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日本は政府が借金を背負ったが、ドイツでは政府が健全財政に見せかける為、銀行に借金を背負わせた。

2016年02月13日 | 経済

日本政府は4つの巨大銀行を儲けさせる為、政府が借金を背負ったが、
ドイツでは政府が健全財政に見せかける為、銀行に借金を背負わせた。


2016年2月13日 土曜日

ドイツ最大のドイツ銀行が経営破綻危機 利払い不能の恐れ 2月11日 世界のニュース トトメス5世

ドイツ銀行はメルケル首相の指示で、VW倒産を防ぐ為1兆円を融資した。
このように長年ドイツ政府の借金を銀行に肩代わりさせてきた結果、破綻の危機に陥っている。

ドイツ銀行はドイツ政府の意向に従って乱脈融資する銀行として知られていて、経営悪化が囁かれていました。

ドイツの健全財政とはなんの事は無い、政府の借金を銀行に押し付けて、健全に見せかけていただけでした。

ドイツ最大の銀行が破綻危機

ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行が経営危機に陥り、不良債権と巨額負債を抱えているのが分かりました。

日本でいえば三菱や三井銀行が経営破たん危機に陥るような事態で、ただごとではありません。

同社は2015年度に67億9400万ユーロ(8832億円)の赤字になったと発表されました。

世界はリーマンショックを乗り切ってこの数年、好景気を謳歌したので、同じように乗り越えられるように見えます。

だが2007年と現在の大きな違いは各国、特に米国の金利が超低金利になっている事です。

リーマンショックで国家破産しそうになった米国は、FRBのバーナンキ議長が空前の金融緩和を実施しました。

毎週のように数兆円規模の国債買い取りや資金供給を実施して市場に現金を流し、その結果株価は持ちこたえ経済は回復しました。

アメリカは物価上昇率より政策金利が低い「マイナス金利」になり、2015年12月にやっと最初の利上げを実施しました。

米国政策金利は2016年2月現在、0.5%なのでゼロ金利にしても0.5%しか下げる余地がありません。

サブプライムショックが発生した2007年8月には米政策金利は5.25%あったので、0.25%まで5%も下げる余地がありました。

仮にドイツ銀行がリーマンブラザースのように破綻しても、アメリカは何もできないのが分かります。

事情は欧州の中央銀行ECBも同じで、アメリカよりさらに低い0.05%の政策金利となっています。

健全どころか借金で火だるまのドイツ

金利を下げる以外にも、国債を買い取るとか、FRBがやったようにジャンク債や倒産した企業の社債まで買い取ることは出来ます。

しかし2007年頃とくらべて、政府や中央銀行が取れる対策は、ほとんど無くなってしまいました。

それにリーマンショックから脱出する為、多くの国は国の借金を増やし、OECD平均で265%に達しています。

日本の公的債務は1000兆円あると財務省が言っていますが、欧州やアメリカやアジア諸国も、同じように借金を抱えています。

日本が政府に借金を集中させているのに対し、ドイツなど欧州は民間銀行に借金を押し付けています。

例えば鉄道会社に巨額債務があるとして、それが国営鉄道なら国の借金、民間会社なら民間の借金で、最終的には銀行の不良債権です。

日本はGDP比200%の借金大国だが、ドイツ政府は無借金という報道が数ヶ月前にされましたが、大嘘もいい所です。

三菱、三井、みずほ、郵貯など日本のメガバンはどこも黒字で、儲かって笑いが止まらないほどです。

対照的にドイツ、イギリス、フランスなど欧州の大銀行は殆どが巨額債務や不良債権を抱え、どこも火だるま経営を続けています。

日本は借金を政府が借りた事にしているし、ドイツは借金を民間が借りた事にしているという、ただそれだけの違いなのです。

日本は政府が借りているので悪い、ドイツは政府の借金がないから立派、こんな事を言う評論家ほどテレビでは受ける。

誰が借金しようと、その国の借金には違いないので、政府が借りていようが民間が借りていようが同じです。

高リスク商品を販売し利払い不能の危機


OECDの理事長によると、欧州の銀行は1兆ユーロ(130兆円)の支払い滞納金を抱え、表に出さない不良債権を抱えていると指摘している。

バブル崩壊後の日本で隠し債務がボロボロ出てきましたが、欧州の銀行が正に今そうなっています。

ドイツ銀行の株価は去年末から半値にまで下落していて、なおも暴落を続けています。

ドイツの銀行グループは去年、不正ディーゼル騒動を起こしたVWの倒産を防ぐ為、1兆円以上の緊急融資を行いました。

VWがこのまま倒産しない保証は無く、ドイツ政府の保証もないのに、政府の指示に従って融資しました。

ドイツの銀行は万事がこの調子で、政府の意向に従ってろくに審査もせずに大金を貸し出しては焦げ付いています。

