サハラで太陽熱発電…モロッコがエネルギー自給

2013-05-18 10:54:18 | 神奈川県

サハラで太陽熱発電…モロッコがエネルギー自給

日本と同様エネルギー資源を欠く北アフリカ・モロッコが、太陽や風力発電の大胆な導入によるエネルギーの自前調達に乗り出している。
 
 今月、サハラ砂漠に巨大な太陽熱発電所を建設する工事も始まり、2020年に電力の半分近くを再生可能エネルギーで賄おうという意欲的な国家計画が本格始動した。
 
 モロッコの中心都市マラケシュから車で約4時間、急峻きゅうしゅんな山を越えると緑の田園風景は赤い砂漠に変わる。サハラ砂漠の西端に近いワルザザートでは今月8日、国王ムハンマド6世を迎え発電所起工式を行う準備が進んでいた。真っ平らな砂漠に新しい道路が走り、ブルドーザーが猛然と砂煙を巻き上げた。
 
 2日後の10日に現地を訪れた国王は、発電所を「ヌール(光)」と命名、砂漠に集光用の鏡が一面に並んだ完成模型を視察した。太陽光発電と違い、熱は一定時間、蓄積できるため、2年半後に完成する出力16万キロ・ワットの発電所は、基礎電力供給の役割を担う。2019年には、3000ヘクタールの砂漠に出力50万キロ・ワットの発電所が完成する計画だ。