轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

ダイハツ・コペン

2014-07-11 18:25:12 | DAIHATSU
助手 「とうとうコペンが出ましたね。」

所長 「じゃな。」

助手 「初代が出たのが2002年ですし、12年振りと言うコトになりますね。」

所長 「随分と前からモーターショーで出とったし、もっと早く出るモンじゃと思っとったんじゃがな。」

助手 「言えてますね。今のの原型のD-Xが披露されたのが2011年の東京モーターショーでしたからね。そのあと、翌年のジャカルタショーでD-Rが公開されて、去年の東京でRmzとXmzに発展して、今回の発売って流れですね。その間に初代の生産が終了してしまいましたし、モデルチェンジというよりは復活と言った方が正解かもしれませんけどね。」

所長 「どっちでもいいわ。」

助手 「今度の目玉がボディパーツの着せ替えってコトですけど、どう思います。」

所長 「うーん、発想としては面白いんじゃが、安いモンじゃないじゃろうし、実際に付け替えるお客はほとんどおらんじゃろうな。」

助手 「ですよね。スマホのカバーをイメージしてるそうですけど、気軽には出来ませんよね。」

所長 「ま、当面は違うスタイルのクルマを簡単にラインナップ出来るぐらいのモンじゃないかのぉ。」

助手 「秋にはクロスオーバータイプのXモデルが出るみたいですね。元々のD-Xはこっちでしたしね。」

所長 「発想次第でそうやってラインナップを増やせるのは強みじゃろうな。」

助手 「来年には初代モデルを彷彿させる丸目のも出すそうですね。個人的にはこっちが本命のような気がしますが。」

所長 「そうかぁ。初代モデルよりもオプティやミラ・ジーノみたいに見えるんじゃがな。」

助手 「えーっ、それはないでしょ。」

所長 「なんていうか、初代の丸目のライトにはデザイン上の必然性があったと思うんじゃ。じゃが新しいのを見る限り、丸目のライトにするためのデザインに過ぎんのじゃないかのぉ。それじゃったらレトロや可愛さを狙って丸目を採用したミラ・ジーノとなんら変わらんと思うんじゃが。」

助手 「まぁ、そう言われればそうかもしれませんね。」

所長 「まぁ、お客が先代のイメージを持っとるから、メーカーとしても答えんとイカンかったのかもしれんが。」

助手 「それはあるでしょうね。先代は本当にグッドデザインでしたしね。新型も先代の路線を引き継げば良かったんですけどね。」

所長 「うーん、どうじゃろうな。先代が発売してから12年、需要も大きく変わっとるし、おんなじコンセプトでやったとしても、果たして上手くいったかどうか。それに先代を超えるデザインをつくり出せるとも思えんしの。」

助手 「それもそうですね。先代を超えるのはかなり難しいでしょうね。」

所長 「先代って軽自動車じゃから安いとか、オープンカーだからクルマ好きに支持されたとかじゃなくっても、売れるだけのチカラを持ったデザインじゃったと思うんじゃ。じゃなきゃ、景気が低迷しとって、スポーツカーが壊滅しとった時代に10年もの長い間売り続けるコトなんて出来なかったじゃろ。」

助手 「言えてますね。」

所長 「ホンダがビートの後継を開発しとるのも、コペンのヒットの影響なしではなかったかもしれん。」

助手 「それはあるでしょうね。バブル期に開発されたビート、カプチーノ、AZ-1も後継車を出すコトなく、消えてしまいましたし、その厳しい時代に孤軍奮闘してたのがコペンですからね。」

所長 「で、次のコペンを開発するに当って、先代を発展させるんじゃなく、イチから練り直してきたんじゃと思うんじゃ。」

助手 「イチからですか。」

所長 「そうじゃ。軽自動車の販売が年々増えとるのと、他社もスポーツカーを復活させる兆しが見えてきた状況を踏まえて、先代よりも本格的なスポーツカーをつくろうとしたんじゃないかのぉ。」

助手 「本格的な、ですか。」

所長 「先代のコペンってデザイン面や電動ルーフなんかが前面に出とって、スポーツ色よりも上質なパーソナルカーの色合いの方が強かった気がするんじゃ。」

助手 「確かにそういうイメージはありますよね。」

所長 「で、新型はスポーツ色をより濃くして、オープン2シーターの強みを存分に出してきたって感じに見えるんじゃ。」

助手 「まぁ、確かに先代よりもヤンチャそうな感じになってますよね。でも、本格的なスポーツカーなら、今回のウリが着せ替えパネルっていうのが、どうかと思いますけどね。」

