轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

ダイハツ・タント

2007-12-28 17:59:27 | DAIHATSU
所長 「タントが新しくなったのぉ。」

助手 「ですね。」

所長 「初代が予想以上の売れ行きじゃったし、ダイハツもかなり力を入れとるようじゃのぉ。」

助手 「ですよね。それにしてもタントってよく売れましたよね。今ではムーブに続いてダイハツのドル箱ですからね。」

所長 「じゃな。さすがにスズキも慌てたようで、あからさまな対抗車をモーターショーに出しとったな。」

助手 「パレットですね。でもあれはひどいですよね。おんなじような背高ワゴンにするにしてもあれだけ真似るのもどうかと思いますけどね。」

所長 「ま、それだけスズキも焦っとるということじゃろ。それに元を正せばムーブがワゴンRの露骨な真似をして今のマーケットが出来とるんじゃから、ダイハツとしても怒れんじゃろうしの。」

助手 「それもそうですね。それにしてもタントがこれほど売れるとは思いませんでしたね。出たときはムーブとアトレーの間を埋める隙間商品ぐらいにしか思ってませんでしたし。」

所長 「ワシにしても似たようなモンじゃったわ。ムーブでもたいがい広いのにこれ以上のスペースは必要ないと思とったし、それにもしタントが売れるんじゃったらムーブがその分売れなくなるから、あんまり感心せんかったんじゃ。」

助手 「それがフタを開ければ、ダイハツのシェアナンバーワン獲得の立役者ですからね。」

所長 「ムーブの台数にもあんまり影響ないようじゃし、純粋にダイハツの販売台数を押し上げたんじゃろうな。」

助手 「そう思うと大成功ですよね。」

所長 「それと調べてみたんじゃが、スズキはワゴンRが50%を占めとって、MRワゴンとアルトが10%ずつぐらいなのに対して、ダイハツはトップのムーブが40%、タントが20%、ミラが15%とバランスがいいんじゃ。まぁモデル末期のワゴンRが馬鹿売れしとるのも凄いんじゃが、言わばワゴンR頼りじゃろ。つまりワゴンRがコケればそのまま経営に響くというわけじゃ。」

助手 「その点ダイハツは台数が分散してる分、リスクが少ないということですね。」

所長 「そういうことじゃ。そう考えるとスズキが後追いしたくなるのも無理はないじゃろ。」

助手 「そうですね。装備を見てもパレットが両側スライドドアを採用してきたと思ったら、今度のタントはピラーレスのスライドドアでしょ。びっくりしましたよ。」

所長 「まぁ、技術的には出来るんじゃろうけど、コストを抑えるのが大変じゃったじゃろうな。」

助手 「ですよね。先代モデルと比較して3万円ぐらい高くなってしまいましたけど、内容を考えたら十分納得できますしね。」

所長 「インパクトはあるんじゃがな。じゃが実際の使い勝手についてはどうなんじゃろうな。」

助手 「どういうことですか、使いやすいんじゃないですか。」

所長 「センターピラーがなくなると何かいいことでもあるのか。」

助手 「えっ、そりゃ大きな荷物でも難なく入れられるじゃないですか。」

所長 「じゃが、そんなに大きな荷物なんてそうそう運ぶモンでもないじゃろ。それにそんな大きな荷物じゃったら、入れてもどこに置くんじゃ。ワシじゃったら後部座席を畳んで後ろから入れる方が便利じゃと思うんじゃけどな。」

助手 「言われてみればそうかもしれませんね。」

所長 「大体、アイシスでもラウムでも助手席のドアと後ろのスライドドアを同時に開けてるのとこなんて、ディーラーの展示車でしか見たことないぞ。実際にはどっちかしか開けないんじゃないか。そうするとピラーがあってもなかっても変わらんじゃろ。」

助手 「確かにそうですね。」

所長 「そう考えると運転席側がヒンジドアになるタントよりも、両側がスライドドアになったスズキの方が実用性という点では上かもしれんじゃろ。」

助手 「うーん、でもヒンジドアでも運転席側にもドアが付いてるんですし、そんなにマイナスにはならないと思いますよ。ポルテのようにドアがないと不便かもしれませんけど。」

所長 「実際使ってみんとわからんが、右と左でドアの開閉方法が違うというのはあんまりいいように思えんのじゃがな。」

助手 「どうしてですか。」

所長 「そりゃあ、いつまで経っても慣れんからじゃ。おんなじ動作を繰り返せば普通慣れるモンじゃろ。じゃが右側と左側で手順が違えば、そのたんびどっちだったか迷ってしまうと思うんじゃ。ドアの開閉なんて頭で考えてするモンじゃないからな。」

助手 「そういうことですか。」

所長 「じゃから、どうせやるんじゃったら、運転席側もピラーがあってもいいからスライドドアにすべきじゃったと思うんじゃ。じゃがコストの兼ね合いでヒンジドアにしたんじゃろうな。」

助手 「それはあるかもしれませんね。助手席側の派手なドアに特化したタントと、派手さはなくても実用性を重視したパレットの戦いということになりますね。」

所長 「実際にはドアだけで比べるわけじゃないじゃろうけどな。タントには人気モデルとしての実績があるし、スズキにしても背高ワゴンを待っとった客がおるじゃろうし、どっちも売れるんじゃないか。セカンドカーとしての需要から、一家に一台として軽自動車を選ばれるケースが増えてくると広さは大きな武器じゃからな。」

助手 「いわゆるセルシオ並みってヤツですね。」

所長 「今はレクサスLS600L並みっていうらしいがな。」

助手 「セルシオの方が言いやすくってよかったんですけどね。そのうちトヨタのラインナップの中でLSが一番狭くなるんじゃないですか。」

所長 「そんな訳ないじゃろうが。ん、なんの話をしとったんじゃったかな。おー、そうじゃ。タントとパレットの売れ行きの話じゃ。パレットがどんな売り方をしてくるかわからんが、カスタムがある分タントの方が有利じゃと思うんじゃ。」

助手 「タント・カスタムですか。あんまり好きじゃないですけどね。」

所長 「正直ワシもいいとは思わんわ。じゃがタントの販売台数が尻上がりに伸びとったんは、カスタムを追加投入したお陰じゃろうし、今の市場で求められとるモノなんじゃろう。パレットも似たようなモデルを投入するじゃろうけどな。」

助手 「ありそうですね。」

所長 「で、次のモデルチェンジでスライドドアがどうなるかが楽しみじゃ。」

助手 「また気の長い話ですね。」


参考資料
ダイハツ・タント(ダイハツ工業株式会社)
スズキ・パレット(スズキ株式会社)

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