日本の恥だ クソ警察野郎
東京都台東区で今年1月、台湾籍の女子留学生2人が殺害された事件は、殺人容疑で公開手配された同じく台湾籍の男、張志揚容疑者=当時(30)=が任意同行中に捜査員の目前で自殺し、警視庁は殺人の疑いで張容疑者を被疑者死亡のまま書類送検。結局、不起訴となり、一連の捜査は終了した。だが発生現場が海外で、しかも犯人が自殺したため、被害者の遺族は、日台双方の犯罪被害者への給付金制度の対象から外れる結果に。遺族は「2人の死を無にせず、法の改正を」と訴えており、台湾社会の同情を集めている。(台北 吉村剛史)
■「捜査は終了」
殺害されたのは台中市出身の林シエイさん(22)=当時=と、南投県出身の朱立(りつ)ショウさん(24)=同。
台湾の対日窓口機関、亜東関係協会の黄明朗秘書長によると、日本の捜査当局は張容疑者の犯行と断定したが、自殺によって不起訴処分となり、一連の捜査を終了した。
これを受けて、両被害者の遺族は3月26日、日本を訪れ、弁護士とともに警視庁で説明を受けたのをはじめ、残された銀行口座の解約など、関連の手続きを終えたという。
遺族らが受けた説明などでは、現場の血痕に残された張容疑者の足跡や、殺害時にできた張容疑者の手の傷、また防犯ビデオの映像などから、張容疑者がマンション奧の生け垣から侵入し、2人の部屋の前で待ち伏せ。
知人男性らとグループで北海道旅行に行くため、林さんが出かけようとしたところを部屋に押し入って刃物で刺し、殺害した。
その際、同室の朱さんが携帯電話で外部に助けを求めようとしたため、携帯を奪い、朱さんも同様に殺害。林さんの手からは、張容疑者の毛髪も発見されたという。
張容疑者が生前、友人と交わしたフェイスブック上のやりとりから、動機は張容疑者が一方的に林さんへの好意を募らせ、冷たくされたことを逆恨みしたと推測される。犯行時の精神状態についての疑いは残るものの、本人の自殺により詳細は解明できずに終わった。
■遺族に追い打ち
事件後、張容疑者の家族からの謝罪などがないことに憤りを隠せない2遺族に追い打ちをかけたのは、日台双方の犯罪被害者への給付金支給の対象規定から、今回のケースが外れるという非情な結果だった。
2人を殺害した張容疑者が犯行後に自殺したため、2人の遺族には補償を求める相手が存在しない。日本では、こうした事件に巻き込まれた場合の被害者やその遺族への補償制度として、犯罪被害者への給付金制度が存在する。
同法の規定では、日本国内や日本の船舶、航空機内が発生場所であれば、被害者が外国人であっても給付の対象とされており、傷病の場合、最高120万円の重傷病給付金が、また障害が残れば、やはり程度に応じて最高約4000万円が本人に支払われる。
また被害者が死亡した場合でも、その遺族に対し、生計上の関係などによっては、最高で約3000万円の遺族給付金が支給されることになっている。
ただし、被害者が死亡した場合、被害者が外国人であれば、犯罪行為が行われた時点において、その遺族が日本国内に住所を有していることが条件であり、今回は対象外となる。
一方、台湾の「犯罪被害人保護法」でも、被害者やその遺族に状況に応じた補償金が支給される規定となっているが、この場合も、海外での発生は対象外としているため、加害者、被害者がともに台湾籍でありながら、場所が日本だったために、遺族は同法による補償を受けられないという。
台湾の有力紙、聯合報(16日付)によると、林さんの遺族は、「2人の死を無駄にしてほしくない」として、台湾の政府に対し、現行法の不備や問題点の改正などを強く要望。
「私たちへの適用の有無などは考えていない。娘の犠牲を、少しでも意味のあるものにしたい」と話しているという。
■「道義的責任とる」
2人は今年1月5日午前9時ごろ、一緒に住んでいた台東区小島のマンションで、血だらけで死んでいるのを、2人が通う近くの日本語学校の職員が、2人の友人の通報を受けて発見された。
事件後、同じ日本語学校に通う張容疑者が、同居の男性に「大阪に行く」と言い残し、行方不明になっていた。防犯カメラの記録などから8日、張容疑者が確認されたことから、殺人容疑で指名手配された。張容疑者は、日頃好意を寄せていた林さんに「12月ごろから冷たくされるようになった」と周囲に悩みをもらしていた。
張容疑者は9日、名古屋市内で発見された。警視庁の捜査員が車で愛知県警中署に任意同行を求めたが、車が同署正面玄関前に到着した際、隠し持っていた果物ナイフ(刃渡り11センチ)で自分ののどを刺し、搬送先の病院で失血死が確認された。
捜査員は任意同行する際に、コートやズボンのポケットを触るなど、任意で身体検査を実施していたが、ナイフの所持を発見できなかったという。
張容疑者の父親は、事件発生後、報道陣に対し、息子の犯行と、逃走中の自殺への覚悟も語っていたが、懸念が現実となった際、テレビカメラの前で涙を浮かべ「皆さん、ご心配をおかけしました」と気丈に語る姿が報道されていた。
捜査の終了について、父親は聯合報のインタビューに「道義的な責任から逃れるつもりはない」としつつも、捜査結果について、「私たちは何も聞かされていないので…」と困惑していた。警察署の目の前で容疑者の自殺を許した日本の捜査当局への批判などは、台湾ではほとんど出ていない。
