ヴァイオリン ~ 雑音ラプソディ ~

50代後半になって突然始めたヴァイオリン。
ヴァイオリンやピアノなど
音楽に関することを綴っていきます。

10/15読響コンサート: シベリウス・ヴァイオリン協奏曲ニ短調

2019-10-16 | ヴァイオリン
昨夜、18:25頃サントリーホールの入口前で開場を待っていると、チケットデスクの脇のガラス扉を、若いスラっとした縮れ毛の外国人の青年がそーっと開けて出てきました。右肩に角形のバイオリンケースを提げている。 もしかして、この日のヴァイオリンのソリスト、エマニュエル・チェクナヴォリアン(Emanuel Tjeknavorian)か!? 
開演は19時。 あと30分なのに、ソリストが会場から出てくるかなあ、と半信半疑。
ステージに現れた彼は、似ているようで違うような、髪型が、ちょっと違ったかなあ。。 
このもやもやの結末は、文末で。。

10月15日、読売交響楽団の名曲シリーズのコンサートに行ってきました。
指揮は、80歳のロシアの巨匠、ユーリ・テミルカーノフ(Yuri Temirkanov)。
演目  ● シベリウス・ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47
   ● チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調作品64



シベリウスを弾いたヴァイオリンソリストは、前述のチェクナヴォリアン。
ウィーン生まれの24歳。父は指揮者、母はピアニストの音楽一家に生まれ、5歳でヴァイオリンを始め、7歳でオーケストラとの共演デビューを果たしています。
2015年に開催されたシベリウス国際ヴァイオリンコンクールで第2位を獲り、またベスト・シベリウス演奏賞を受賞、2017-18には、ECHO(欧州コンサートホール機構)による権威ある新人賞 「ライジング・スター」に選ばれ、欧州各地の著名なコンサートホールでのデビューを果たした新鋭ヴァイオリニスト。
父である指揮者ロリス・チェクナヴォリアンは、かつて読響を指揮したことがあるそうですが、エマニュエルは読響とは今回初共演だそうです。

さて、チェクナヴォリアンのシベリウスのヴァイオリン協奏曲ニ短調ですが、 
憂いを帯びた旋律で始まる第1楽章は、低音の響きに膨らみがあり、抒情的、音の正確性、が印象的でした。また、女性ヴァイオリニストとは違う力強さを感じました。
第2楽章。ヴァイオリンの悲しげな旋律が続き、オケと共に次第に盛り上がっていく曲ですが、終盤、オケの音量でかき消されるのではと思うくらいの繊細なピアニッシモで弾くのですが、旋律が鮮明に聞こえてくる。存在感のある独創的なピアニッシモでした。そして、技巧性のある第3楽章は、力強く躍動的で、指揮者、オケとの一体感を感じました。 
後でわかったこと。チェクナヴォリアンが使用していた、低音がとても美しく、豊かな響きを出していたヴァイオリンは、記述によると1698年のストラディバリウス、のようです。

今回の公演は、テレビの収録カメラが入っていました。
日付は忘れてしまいましたが、この日の演奏は、2020年1月にBS日テレで放送されるそうです。

さて、冒頭の青年ですが、さっきまでチェクナヴォリアンかもと思っていたのですが、持って帰ってきたチラシを見ていたら、あれ?違う人だ、ということに気が付きました。
今週の土日に東京芸術劇場で、同じテミルカーノフ指揮により読響とブラームスを演奏するヴァイオリニスト、セルゲイ・ハチャトゥリアンです!  アルメニア出身の、2005年のエリザベート王妃国際コンクールでの優勝者です。
演奏を見に来ていたのですね。
一日に世界的ヴァイオリニストの2人に会うことができるなんて。。😢 
(会ったとは言わない、見たというのが正解ですけど、座席もステージに近かったので、おばさんは会った気になっています。)
今週末、10/19と10/20、東京芸術劇場、両日マチネで、ブラームスが演奏されます。チケットは、昨日の時点でA席とB席はまだ残っているようですが、ハチャトゥリアンの演奏、聴いてみたいなあ。。💛

若手ヴァイオリニスト二人にに夢中で、巨匠テミルカーノフと読響の、素晴らしいチャイコフスキー5番の演奏について書き忘れるところでした。
が、次回につづく、です。





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