前回の書き込みは言い過ぎ・けなし過ぎたかなぁー
などと思いつつ、手元にあった中平卓馬評論集
「見続ける涯に火が…」をパラパラとめくると
P.313~の「近況――それからそれから波高し」という
一文が目に留まった。
いやぁー痛快なほどにズケズケとした物言い。
当時もちろん存命で現役であった西井一夫氏や重森弘淹氏も
木っ端微塵に粉砕って感じである。
まあ、西井一夫氏に向かって
「…職場闘争のひとつでもほんちゃんにやってみなよ、ベイビー。」などと
宣えるのは中平氏をおいて他にはあるまい。
少々内ゲバめいてもいるが、この2人の論争は
今でもちょっと見てみたい。
(この文中で「来るべき言葉のために」を正価2,800円
⇒1,800円にダンピング…ってのもちょっと気になるところ。
35年後の今ならネットオークションでその何十倍もの値がつくだろうに)
更にページをめくっていくと、懐かしい文章も目に入ってくる。
「奄美」、「身振りとしての映像」、あるいはアサヒカメラに連載された
「決闘写真論」の文など、当時中学生だった自分は
文章全部を暗記してしまうのではないか、というくらい
掲載誌を毎日眺めていたものだった。
それから随分と年月が流れ、また同じ文章を目の前にしている。
写真への思いはまだ冷めてはいないはずなのだが。