球団内には不安の声「この先どうかは…」
7/12(金)
阪神・矢野燿大監督(50)の来季続投が11日、決定的となった。電鉄本社で取材に応じた藤原崇起オーナー(67)は前半戦の戦いぶりを「チームとして、みんなが補い合いながら競争できている。いい形だと感じる」と高評価した上で「当然そういうこと。コーチ含めて一生懸命やって下さっているし、選手たちも一生懸命やっているので期待している」と続投要請する意向を示した。
3年契約初年度の矢野監督は借金2ながら、2位ターンを決めるなど健闘。若手選手の積極起用や“矢野ガッツ”など明るい野球に徹することで最下位に低迷した昨季の負のイメージを一新することに成功した。この日、セ・リーグから発表された前半戦の観客動員では1試合平均4万3270人で12球団トップをマークしたように虎党からの支持も抜群だ。
それだけに総帥の続投要請は当然といえば当然。しかし、球団内に安心ムードは漂ってはいない。ある球団関係者は「この時期の意向はあくまで現時点でのものと考えるべき。もちろん球団フロントも本社も続投優先という考えなのだろうが、この先どうかは分からない。現に土壇場でひっくり返ったこともあるわけだから…」と話す。
昨季まで3年間指揮を執った金本前監督もシーズン終盤まで続投が基本線だったが、夏場以降の失速によって17年ぶりの最下位が決定すると方向転換を余儀なくされた。2008年には13ゲーム差をひっくり返されてV逸した当時の岡田彰布監督(現野球評論家)が球団側の続投意向を押し切って辞任した。事前の意向が簡単に覆った過去があるだけに、楽観はできないのだ。
後半戦に向けて矢野監督は日本通算100勝にあと2勝に迫りながらも不振が続くメッセンジャーの二軍行きを決断。「どうするか考えるなかの一人に(藤浪)晋太郎も入っている」と二軍調整中の藤浪らを中心に先発ローテを再編して巻き返しを期すつもりだが、14年ぶりのリーグ制覇と来季続投に向けてここからが正念場となりそうだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます