北井一夫氏の「Walking with Leica 2」を入手した。
紙くず3個とかユズ3個とか、ちょっと人をなめてんのかといった風もあるが、
もう、あるテーマをもってどっかへ出かけるとか、そんな気は全く無くなってしまったのだろう。
まあ、いまさらそんな事をしても、過去の名作は越えられないだろうし。
それほどかっての北井氏の作品は素晴らしかった。特に「村へ」のシリーズなどは
被写体は懐かしいが、今でもその力強さは失われていない。
そんなこんなを考えながらパラパラめくっていると見覚えのある写真があった。
Nadar大阪の写真展で見た夕暮れのカットである。
やわらかい光の中に雲が輝いていて、バライタの銀の輝きがとても魅力的で
お金があったらオリジナルプリントを買いたいと思った。
しかし今印刷されたものを見ても、グレーのトーンの出方がまったりと軟らかいだけで
あの時の輝きは感じられない。
結局なんだかなーで終わってしまった。