悩む人
カウンセリングに来る人:悩む人は弱い人と思われがちですが、決してそんなことはありません。自分自身に正直な勇気のある人なのです。逆にカウンセリングに否定的な人ほど弱く勇気の無い人なのです。人は必ず悩みを持っています。悩みを認めない人達は、現実から逃避をしているだけです。悩みを知れば苦しいから、他のことに託けて先送りをしているだけです。悩みに気付かない振りをすれば誤魔化しがつきます。時には他人のせいにして悩みを見ないようにしているだけです。本当は、悩みがあるからこそ、その問題点をクリアすることにより成長があります。
心理学者:ジェームス・プロチェスカの理論で、5段階に分かれて悩みをクリアすると考えています。第1ステージ「無関心期」この段階は悩み問題点があっても気付いていない段階です。ある意味で幸せかもしれませんが、悩みの地雷を踏んでいるような状態です。何時爆発するか全く気付いていない段階です。このステージではカウンセリングに来ません。問題点に関心が無いのですから。そして第2ステージ「関心期」です。ここでようやく対人関係で問題が起こり、悩みが生まれます。自分自身の悩みが無意識の世界から意識化された状態です。このステージで問題解決意識に目覚めた人達がカウンセリングに訪れます。一番苦しい時期でもあります。
第3ステージ「準備期」
ここからカウンセリングが始まります。何故、トラブルが生まれたのか?何処に原因があるのか?どの様にすればクリアできるのか?謎を解く作業に入りますが、でもこれは表層の悩みです。現在のトラブルを起こしている根本的な原因を探しだしクリアしなければ、同じ悩みを繰り返します。クライエントも気付いていない「心の奥の叫び」に気付かなければ解決はできません。クライエントが心の奥底の無意識の世界に封印していますので時間の掛かる作業です。やがて謎が解けて第4ステージ「実行期」に入ります。カウンセリングで悩みのカラクリを見つけ謎を解きをしても、日常生活で実践をしない限り、現実は何にも変りません。実践行動して変るのです。悩みのトンネルを抜け出し時が来たのです。
第5ステージ「継続期」
実行期で行動を変え希望が見えてきますが、これを維持しなければなりません。自分らしく生きる「癖付け」が必要です。悪い行動パターンが癖付いていますから、気を緩めると元の木阿弥になります。自転車の練習と同じです。初めは乗れなくても、練習を重ねると自転車に乗れるようになります。でも、その後、繰り返し練習して身体で覚えないと直ぐ忘れてしまい、乗れなくなります。意識している間は行動を変えられますが、意識が緩むと直ぐに元に戻ってしまいます。意識しなくても行動が出来るようになるまで実践が必要です。ここまで来られれば、カウンセリングは終了です。クライエント自身が、自分の足で歩けるようになったからです。