所長 「ホンダのビート後継やマツダのロードスターなんかを睨んで、ダイハツらしいアイデアが欲しかったんじゃろう。さっきも言ったように、ユーザーがファッション的にボディを着せ替えるというよりも、おんなじボディを使って色んなタイプのクルマがつくれるという意味合いの方が強いんじゃろうし、決してマイナスのイメージにはならんと思うぞ。」

助手 「そんなモンかもしれませんね。今出てるXモデルもヘビーデューティーな感じでユーザー層も違ってくるでしょうしね。」

所長 「ただ、先代のコペンに比べると如何せんインパクトが弱い気がするのぉ。」

助手 「ですね。」

所長 「電動ルーフや着せ替えパネルって武器があっても、ワシならビート後継の方が気になるの。」

助手 「モーターショーに出てたまんまで出るんなら、かなりそそられますね。」

所長 「じゃろ。ミッドシップじゃし、スポーツカーとしてもコペンより支持を集めそうじゃしな。」

助手 「となると、コペンは辛い状況になるかもしれませんね。」

所長 「じゃな。ただやり方次第では大化けするかもしれんがの。」

助手 「やり方次第って、どんなのですか。」

所長 「さっき言った、ボディパネルを付け替えたラインナップをどこまで広げられるか、じゃ。」

助手 「それで、どう大化けするんですか。」

所長 「今のところ、標準モデルのローブと秋に出るクロスオーバーのXモデル、あと来年出る丸目のモデル、この3車種が発表されとるんじゃが、アイデア次第ではまだまだ増やすコトが出来るじゃろ。」

助手 「そう言えば、ジャカルタショーにハッチバックのモデルも出てましたよね。」

所長 「通常のモデルの場合、派生車を出そうとすると投資金額をペイ出来るかのリスクがあるから、おいそれと増やすワケにはイカンのじゃけど、コペンの着せ替えパネルじゃったら、随分とハードルは低くなると思うんじゃ。」

助手 「それはそうでしょうね。」

所長 「それを最大限に活用して、そうじゃな例えばコンセプトカーのように思いっきり未来っぽいスタイルのヤツとか、スーパーカーチックなデザインとか、60年代っぽいレトロなスタイルとか、やろうと思ったら出せんコトもないじゃろ。」

助手 「それは面白そうですね。」

所長 「こないだ話したミニがモデルチェンジの間に次々と派生モデルを増やしとるのとおんなじやり方じゃ。ワシが考えるんならその程度じゃが、もっと色んな切り口があるんじゃないかのぉ。」

助手 「トータルで考えれば先代を超えるヒットになるかもしれませんね。」

所長 「あと安全基準がクリア出来るのか知らんが、アフターマーケットも期待出来るんじゃないかのぉ。オートサロンなんかで色んなメーカーが個性的なコペンのコンプリートカーを出してくれば、盛り上がるじゃろ。それこそダイハツでは出来んようなキワモノとか。」

助手 「そうですね。着せ替えパネルの真髄はそこかもしれませんね。」


参考資料
ダイハツ・コペン(ダイハツ工業株式会社)
ダイハツ・コペン(先代)(ダイハツ工業株式会社)

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4 コメント

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Unknown (いにゅ)
2014-07-15 12:44:08
普段はノーマル、イベント等には「痛車」で乗り付けたい!なんて需要もありそうですよね>着せ替え
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Unknown (宇垂)
2014-07-15 19:45:05
いにゅさん

そういう需要って案外あるかもしれませんねぇ。
普段はご近所さんの手前もありますし、趣味になかなか走れないとか。

そういった方たちって、お金に糸目をつけないイメージがあるんで、狙い目かもしれませんね。
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初代オーナーとしては気になる (key-bee)
2014-09-16 12:44:37
走っているのを見かけたけど2代目は青がかっこよかった。これはこれで良いなぁ。楽しく走れそう。
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Re:初代オーナーとしては気になる (宇垂)
2014-09-19 19:39:39
Key-beeさん

2代目は青ですか。
ボクが買うなら青味がかったシルバーかな。
(もう少し街で見掛けるようになると、印象が変わるかもしれませんが)
黄色だとくどいビートみたいですし。

>これはこれで良いなぁ。楽しく走れそう。

このひと言で2代目を言い表してますね。
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