中国の原発は大丈夫か?中国で工場また爆発5キロ先でも揺れ

2015-08-23 06:05:27 | 報道

工場の大規模爆発が頻発する中国で原発を安全に管理することができるのか?

中国の原発をすべて停止しろ!

■<中国>工場また爆発9人負傷 5キロ先でも揺れ 山東省

 【北京・石原聖】中国山東省淄博(しはく)市桓

■<中国>工場また爆発9人負傷 5キロ先でも揺れ 山東省

 【北京・石原聖】中国山東省淄博(しはく)市桓台県の化学工場で22日午後8時50分(日本時間同9時50分)ごろ、大規模な爆発があり、火災が発生した。共産党機関紙・人民日報の中国版ツイッター「微博」などによると、同市警察の情報として、9人が負傷して病院に搬送されたが、死者はおらず、火災の勢いもすでに弱まったとしている。爆発原因は伝えていない。一方、香港フェニックステレビによると、負傷者が9人でている。

【「安全は大丈夫か」戦勝式典控え高まる不安】

 中国メディアによると、化学工場には有機化合物のアジポニトリルがあった。アジポニトリルはナイロンの生成などに使われるが、工場がなにを生産していたかも判明していない。

 工場から最も近い住宅は1キロ以内にあり窓ガラスが割れたほか、5キロ離れた場所でも揺れが感じられたという。空中に浮遊物が漂っているとの情報もあり、化学物質が飛散した可能性もある。消防車20台と消防隊員150人が現場に急行している。

 中国では12日に天津市の経済技術開発区「浜海新区」でシアン化ナトリウム、硝酸アンモニウムなどの危険性のある化学物質が大量保管されていた倉庫で大爆発があり、消防隊員ら121人が死亡、54人が行方不明になった。入院して治療を受けている負傷者は640人となっている。

 また、中国メディアは、当局は爆発した倉庫の跡地にできたクレーターのような巨大な穴にたまっている汚染水の排水作業を23日から始めると報じた。

 中国共産党の習近平総書記(国家主席)は20日、党最高指導部の意思決定機関である政治局常務委員会会議を開き、「安全に関わる重大事故が相次ぎ、問題が際立っている」と強い危機感を示したばかりだった。

■中国・天津の爆発事故。少ない死傷者、鬼城化した街…。報道では伝わらない実態とは?[橘玲の日々刻々]  

8月12日、天津市沿海部の浜海新区で大規模な爆発事故が起きた。

 浜海新区は渤海湾に面した天津港を中心とした総面積2270平方キロの広大な開発区で、敷地面積は東京23区より大きい。今回の事故が起きたのは天津港に近い中心部で、東京でいえば東京湾から銀座・丸の内にかけての一帯になる。

【詳細画像または表】

 1週間たった現在でも事故の全容は明らかになっていないが、死者は約120人、行方不明者が約100人で、その多くが消火にあたった消防士だったようだ。彼らは火災現場に危険化学物質が貯蔵されていることを知らされておらず、放水が爆発を引き起こしてその犠牲になった。

 だが、ここでこんな疑問を持つひともいるのではないだろうか。

 天津は中国の直轄市のひとつで、域内人口は1500万人を超える。その新開発区の中心で大事故が起きたわりには、あまりに死傷者の数が少ないのではないか。

 私は『橘玲の中国私論』の取材で昨年5月、この浜海新区を訪れている。そこで、報道では伝わらない実態を紹介してみたい。
爆発現場は浜海新区。「天津」からは40キロ離れている

 天津市の中心部から浜海新区は40キロほど離れており、東京と横浜の位置関係だから、これを「天津」爆発というのは若干の語弊がある。実際、天津のひとたち浜海新区を「天津」とは思っていない。

 天津市と浜海新区は高架鉄道・津浜軽軌で結ばれている。今回、事故が起きたのはこの鉄道の終点にあたる東海路駅のすぐ近くで、その南側一帯がビジネス特区だ。

 天津新都心の開発は1986年、中央軍事委員会主席・小平がこの地を訪れ、「開発区大有希望(開発区には大いなる希望がある)」の書をしたためたことから始まった。このことからわかるように、天津経済技術開発区は小平が領導し、国家と共産党の威信をかけた一大事業だ。

 2002年、同市出身の温家宝が首相(国務院総理)に就任すると天津の開発は加速する。そして2006年、天津市は600億元(約1兆円)を投じ、「東洋のマンハッタン」を生み出すべくビジネス特区の建設に着手した。

 この「東洋のマンハッタン」は、今回の事故の2キロ圏内に収まっている。そこがどのようなところかは、写真を見てもらうのがいちばんだろう。

 ご覧のように、この一帯は建築途上の高層ビルが放棄されゴーストタウン(鬼城)と化している。国家の威信をかけたビジネス特区のプロジェクトは、わずか2棟が完成しただけで、2年間の建設ラッシュのあとにすべて止まってしまったのだ。

 下は、「東洋のマンハッタン」計画がどうなったのかを象徴する建物だ。外装までは終わったものの、近代的なビルから窓が剥落しつつある。

 爆発の規模にもかかわらず死傷者の数が少なかったのは、もともとここには誰も住んでいなかったからだ。被害がトヨタなどの工場や商業施設、高層アパートなどに集中しているのも当然で、ビジネス特区のビルも甚大な損傷を被ったのだろうが、最初からなんの価値もないのだから、爆発で吹き飛ぼうが、化学物質で汚染されようがどうでもいいのだ。

