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Oceangreenの思索

主に、古神道、チベット仏教、心理学等に基づく日本精神文化の分析…だったはずなんだけど!

無意識と社会性

2010-01-09 | 思索のかけら
人間が社会的な動物であることに関して、 ふつう、異論はないと思う。 人は一人で生きることはできず、 例え少数であっても、群れを形成する。 それなのに人間には、集団生活に必要な本能が、 充分に備わっているとは言えない。 人は例えば、蟻や蜂のようではない。 鳥やサルより、個人的で、 個人としての欲求は、集団としての欲求に、 優越する。 *** もし、社会生活を円滑にする、集団としての本能が . . . 本文を読む

リタ

2010-01-08 | 思索のかけら
"ヴェーダ"においては、 人や神、すべてを含めた世界の背後に、 宇宙がそれに従って運行するところの "法"があると考えられた。 これを"リタ"と呼ぶ。 最初、人々は、リタに沿って生きるため、 "ブラタ"という誓いを守っていた。 後世になって、リタから生じ、すべての秩序を決定し、 またリタと一体化する"力"として、"ダルマ"という概念が生まれた。 このダルマに基づく行動規範として、"ダルマス . . . 本文を読む

デーヴァとアスラ

2010-01-06 | 思索のかけら
インダス文明の後に古代インドへやって来たアーリア人と、 古代イランに住み着いたアーリア人は、 最初、同じ集団に属していたらしい。 共に、"ヴェーダの宗教"と呼ばれる、 一つの神話・祭祀体系を奉じていたという。 "ヴェーダ"の神々には二つの系統があった。 "デーヴァ"と呼ばれる、自然神や英雄神の系統と、 "アスラ"と呼ばれる、社会制度を神格化した神。 例えば、ヴァルナ=王権神、ミトラ=契約 . . . 本文を読む

わたしが信頼する価値

2010-01-04 | 思索のかけら
空想的すぎるかもしれないけど、わたしは、 超古代・古代文明を想定している。 なにもない所から、自ら土地を開き、文明を開いた。 彼ら古代人の価値観なら、わたしは信頼できる。 古いヨガは、インダス文明に基づくと言われる。 バラモン・ヒンドゥー教は征服者のものだ。 既に征服者の時代だったけど、お釈迦さまは、 インダスの手法により、インダスの叡知を得たのだと、 わたしは思う。 征服者の気風を嫌った . . . 本文を読む

歴史観

2010-01-03 | 思索のかけら
もちろん、歴史というのは、人間のドラマであり、 先人たちの生きた道のりだと思う。 それを知って、飯の種になるのか? と言われればそれまでだけど、 歴史を学ぶことのメリットは沢山ある。 歴史という大きな流れの中で現代を位置付けることで、 少し離れて、客観的に、現代を見ることができる。 似たような時代背景と比較することで、 これから世の中がどのようになっていくか、 自分なりに、幾つかの仮定をする . . . 本文を読む

敵意の中の唯一神

2009-12-28 | 思索のかけら
一神教の神と、日本の神々を比べたとき、 顕著に違うのは、 一神教の神は人の意識と共にあり、 日本の神々は、無意識に棲んでいる、ということだと思う。 どうやらこれは、 それぞれの民族を取り巻く環境と関係しているようだ。 ユダヤ人が生きたのは、 先進文明によって開発し尽くされた、砂漠に近い地域である。 ユダヤ人を含むセム族は、先住民族の築いた文明を乗っ取り、 より多くの取り分を求めて、お互いに . . . 本文を読む

言葉

2009-12-15 | 思索のかけら
わたしには、言葉が記号だという考え方が理解できないのである。 なんかシニカルになってる人が、よくそういうこと言いたがるけど。 どうしても分かんないし、 頭の中に嵌まんないし、 そういう世界観ってなんかつまんなそうで、 入り込みたくないって思う。 まあでも、仏教の“空”も、一見はそういう感じだから、 一概に否定しちゃいけないのかな、とも 思う。 *** 言葉は響きで、 それ自体が働きを持つの . . . 本文を読む