リーマンショックの原因はサブプライムなどを組み合わせたデリバティブという金融商品が破綻した事でした。

要するに信用出来ない相手にお金を貸したり投資する代わりに、投資家は高い利回りを受け取るもので、サラ金・闇金と同じです。

ドイツ銀行はハイブリッド債という商品を売って、このサラ金・闇金商売に手を染めていました。

この手のものは世界経済が好調なら面白いほど儲かりますが、不況になると信じられないほどの損失を出します。

ドイツ銀行は1兆4000億ユーロの高リスク残高を抱えていて、16年と17年の利払い不能になるのではないかという不安をもたれている。

日本政府は4つの巨大銀行を儲けさせる為、政府が借金を背負ったが、ドイツでは政府が健全財政に見せかける為、銀行に借金を背負わせた。

その結果がこういう状況になっていて、本当に経営危機に陥れば、ドイツ政府が救済するか国営化するでしょう。



(私のコメント)

最近のテレビは、ベッキー騒動やSMAP騒動や清原騒動や宮崎議員のフロン騒動で朝から晩まで大変な騒ぎですが、おかげで世界的な株の大暴落が影が薄れてしまった。脳天気でいた方が気は楽ですが、経済ブロガーとしては脳天気ではいられない。

株が大暴落したせいか、リラクサロンなどの客の入りも悪くなり、経営者と話をしたらこのままでは店を閉めなければならないと言う事です。近隣の同業でも店を閉めるところが出ているという話でした。NHKのクローズアップ現代でもリラクサロンが1兆円産業になったと特集していましたが、過当競争になっている。

しかし店を閉めれば店で働いていた10人もの女子従業員は失業してしまう。かわいい子が揃っていただけに風俗に流れないか心配だ。去年の夏頃までは好調だったのですが最近は客足がぱったりと止まった。やはり株価が低迷すると気分まで落ち込んで景気も悪くなるのでしょう。

アメリカにしても日本にしても、中央銀行が国債を買ったりジャンク債を買ったりして危機を防いできましたが、問題は欧州でありECBは単独ではどうする事も出来ない。先日もドイツ銀行について書きましたが、ドイツは中央銀行がすべきことを民間銀行に押し付けている。

フォルクスワーゲンは、どうなるかもわからずにメルケルは1兆円もドイツ銀行に融資させた。日本なら公的資金注入なのでしょうが、ドイツでは民間銀行がリスクを背負っている。ギリシャ問題でもドイツの銀行がしわ寄せを食いましたが、本来ならばドイツの中央銀行がギリシャ国債を買い取って危機を救うべきだった。ECBでも合意がなければ単独では動けない。

それができても危機の先送りしかならず不良債権はどこかに溜まっている。ぐっちー氏も「阿鼻叫喚」と書いていますが、株価の暴落よりももっと恐ろしい事が起きつつあるのだろう。ジョージ・ソロス氏が警告しているのも中国だけではなく欧州で起きつつある金融パニックを警告しているのだ。

アメリカの格付け機関があてにならない事はリーマンショックの時にも証明済みですが、サブプライムローンが混ざったファンドにもAAAの最高ランクを付けていた。そして日本国債にジンバブエ並みの格付けを付けている。これらは格付け機関の目が節穴だという事だ。

真実が何かを見抜くには金融マン独自の鋭い嗅覚が必要ですが、欲に目が眩むと分からなくなってしまう。最近の為替や株の乱高下は欧州の銀行で何かが起きているという予兆であり、欧州と中国の抱き合い心中が起きつつあるのだろう。以前はアメリカと中国の抱き合い心中を予測していましたが、アメリカが気がついて中国から手を引いた。そしてイギリス、ドイツが中国に手を出した。

ドイツ銀行で何が起きているかは分からないが、CEOが二人も辞任したり三分の一もリストラしたりときな臭い匂いがする。ハイブリッド債とか偶発転換社債とか言った聞いた事のない債券は、サブプライムローンを連想させる。ドイツ銀行が発行したTier1債は何なのだろうか?


◆劣後債

 劣後債とは、債券の発行会社が、破産や会社更生手続開始などの状態に陥った場合に、その債券の保有者に対する元利金の支払いを、他の一般の無担保債よりも後順位に置くとする特約条項を付けて発行される債券のことです。一般債務返済の後に返済が行われるため、発行会社にとっては自己資本に近い性格を持つ債券ということになります。一方、投資家にとっては通常の債券よりも高い利回りが得られるという利点があります。
銀行の劣後債は、一定割合で自己資本に含めることが認められているため、国際決済銀行(BIS)の自己資本比率規制8%以上を維持するため、わが国の銀行は、積極的に劣後債を発行してきました。発行時に償還期限を定めない「永久劣後債」の場合、いわゆる「Tier2(補完的項目)」として、「Tier1(資本金などの基本的項目)」と同額まで、自己資本への組入れが可能とされています。


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