人類の友愛のための世界会議

2024年05月17日 10時42分30秒 | 社会・文化・政治・経済

教皇「より大きな社会的連帯と友愛を特徴とする世界共同体へ」

5月10、11の両日、人類の友愛のための世界会議がバチカン市国とローマで開かれた。

分断を乗り越えるための、兄弟愛と社会的友愛の重要性を訴えた。

この精神に基づき、各国の識者が差異を超えて、地球課題の解決を巡り議論する場として同会議が始まった。

今回はテーマを「人間であれ」と定め、会期中、約300人が参加した。

「平和宣言」は、タイトルに「私たちは戦争を拒否する―武器よりも外交を優先させる」と掲げ、平和を人間社会の最高の価値とすことが、人類にとって喫緊の課題であることを訴えた。

教皇フランシスコは、国連の2024年度の「人類友愛国際デー」に、メッセージをおくられた。
 

 2月4日、「人類友愛国際デー」が、記念された。

 この日は、文化的・宗教的な寛容と、相互理解、対話の推進を目的に、2020年12月21日、国連によって創設された。

 2024年度「人類友愛国際デー」を迎え、教皇は、同日アラブ首長国連邦のアブダビで開催された記念イベントにメッセージをおくられた。

アブダビでは、5日、「人類友愛のためのザイード賞」の授与式も行われる。

 教皇のメッセージは、教皇庁諸宗教対話省長官ミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット枢機卿によって会場で読み上げられた。

 この中で教皇は、5年前のアブダビ訪問で共同文書「世界平和と共存のための人類の友愛」を発表したことで始まった対話と友愛と相互尊重の歩みが、今日その実りをもたらし続けていることを喜ばれた。

 今日の世界において、友愛的な連帯の欠如が環境の破壊と社会の退化を引き起こし、多くの兄弟姉妹たちに非常に大きな苦しみを与えていると教皇は指摘。

それゆえに、不正義や戦争の闇を乗り越え、より大きな社会的連帯と友愛に特徴づけられた世界共同体の光に人類を導く原理への関心を呼び起こすことが必要、と述べられた。

 そのためにも、教皇は「人類友愛のためのザイード賞」の受賞者たちのように、宗教的な確信から霊的な力を得て、社会的な友情の価値を広めることが大切であると改めてアピールされた。

 
 
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