「女子カメラ」
宮あおいがオリンパスのCMでのコンビである森本美絵さんの写真でご登場。
ところであおいちゃんのカメラといえば、NikonFM3AでもOlympusEシリーズでもなく、
自作のストラップなのである。
麻と毛糸で編まれたそれは、女子のアクセサリーとして大変お似合いなのだ。
オリンパスで最近Eシリーズ用として発売されているストラップは割りとおしゃれなので
自分もOMシリーズ用に愛用しているが、女性向けにというならば、
もっとアクセサリーとして飾り立てるように出来れば、たとえ一眼レフでも
オッさんの愛玩物から脱却できるのではなかろうか、と思ったりする。
そんなわけでこの号にはカワイイ系のストラップ特集ぺージなどもある。
「アサヒカメラ」
高梨豊氏久々の新作「 silver passin' 」であるが
ご本人も「どこかで彼岸の写真になってしまう」と述べているように、
被写体に迫り切れない、といったもどかしさを感じてしまう。
このシリーズで必ず採り上げられる「かけはぎ」のカットだけは
印象深い構図になっているが、例えばその後ろのページに掲載されている畑鐵彦氏の作品が
対象と真正面から対峙しようとしているのと全く対照的である。
作者の眼差しが年令を重ねるごとに変化しているということだろうか。
そんなやや物足りん作品であったが、「撮影ノート」にあった文章、
「都市を撮る写真は、ほとんどが構造を撮っているわけです。
つまり都市の"骨格"を撮る。"血肉"というナマモノがあってこそ都市なんだけど、
そこを撮ることからみな逃げてしまう。骨格の間の下世話なものを撮らなきゃ
都市の写真にならないんだけど、確かに難しいよね。すぐ風俗の写真になってしまったり、
ヘナチョコな私的表現になってしまったりする。それではダメなんです。」
これにはかなり考えさせられる。
自分が撮る写真(ほとんど“小”都市ばっかりだけど)の事もそうだが
高梨氏の都市の写真もそういった視点からまた見直してみたい。
それにしてもライバル誌「日本カメラ」のメインは森山大道氏。
日本の写真界は「古希恐るべし」な状況である。