福岡市、最長47年随意契約 市OB社長複数在籍の業者も

2013-05-10 15:48:46 | 政治

麻生太郎が知らないってことはないだろう

福岡市、最長47年随意契約 市OB複数在籍の業者も


 元し尿収集業者の転廃業対策として、福岡市が外郭団体に対し、清掃業務などを特定業者と随意契約するよう要請していた問題で、下水道事業でも市内の5業者に22~47年間、下水処理場などの運転管理を随意契約で委託していることが分かった。昨年度の委託総額は約19億5600万円に上り、うち1業者には複数の市OBが役員として在籍している。また、市が38年前、市内の別の転廃業者が県事業を受注できるよう県に要請し、今も随意契約が続いていることも判明した。

 これらの6業者は、下水道が普及した1960年代以降、転業や廃業した元し尿収集業者。

 うち5業者は環境局が道路下水道局に働きかけ、「中部水処理センター」(同市中央区)など4カ所の下水処理場の運転管理業務などについて随意契約を結ばせている。

 環境局が旧衛生局時代の66年、転廃業者の失業対策として、道路下水道局の前身の土木局に求めたのが始まりとされる。委託期間が最も長いこの業者は現在数百人規模の社員を抱え、市OBが社長、顧問、常務を務めている。

 また旧衛生局は75年、県に対しても現「御笠川浄化センター」(博多区)の管理運転業務を転廃業者に委託するよう要請。センター管理者が県から外郭団体に変わった今も随意契約が慣例となっている。昨年度委託額は5億7100万円だった。

 転廃業者の失業対策については、国が75年、激変緩和策として自治体が業者に業務委託できるなどとする特別措置法を施行。同時に優遇措置の終了時期を明記した合理化計画の策定も求めていたが、市は現在まで策定していない。環境局は「特措法の10年前に独自施策を始めており、終了時機を逸したまま前例踏襲で続けてきた」と説明する。

 市民オンブズマン福岡の児嶋研二代表幹事は「漫然と優遇措置を継続し続けていることは驚き。転廃対策に絡む随意契約はゼロベースで見直すべきだ」と話している。