東京都台東区で今年1月、台湾籍の女子留学生2人が殺害された事件は、殺人容疑で公開手配された同じく台湾籍の男、張志揚容疑者=当時(30)=が任意同行中に捜査員の目前で自殺し、警視庁は殺人の疑いで張容疑者を被疑者死亡のまま書類送検。結局、不起訴となり、一連の捜査は終了した。だが発生現場が海外で、しかも犯人が自殺したため、被害者の遺族は、日台双方の犯罪被害者への給付金制度の対象から外れる結果に。遺族は「2人の死を無にせず、法の改正を」と訴えており、台湾社会の同情を集めている。(台北 吉村剛史)
■「捜査は終了」
殺害されたのは台中市出身の林シエイさん(22)=当時=と、南投県出身の朱立(りつ)ショウさん(24)=同。
台湾の対日窓口機関、亜東関係協会の黄明朗秘書長によると、日本の捜査当局は張容疑者の犯行と断定したが、自殺によって不起訴処分となり、一連の捜査を終了した。
これを受けて、両被害者の遺族は3月26日、日本を訪れ、弁護士とともに警視庁で説明を受けたのをはじめ、残された銀行口座の解約など、関連の手続きを終えたという。
遺族らが受けた説明などでは、現場の血痕に残された張容疑者の足跡や、殺害時にできた張容疑者の手の傷、また防犯ビデオの映像などから、張容疑者がマンション奧の生け垣から侵入し、2人の部屋の前で待ち伏せ。
知人男性らとグループで北海道旅行に行くため、林さんが出かけようとしたところを部屋に押し入って刃物で刺し、殺害した。
その際、同室の朱さんが携帯電話で外部に助けを求めようとしたため、携帯を奪い、朱さんも同様に殺害。林さんの手からは、張容疑者の毛髪も発見されたという。
張容疑者が生前、友人と交わしたフェイスブック上のやりとりから、動機は張容疑者が一方的に林さんへの好意を募らせ、冷たくされたことを逆恨みしたと推測される。犯行時の精神状態についての疑いは残るものの、本人の自殺により詳細は解明できずに終わった。
■遺族に追い打ち
事件後、張容疑者の家族からの謝罪などがないことに憤りを隠せない2遺族に追い打ちをかけたのは、日台双方の犯罪被害者への給付金支給の対象規定から、今回のケースが外れるという非情な結果だった。
2人を殺害した張容疑者が犯行後に自殺したため、2人の遺族には補償を求める相手が存在しない。日本では、こうした事件に巻き込まれた場合の被害者やその遺族への補償制度として、犯罪被害者への給付金制度が存在する。
同法の規定では、日本国内や日本の船舶、航空機内が発生場所であれば、被害者が外国人であっても給付の対象とされており、傷病の場合、最高120万円の重傷病給付金が、また障害が残れば、やはり程度に応じて最高約4000万円が本人に支払われる。
また被害者が死亡した場合でも、その遺族に対し、生計上の関係などによっては、最高で約3000万円の遺族給付金が支給されることになっている。
ただし、被害者が死亡した場合、被害者が外国人であれば、犯罪行為が行われた時点において、その遺族が日本国内に住所を有していることが条件であり、今回は対象外となる。
一方、台湾の「犯罪被害人保護法」でも、被害者やその遺族に状況に応じた補償金が支給される規定となっているが、この場合も、海外での発生は対象外としているため、加害者、被害者がともに台湾籍でありながら、場所が日本だったために、遺族は同法による補償を受けられないという。
台湾の有力紙、聯合報(16日付)によると、林さんの遺族は、「2人の死を無駄にしてほしくない」として、台湾の政府に対し、現行法の不備や問題点の改正などを強く要望。
「私たちへの適用の有無などは考えていない。娘の犠牲を、少しでも意味のあるものにしたい」と話しているという。
■「道義的責任とる」
2人は今年1月5日午前9時ごろ、一緒に住んでいた台東区小島のマンションで、血だらけで死んでいるのを、2人が通う近くの日本語学校の職員が、2人の友人の通報を受けて発見された。
事件後、同じ日本語学校に通う張容疑者が、同居の男性に「大阪に行く」と言い残し、行方不明になっていた。防犯カメラの記録などから8日、張容疑者が確認されたことから、殺人容疑で指名手配された。張容疑者は、日頃好意を寄せていた林さんに「12月ごろから冷たくされるようになった」と周囲に悩みをもらしていた。
張容疑者は9日、名古屋市内で発見された。警視庁の捜査員が車で愛知県警中署に任意同行を求めたが、車が同署正面玄関前に到着した際、隠し持っていた果物ナイフ(刃渡り11センチ)で自分ののどを刺し、搬送先の病院で失血死が確認された。
捜査員は任意同行する際に、コートやズボンのポケットを触るなど、任意で身体検査を実施していたが、ナイフの所持を発見できなかったという。
張容疑者の父親は、事件発生後、報道陣に対し、息子の犯行と、逃走中の自殺への覚悟も語っていたが、懸念が現実となった際、テレビカメラの前で涙を浮かべ「皆さん、ご心配をおかけしました」と気丈に語る姿が報道されていた。
捜査の終了について、父親は聯合報のインタビューに「道義的な責任から逃れるつもりはない」としつつも、捜査結果について、「私たちは何も聞かされていないので…」と困惑していた。警察署の目の前で容疑者の自殺を許した日本の捜査当局への批判などは、台湾ではほとんど出ていない。
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