延暦寺が山口組拒否 組長位牌 参拝認めぬ通知

　天台宗総本山・延暦寺（大津市）が、指定暴力団山口組（神戸市）に対し、境内にある歴代組長の位牌（いはい）への参拝を受け入れられない、と伝えていたことが１７日分かった。同寺によると、山口組は了承したという。同寺は、２００６年に山口組が歴代組長の法要を営んで批判を受け、同様の法要を拒否する方針を表明していたが、その後も親族による少人数の参拝は認めていた。

　延暦寺によると、今年６月下旬、社会情勢から位牌への参拝は受け入れないという内容の通告文を山口組に送付した。山口組からは７月上旬、代理人の弁護士を通じて了承する回答が届いた。それ以降の参拝は確認されていないという。

　境内には、山口組の初代から４代目までの組長の位牌が安置されており、延暦寺は０６年４月、滋賀県警の中止要請にもかかわらず、歴代組長の法要を営んだ。批判を受けて当時の執行（しぎょう）（代表役員）ら内局が総辞職し、同年５月に天台宗宗議会が再発防止を決議した。

　それでも、０７～１０年は「宗教的信条への配慮」として、少人数の親族の参拝を認めていた。しかし、県警は親族による参拝ではないと判断し、受け入れを断るように要請してきたといい、延暦寺の小林祖承総務部長は「親族以外の参拝が恒常化するのは好ましくないので（参拝拒否を）決断した」としている。

　そこまでやりますか、そこまでやらないとネ。