渦の道~Un vorticoso modo~

サッカーJリーグディビジョン2の徳島ヴォルティスについて語るブログ

2014シーズン振り返り6

2015-01-25 17:11:44 | Weblog
5が長大になって来たので、年跨ぎましたが続きを。

中断期は10日間程のオフを挟んだ後、練習を再開。6月21日からはいち早く暑さに慣れ、夏場の厳しいシーズンを乗り切る為にチームとしては初となる沖縄キャンプを敢行。

地元の学生や社会人チームとの練習試合も重ね、体力の増強と総合力の上積みを行いました。

6月の末には清水から即戦力としてサイドバックの村松を補強。攻撃の推進力のテコ入れを図ろうとしました。

キャンプの成果は再開後の天皇杯ではもうひとつ発揮出来なかったものの。

中断期明けの第15節名古屋戦は待ちわびたファンがアウェーながら多く足を運び。

トップには高崎を据え、シャドーが宮崎、左に衛藤、右に大崎という攻撃陣の構成。斉藤を一列前へ。更には移籍加入の村松も早速スタメンに名を連ねました。

試合は積極的な守備から攻撃へという姿勢が序盤から見られ。27分にFKから闘莉王に決められ失点してしまっても、そこから気落ちする事なく、攻撃展開の構築を進め。

37分に流れの中から右サイド裏へ抜け出た高崎が落ち着いてボールを流し込み同点に追い付く。

その後は一進一退の攻防。決して臆する事なく相手ゴールへ向かい、終始積極性を見せ。勝ち点1という最低限の結果は出して帰って来たのでした。

中3日で臨んだ第16節浦和戦は流れを生かすべくスタメンを変えず。唯、当日は非常に蒸し暑い日で疲労もあった選手達はより守備的に。

それでも相手の鋭い出足に苦しみ、開始15分迄にFKから失点。

その後、衛藤の意外性のあるループシュート等面白いアイディアや高崎にある程度ボールを収める事が出来た等、攻撃に関して少しずつバリエーションも出て来てボールが回る様になったものの。

フィニッシュを決め切れず。攻めあぐねている間に最終ラインでのパスミスを相手FWにさらわれ2失点目。

シュート数こそ、互いに10本ずつだったものの、要所での決定力の違いが出た試合でした。

その直後、クラブはドウグラスをレンタルで京都へ放出し、Kリーグにレンタル移籍していたエステバンを獲得。今度こそ実効的な補強なったか。

第17節大宮戦も大きくメンバーを変える事なく臨みました。立ち上がり直ぐは相手の攻勢に晒されるも上手く凌ぎ。

そこから、アグレッシブに攻めていく姿勢を見せて前半9分には右サイドを高崎が深く抉って先制点。

直に向こうに同点弾を決められてしまいましたが、それから8分後には再び高崎が今度は右サイドからのクロスに飛び込み、追加点を奪う。

更には後半の早い時間帯にダメ押しの3点目をこの日スタメンに起用された佐々木のクロスから衛藤が体ごと押し込んで奪う。

その後の相手の反撃を粘り強く跳ね返し、3-1で快勝。このゲームの展開は正にチームが目指して来た粘り強く守備をし、機を見てカウンターで加点していくという、ある意味理想的な勝ち方を体現してみせ。着実に手応えを感じさせる試合となりました。

特に高崎に関しては着実に伸びて来ている印象が。前でボールを収める技術が向上し、競り合った場面でも優位に立つ事が出来る様になり。CFの一番手としての仕事を確実にこなせる様に。

この高崎の成長を推進力にチームも飛躍、する予定だったのですが。


第18節甲府戦は大雨の中での開催となりました。本当にこんな天候の中でやるのかという日でした。

試合は前半の出来が秀逸で。狙い通りの動きが出来たというか。守備から堅実に入って、攻撃では高崎のキープ力から先制。

直ぐに追いつかれてしまいましたが、落ち込む事なく踏ん張って、再び佐々木のクロスから衛藤が押し込み、リードに成功。

ところが、後半になると一転、相手がペースを変えてきて、前半程に守備がハマらなくなり。

時間経過と共に相手にペースを握られ、終盤に失点。勝ち点3が1になってしまったという印象が強かった。

ともすれば、連勝を狙えたこの試合を引き分けに持ち込まれた。そうしたちょっとしたとも言える部分からくる結果への影響が、この後のチームの闘いにジワジワと影を落としていく事になりました。


