「日本カメラ」
*「直方 ― 背高あわだち草 ― 」 尾仲浩二
写真集「1983」の抜粋かと思ったら、
その後1990年代にかけてのカットによる構成。
恐らく写真展はこういったセレクションになるのだろう。
1983年だと私は大学1回生
浪人生活を経て晴れて大学に合格し、
御祝いに一眼レフを買ってもらった迄はよかったが
写真部に入って、カメラを片時も離さず
写真に没頭する毎日を送るのを夢見ていたはずが
そうはならなかった。
「新たなる凝視」やを買ったりして
写真そのものには関心があったはずだが
カメラ雑誌を見ても面白くなく、
「もっと撮りたい」という漠然とした気持ちを
何ら実現できずに、たまに行く小旅行に
カメラを携えていく程度で大学生活は過ぎていった。
もし、そのときバリバリ撮っていたら
まったく違った人生を送っていたかもしれないし、
今頃は写真から離れてしまっているかもしれない。
仮定で考えることはやはり無意味なんだろう。
可能なら、あの頃悶々と抱えていたものを
今からでも取り返していきたい。