 逆にいえば、倉庫業者は周辺の会社や住民の苦情を気にする必要がなく、ずさんな管理で危険な化学物質を貯蔵しても問題ないと考えたのだろう。

台県の化学工場で22日午後8時50分(日本時間同9時50分)ごろ、大規模な爆発があり、火災が発生した。共産党機関紙・人民日報の中国版ツイッター「微博」などによると、同市警察の情報として、9人が負傷して病院に搬送されたが、死者はおらず、火災の勢いもすでに弱まったとしている。爆発原因は伝えていない。一方、香港フェニックステレビによると、負傷者が9人でている。

【「安全は大丈夫か」戦勝式典控え高まる不安】

 中国メディアによると、化学工場には有機化合物のアジポニトリルがあった。アジポニトリルはナイロンの生成などに使われるが、工場がなにを生産していたかも判明していない。

 工場から最も近い住宅は1キロ以内にあり窓ガラスが割れたほか、5キロ離れた場所でも揺れが感じられたという。空中に浮遊物が漂っているとの情報もあり、化学物質が飛散した可能性もある。消防車20台と消防隊員150人が現場に急行している。

 中国では12日に天津市の経済技術開発区「浜海新区」でシアン化ナトリウム、硝酸アンモニウムなどの危険性のある化学物質が大量保管されていた倉庫で大爆発があり、消防隊員ら121人が死亡、54人が行方不明になった。入院して治療を受けている負傷者は640人となっている。

 また、中国メディアは、当局は爆発した倉庫の跡地にできたクレーターのような巨大な穴にたまっている汚染水の排水作業を23日から始めると報じた。

 中国共産党の習近平総書記(国家主席)は20日、党最高指導部の意思決定機関である政治局常務委員会会議を開き、「安全に関わる重大事故が相次ぎ、問題が際立っている」と強い危機感を示したばかりだった。

■中国・天津の爆発事故。少ない死傷者、鬼城化した街…。報道では伝わらない実態とは?[橘玲の日々刻々]  

8月12日、天津市沿海部の浜海新区で大規模な爆発事故が起きた。

 浜海新区は渤海湾に面した天津港を中心とした総面積2270平方キロの広大な開発区で、敷地面積は東京23区より大きい。今回の事故が起きたのは天津港に近い中心部で、東京でいえば東京湾から銀座・丸の内にかけての一帯になる。

【詳細画像または表】

 1週間たった現在でも事故の全容は明らかになっていないが、死者は約120人、行方不明者が約100人で、その多くが消火にあたった消防士だったようだ。彼らは火災現場に危険化学物質が貯蔵されていることを知らされておらず、放水が爆発を引き起こしてその犠牲になった。

 だが、ここでこんな疑問を持つひともいるのではないだろうか。

 天津は中国の直轄市のひとつで、域内人口は1500万人を超える。その新開発区の中心で大事故が起きたわりには、あまりに死傷者の数が少ないのではないか。

 私は『橘玲の中国私論』の取材で昨年5月、この浜海新区を訪れている。そこで、報道では伝わらない実態を紹介してみたい。
爆発現場は浜海新区。「天津」からは40キロ離れている

 天津市の中心部から浜海新区は40キロほど離れており、東京と横浜の位置関係だから、これを「天津」爆発というのは若干の語弊がある。実際、天津のひとたち浜海新区を「天津」とは思っていない。

 天津市と浜海新区は高架鉄道・津浜軽軌で結ばれている。今回、事故が起きたのはこの鉄道の終点にあたる東海路駅のすぐ近くで、その南側一帯がビジネス特区だ。

 天津新都心の開発は1986年、中央軍事委員会主席・小平がこの地を訪れ、「開発区大有希望(開発区には大いなる希望がある)」の書をしたためたことから始まった。このことからわかるように、天津経済技術開発区は小平が領導し、国家と共産党の威信をかけた一大事業だ。

 2002年、同市出身の温家宝が首相(国務院総理)に就任すると天津の開発は加速する。そして2006年、天津市は600億元(約1兆円)を投じ、「東洋のマンハッタン」を生み出すべくビジネス特区の建設に着手した。

 この「東洋のマンハッタン」は、今回の事故の2キロ圏内に収まっている。そこがどのようなところかは、写真を見てもらうのがいちばんだろう。

 ご覧のように、この一帯は建築途上の高層ビルが放棄されゴーストタウン(鬼城)と化している。国家の威信をかけたビジネス特区のプロジェクトは、わずか2棟が完成しただけで、2年間の建設ラッシュのあとにすべて止まってしまったのだ。

 下は、「東洋のマンハッタン」計画がどうなったのかを象徴する建物だ。外装までは終わったものの、近代的なビルから窓が剥落しつつある。

 爆発の規模にもかかわらず死傷者の数が少なかったのは、もともとここには誰も住んでいなかったからだ。被害がトヨタなどの工場や商業施設、高層アパートなどに集中しているのも当然で、ビジネス特区のビルも甚大な損傷を被ったのだろうが、最初からなんの価値もないのだから、爆発で吹き飛ぼうが、化学物質で汚染されようがどうでもいいのだ。

 逆にいえば、倉庫業者は周辺の会社や住民の苦情を気にする必要がなく、ずさんな管理で危険な化学物質を貯蔵しても問題ないと考えたのだろう。



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