第19節清水戦は夜半からの大雨と荒天で現地迄遠征出来ず。遠方から見守るのみとなりました。

現地は幸いにも曇天で試合開催には影響なく。

この日は村松が契約の関係上、出場する事が出来ず。その一方、新加入のアドリアーノが登録完了でサブ入り。

試合は前半から堅調に推移し、果敢な攻めも見せたものの0-0。折り返した後半に僅かな隙からミドルシュートを打たれ失点。

結局これが決勝点となってしまいました。いい形を見せたものの、あと一歩でゴールを割れないというもたつきがリズムを悪くしてしまう展開が気になり。


第20節マリノス戦からベレスがスタメン入り。濱田を少し高い位置に上げて臨みました。

サブは大分入れ替えて疲労のないフレッシュな選手を揃え、90分通しての質の維持という所を目指しましたが。

試合は立ち上がりから守勢に回り、早い時間帯に相手にペースを掴まれてしまうと苦しい展開に。

更に頼みの綱のバックラインにミスが続出し、2失点するという厳しい展開。結局、結果は0-3。

この試合迄決して調子が良いとは言えなかった相手に対し、付け入る隙を与えてしまったプレーの甘さが目立った試合でした。


清水戦から得点のないまま、迎えた第21節新潟戦はアスティにてパブリックビューイングが開催されました。

試合は開始早々から積極的に攻め、大崎の持ち込みから高崎が押し込み、先制に成功。

リードの時間を出来るだけ長く保ちたい所ではありましたが、26分に追いつかれてしまう。

それでも、この日は再び攻勢に出て38分にはアレックスからの折り返しに高崎が合わせて追加点の奪取に成功。

リードしたまま折り返すと、後半はトップ位置の選手を入れ替えて来た相手に対し、やや守勢に回るが。

ベレスを中心に相手の攻撃を粘り強く跳ね返し。ようやくの3勝目を挙げたのでした。

新しく入った選手達が良い働きをした事と既存の選手達が結果を出した事。これを兆しに次に繋いでいければ、と淡く抱いた期待が脆くも崩れ去るのに、残念ながらそう時間はかからなかった。


