常夏ならば振り向くかも

語り部である私が提供する、今そこにあるチープでホットな噺の数々を口承するブログ。一話解決を目指して今日も喋ります。

当たり前のもの舌が覚えているもの

2006年04月07日 | 『光源Xを探れ』 殿(私)の見物検証記
うちにある米は農家から毎年頂いている。その時点で感謝感激してしまうのは、私が大のお米好きだからであろう。
ただ、うちは父母私の三人暮らしだからとてもじゃないが食いきれない。
2、3年前の米が未だに残っているのが事実である。
「それじゃもう悪く(米が)なっているっしょ」
と思われがちだが、日差しを避けて玄米のまま保存しておけば食える。年数ばかりを気にして贅沢をいってはならないのが戦後ジャパニーズ。

今日、母からその古米を精米するように言われた。
車に積んで精米所に向かうと、ドアのところに雀が室内を覗いていた。
何やっているんだろうなと近づくと慌てて去ってしまった。
「寂しいな」

精米機に米をあけて精度を選択。
ウガガガッ
すごい勢いで米が飲み込まれて排出口から白米が噴射してくる。
その噴射された米はトレイに溜まり、ペダルを適度に踏んで手持ちの袋に開けていく方式となっている。
米粒ひとつ残さないように注意して袋をギュッと締める。

トランクに米袋を詰めて、あきっ放しの精米所のドアを閉めに行った。
「あっそうだ」
ドアの隙間を微妙に開けて車に戻った。

さっきいた雀はここに米があるのを知っているのである。
ちょろっと落ちている米を食べに来たものの、私が居たから帰ってしまったのだろう。

良い行動なのか悪い行動なのか分からないけれども、あまりにも微笑ましいのでドアを微妙に開けてから車を出した私。
次に精米に来た時は、また会えるかな。

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1 コメント

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後日談 (殿でいい)
2006-04-13 06:22:30
その後、おいしい時間を楽しませてもらってます。

お米最高!

ねこまんまも最高
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