昨夜は読響コンサートでサントリーホールへ。
2夜連続のコンサートです。
今年に入ってからは、前半だけ聴いて退出していたのですが、感染者数も減ってきたこともあり、それに伴って、早く出ても遅く出ても電車は普通に混んでいるので、今回は後半も残って聴くことにしました。
当初の予定では、この日は、フルート奏者 エマニュエル・パユを迎えてのフルート協奏曲等がプログラムされていたのですが、日本への入国制限や待期日数の問題があり、また、代わりになるフルート奏者が手配できなかったのでしょう、ひと月前にコンチェルトのプログラムがフルートからピアノに変更されました。(後日談で、パユさんは入国待機期間が11/25頃に終わり、明日からの公演は可能になったようです。)
2021/11/27
指揮: マリオ・ヴェンツァーゴ
ピアノ: ゲルハルト・オピッツ
曲目:
・モーツァルト ピアノ協奏曲第20番
・ブルックナー 交響曲第3番「ワーグナー」
マリオ・ヴェンツァーゴさん、スイス生まれ、73歳。
ゲルハルト・オピッツさん、ドイツ生まれ、68歳。
二人ともマスクをして登場。演奏を始める際に外しましたが、指揮者のヴェンツァーゴさんは、外したマスクをどこに置こうか、一寸迷い、譜面台の楽譜の下にはさみます。
オピッツさんのピアノ演奏は、あまり飾り気のない品のよいモーツァルトで、円熟した、とても安心感のある演奏でした。以前オピッツさんの演奏を聴いたことがある気がするのですが、容貌以外は全く覚えていません。
ブルックナーといえば、故朝比奈隆さん指揮の「ロマンティック」を例に挙げると、全体的に重厚で演奏時間が長いイメージが強く、ブルックナーを敬遠する人は多いのではないかと思います。
でも、解説を読んで、ヴェンツァーゴ指揮のブルックナーを聴く気になりました。ヴェンツァーゴさんは、今回、33年前にN響を指揮して以来の来日で、昨年4月に読響と演奏をするはずが、コロナ感染拡大で公演中止となり、ようやく来日が叶い、読響と初共演でブルックナーを指揮することが実現したわけです。
そのヴェンツァーゴさんの指揮ですが、これがブルックナー?と思えるような、音の流れが明快で軽やか、金管の音も重たくなく、余計なボリュームをそぎ落とした感じの爽やかさが感じられました。3楽章のスケルツォは、3/4拍子で特に軽快で、指揮者の足が踊っていました。
最終楽章、どんどん盛り上がっていく最後、余韻を残さず、スパッとタクトを振り下ろし終わらせる潔さが新鮮でした。
ブルックナーに対するイメージが変わりましたね。
演奏後、カーテンコールに何度も応じるヴェンツァーゴさん。
足取りも軽快で、公演が成功してとてもご機嫌な様子でした。
コンサートマスターが楽団員に終了の合図をして、全員ステージから立ち去り、ブロック順の退場で観客も一部出てしまっていたのに、突然ヴェンツァーゴさんがステージに戻ってきたのです。お茶目な方です。
残っていた人たちで感謝の拍手を贈りました!😊