第22節広島戦では、いつもの様にスタンドを埋めるアウェーからのサポーターだけでなく、地元出身の塩谷目当てに沢山の観客が訪れていたのが印象的でした。

試合はスタメン出場したアドリアーノが開始直後に強烈なミドルシュートを放つも枠に行かず。

終始フィニッシュの質の部分で課題が残りました。

相手にペースを握られつつも、粘り強く守備をするというベースの部分は出来ていましたが、セットプレーからのゴール前での混戦でボールがDFの肘に当たりハンドの判定。

与えたPKを決められ、先制を許したものの、流れの中からの失点ではなく、挽回は出来た筈ですが。

攻撃の核となるべき高崎が完全に動きを封じられると攻め手を欠き、攻撃展開が散発的なものに。

連動性を欠いた動きでは相手を崩す事が出来ず、僅か1点が奪えずに完封負け。

チームが少しずつ上向きつつある印象を持った次の試合で全くなす術なく敗れた事はいささかショックでした。


1週休みを挟んで開催された第23節川崎戦は念願だった等々力での観戦となりました。

川崎のイベント力に感心しつつ、試合迄を楽しんだ後、いよいよ本題の試合に臨んだのですが。

体力的には休みもあり、問題はなかった筈ですが、蓋を開けてみれば想像以上に向こうのワンサイドゲームとなりました。

守備が落ち着く前の開始5分には早くも失点。その後は時間経過と共に守備面では落ち着きを取り戻しましたが、前半終了間際に再び失点。

2点のビハインドで折り返した後も、守備におわれ、攻撃展開の隙がなく、無理して攻め上がった所をカウンターから失点。

更にはセットプレーからも失点し、気が付けば4失点の無得点。運動量が少なく、スピード感も全くないという小さい展開。

シーズンも後半の時期に来て、序盤戦と全く同じ様なスコアになってしまった事に唖然呆然の一戦でした。


短いスパンで行われた第24節大宮戦はアドリアーノ等何名かのコンディション不良により、メンバーを多少入れ替えて臨みました。

連戦の疲労があるのか、序盤から守備に集中を欠きフワフワした展開。

相手のミスもあり、前半は無失点で乗り切りましたが、後半にはカウンターから失点。更には自陣エリアでDF陣のミスが出て、ボールを掬われ失点。

残留を争うチームとの直接対決に完敗した事と又しても無得点に終わった事にガックリ。


第25節東京戦。残りが10試合と少なくなって来た中で、この日勝たなければシーズン当初の目標であった勝ち点40が達成出来なくなるという厳しい状況。

この日も守備から粘り強くという姿勢は立ち上がりから徹底し、序盤から落ち着いた対応はしていたのですが。

古巣との対戦で妙に力の入ってしまった若干1名がミスを連発。悲しいかな、ポジション的にそれが直接失点に繋がってしまい。

前半こそ、1失点で踏ん張ったものの、後半は前掛かりになった所を突かれ失点する等試合運びの稚拙さが露呈。

終わってみれば0-4と惨敗。そして勝ち点40の目標達成も潰えてしまいました。


また短いスパンでの連戦となった第26節鹿島戦でしたが、スタメンは変わらず。

相手のボールの出処に的確なマークが出来ず、自由に攻撃展開をされて、失点を重ねる。

全く良いところなく、今シーズンワーストの5失点で無得点。この頃になると、もはや、どうやったら得点に至るのかが全く見えなくなり。

連戦の間に2桁失点の無得点という恐ろしい状況に。点を取れなければ勝ち点3は奪えず、1すらもままならない。

前線で体を張ってボールを収める高崎も動きが孤立し、攻撃は完全に停滞。寸断されたチームは全体のバランスを欠き、動きがチグハグに。

夏に補強した選手の内、戦力足り得たのはベレスだけというお寒い状況。


第27節浦和戦は土砂降りの中での開催となりました。

ピッチコンディションが著しく悪く、ボールは全く転がらない状態。

スタメンを若干入れ替えて臨んだ一戦は先ず守備に重点を置くという姿勢がよりハッキリと示された立ち上がりとなりました。

この日トップ下に入った佐々木が高崎の落としたボールをもっと上手く掬えれば攻撃のチャンスは広がったでしょうが、殆ど触れなかったというのが実際の所。

それでも、水含みのピッチが幸いして、どちらにポゼッションが傾くという事なく推移していく中、僅かな隙を突いて長谷川のフィードから高崎がボールを反らし、それを掬った佐々木が縦に出すと。

カウンター気味に衛藤が飛び出し、相手DF陣より一瞬速く抜け出てシュート。

1度のチャンスを生かして得点に結びつけ、先制に成功。

本当に久々の得点に皆狂喜乱舞したのは言うまでもない。

しかし時間経過と共にピッチコンディションにも慣れて相手がボールを回し始めると守勢に。

前半の終了間際にはFKから失点し、同点に追いつかれてしまう。

後半も相手の攻撃を何とか凌ぐ苦しい展開。練習で繰り返し取り組んで来たセットプレー対応も実らず、マークを外されて逆転され。

結局、後半は1本もシュートを打てずに終了。1-2の逆転負け。シュート数1の1得点という珍記録も全く笑えない。

点を取っても結果に結びついていかない展開にチームは自信を失い、益々厳しい状況に自らを追い込んでいく事になったのでした。


第28節神戸戦は暑さすら感じさせる好天での開催となりました。

ベレスが契約の関係上、出場出来なかったので斉藤を1列上げて臨みました。

この頃には、守備を徹底するという大前提はある程度実践出来る様になり、粘り強さは出せる様になっていました。

加えてこの日は立ち上がりから攻撃でも積極性を見せ。果敢に相手ゴールを目指す。

それでも僅かな守備の一瞬の隙を突かれて相手FWにボールを送られ、失点してしまう。

先制を許し、苦しい展開ながらも気落ちせずに守備に意識を保てる様になってきたのは確かに成長している部分ではあり。

更に攻撃の手を緩める事もなく、トライし続けたのが実を結び。前半の終了間際に攻撃陣がボールを繋ぎ、最後はサイドから詰めてきたアレックスが丁寧にコースを突いて流し込み同点に追いつく。

後半も立ち上がりから積極性を保ち、カウンターから橋内が飛び出して追加点の奪取に成功。そこからはリードした時間を延ばしていくべく、守備意識を高めて集中する。

ゴール前で相手の攻撃を跳ね返し続けるも、運動量が落ちた終盤になり、途中交代で入ってきたフレッシュな選手に決められ同点に追いつかれてしまう。

バランスを保つ為にギリギリ迄交代枠を使わないでいた監督も32分から立て続けに攻撃カードを投入しましたが、勝ち越しならず。

3点目をどの辺り迄狙っていくのかといった時間経過に合わせた戦略をもう少し突き詰められれば勝利を掴めただけに勿体ないという思いも。


そして中3日で迎えた10月22日、運命の第29節セレッソ戦。平日でしたが、必勝を期した試合であった為、何を置いても駆けつけました。

前節は出られなかったベレスとアドリをスタメン投入し、先手を取れと立ち上がりから大胆に攻勢に出る。

そのアグレッシブさが直ぐに結果に結びつく。バックからのフィードを受けた高崎がボールを上手く反らし、そこへ詰めた衛藤がフワリとループ気味にシュート。

これが長身キーパーの頭上をユルユル~っと越えてゴールへ吸い込まれる。僅か8分で先制。

その後、相手の反撃に遭い、リードの時間を余り長くは保てず同点に追いつかれるも、その後も攻める姿勢を崩さず。

ラインを押し上げ、相手エリア深くへ侵入。とにかく相手より先んじて点を取るのだという強い意志は感じられました。

実際に先に再びチャンスを掴んだかに見えましたが、オフサイドの判定。幻の2点目が勝負の分かれ目だった様に思います。

追加点が奪えない中、徐々にチームの勢いは削がれて行き。相手が盛り返して来る中で、必死の攻防を繰り返すも踏ん張り切れず。

PKによる失点、更には終盤にゴール前での混戦から最後はクリアボールが相手の足元に零れて駄目押しの3失点目。

最後まで攻撃する姿勢を貫いたものの、どうしてもゴールが遠く。長いアディショナルタイムも味方に出来ずにタイムアップ。

遂に。残り5試合を残しての降格決定となりました。余りの事に言葉も無く。茫然としたまま、帰路に着きました。

悔しくて情けなくて。それでもまだシーズンは続いていく。その無情さに泣きました。




















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