スペインのバルセロナに、1893年に生まれたフェデリコ・モンポウは、最近になって注目されている作曲家である。
ピアノ作品が中心であるが、その作風は非常に繊細でポエティックなものだ。スペインの民族音楽を積極的に取り入れる点では
アルベニスやファリャ、グラナドスらと同じだが、彼らがフラメンコに注目したのに対し、モンポウは生地カタルーニャ地方の
繊細な音楽を取り入れている。
「コンポステラ組曲」は、モンポウの唯一有名なギター作品であるが、この一曲だけでギター音楽史に名をとどめると言われる
ほどの傑作である
弟一曲の「プレリュード」から始まり、コラール、ゆりかご(CUNA)、レシタティーヴォ、歌、水車小屋の踊りの六曲からな
る。この曲は、福田進一の「すべては薄明のなかで」というCDで知ったが、福田進一のギターの素晴らしさは形容する言葉が
見つからないほどの圧倒的なものだ。残念ながら、You tubeにはないようだ。
スペインのバルサの強さは、パワーの強さというより、パスワークでも守備でも繊細なサッカー的な感性に支えられているとこ
ろにあるのかもれない。全体のバランスが少しでも崩れれば、アートのような感覚であっという間に修正する。アメリカなどが
サッカーが強くないのは、技術やフィジカルの問題ではなく、サッカー的な感性が国民性とそぐわないところにあるように思う。
今期のアントラーズの、4-4-2で一番問題なのはやはり2トップのFWである。加入したジュニーニョがどれくらいやれる
のか?去年鳴かず飛ばずで終わってしまった興梠がどれくらいやれるのか?去年のような感じではスタメンは大迫の方がいいに
決まっている。興梠以上の活躍をする若手が出てくるのが一番望ましい。興梠が本当に必死になるような状況がいい。去年はあれ
ほど不調でもまだ自分は使ってもらえるんだという甘さが丸見えだった。
山村の加入により、中心ラインは安定感を増していくと思う。やはり鍵はFWだと思う。
興梠がクラブハスのラウンジにあるテレビでバラエティー番組を見ている。
大迫 「先輩、寒いっすね」
興梠 「U-23、がんばってね。期待してるから」
大迫 「本当は行きたいのと行きたくないのと半々なんっすよ」
興梠 「え、なんで?」
大迫 「だって、俺がオリンピックの予選に行ったら、先輩が試合にでちゃうじゃないっすか」
興梠 「出ちゃ悪いわけ」
大迫 「点も取らないのに出続けるのは、先輩のためにも良くないっすよ」
興梠 「あんまり本当のこと言わないでさ、テレビいっしょに見ない?」
大迫 「いいっすよ」
柴崎、厳しい顔で向こうからやってくる。
柴崎 「興梠さん、これでも読んだ方がいいですよ」
興梠 「ん?三島由紀夫 葉隠入門?はいんって読むの?」
大迫 「はかくし入門でしょ。葉っぱであそこを隠すことですよね」
柴崎 「二人とも、レギュラーは無理みたいっすね・・・・・武士道とは死ぬことと見つけたり・・・・」