズ・カタルド准教授(会計学)はこれらの金融機関について、「彼らは、自社の信用力が低下した結果、多額の利益を計上できる」と指摘。「これは完全に適法だが、われわれの現在の純利益の観念からはまったくうなずけない」と語った。
このような利益計上は、過去1年で米金融サービス会社が計上した1600億ドル余りの評価損の一部を相殺してきた。ただ現在、一部の投資家やアナリストはこの利益には根拠がなく、無効にする必要があると主張している。
この会計規則は米国の会計基準のとりまとめを行う米国財務会計基準審議会(FASB)が昨年2月に公布し、ステートメント159号と呼ばれる。
今後も増える
メリルの年次報告書によれば、同社は2007年末時点で、総負債の17%に相当する約1660億ドルを時価会計の適用対象とした。メリル債券の価格はそれまでの1年で下落。2015年1月償還の変動金利債は約87セントで取引されている。昨年6月は約100セントだった。
メリルは負債の時価総額下落による利益計上は、真の収益力を高めないと述べている。メリルの広報担当、ジェシカ・オッペンハイム氏はこの件に関するコメントを避けた。メリルは、ブルームバーグ・ニュースの親会社ブルームバーグ・エル・ピーの少数株主。
リーマン・ブラザーズは、リーマン債のスプレッド拡大に関連して、19億ドルの利益を計上。シティグループは17億ドル、モルガン・スタンレーは17億ドル、JPモルガン・チェースは17億ドル、ゴールドマン・サックスは5億 5000万ドルをそれぞれ計上した。
JPモルガンのアナリスト、ケネス・ワーシントン氏は5月28日付のリポートで、同利益の追加計上の可能性を指摘した。同氏は、リーマンが08年3-5月(第2四半期)に3億2500万ドル、モルガン・スタンレーが4億7000万ドルをそれぞれ追加計上する可能性があると推定している。
リーマン、モルガン・スタンレー、ゴールドマン、シティ、JPモルガンの広報担当はいずれもコメントを控えた。
MoneyTree