勝海舟

2009-12-13 | 思索のかけら
勝海舟は、佐久間象山の妹を妻に迎えていたから、 長野とは縁が深い。 わたしが通った小学校の体育館には、 額に入った勝海舟の書が飾られていた覚えがある。 校長先生の話に出てきたような気もするけど、 あの頃はまだ、 勝海舟の事自体しらなかったし、 書にも興味がなくて。 もったいなかったなぁ、と、今にして思う。 *** わたしが、勝海舟をことさら好きになったのは、 ハワイ王朝に関係した逸話によ . . . 本文を読む

国常立とブラフマー

2009-12-12 | 思索のかけら
出口直には世に落ちておりた精霊(かみ)や、 埋もりてありた仏の精霊(みたま)を もとの守護にいたして、 人民を救けて、 畜類、鳥類、虫族、餓鬼までも みなたすける神が守護いたしておるから、 この直にいわしたことも、書かしたことも、 みな世をもつ神の言葉のかわりであるから、 疑ごうておりたり、敵対うてきたら、 どえらい“すこたん”をくうぞよ。 大本神諭 明治三十二年旧七月 *** “すこ . . . 本文を読む

新興宗教をつくる人

2009-12-06 | 思索のかけら
相手と自分を置き換えて、気持ちを理解しようと思うけど、 考えれば考えるほど、分からなくなる。 彼らがどんな気持ちで、新興宗教を作ったのか。 作らなくてはならなかったのか。 *** 大本の出口直さんは、望んだわけではなく 勝手に神さまに使われてしまったのだけど。 羞恥心の強い人だから、 気が違ってしまったのではないか、 恥さらしだ、と、さんざん悩んで、 自分に起こった事の正体を知るために、 . . . 本文を読む

修験道

2009-12-01 | 思索のかけら
修験道というのは、 日本古来の自然信仰と仏教をメインに、 道教などをも習合したもののようだ。 その目的は、大乗仏教と同じく 衆生済度と成道にあるらしい。 けれど、仏教のようには、出離を言わない。 つまり、世の中や人々の醜さをいとわない? 解脱より、救済に重点がおかれる。 貧困や病などの、現実を生きる人々の苦しみを救うこと。 それだけ見れば大乗仏教的だけれど、 仏教的な救済においては、現世利 . . . 本文を読む

厭世と現世肯定

2009-11-30 | 思索のかけら
仏教自体が厭世的とは言えないかもしれないけど、 仏教は厭世から入る教えだ。 世の中の醜さ、人々の醜さ、 人生と自分自身の醜さ。 仏の教えを本当に必要とするためには、 それを厭い、そこから抜け出ようとする気持ちが、 必要だと言う。 そこから本当に救い出してくれるのは 仏の教えだけだから。 *** 世の中の、人々の、ネガティブな面。 例えば、 近視眼的で世俗的な欲望を満たすために、 我こそ . . . 本文を読む

“新興宗教”という用語

2009-11-20 | 思索のかけら
日本語の“新興宗教”という言葉は、 侮蔑を伴う気がする。 良くないイメージの言葉なのである。 わたし自身が“新興宗教”と付く宗教を、 一段軽く見てしまうから。 イスラム教系新興宗教、と呼んだとき、それは、 教えをイスラムから取り入れた、新しい、用心すべきカルト、 というイメージを持つ。 でも、バハイはそうではない。 イスラムであるべきだったのに、迫害され、追い出された教えである。 わたしは . . . 本文を読む

バーブとバハオラ

2009-11-19 | 思索のかけら
バハオラは、バハイ教の開祖にあたる。 バーブはその先駆者である。 言ってみれば、イエスとヨハネみたいな物だと思う。 バハイ教におけるバーブは、ヨハネより重視されているかもしれないけど。 *** バハイ教は、十九世紀ペルシアで生まれた。 今のイランである。 バーブもバハオラもイスラム教徒で、そもそも そこから逸脱する気は全くなかったと思う。 それは、ユダヤ教を逸脱する気のなかった イエスに . . . 本文を読む

アメリカ軍基地の鳥居

2009-11-10 | 思索のかけら
沖縄でのひき逃げ事件の報道で、 基地の入り口に赤い鳥居が二つ並んでいるのを見た。 あれって、どうなのかな? 俺たちは神さまだ、って言ってるみたいなものなんじゃないのかな? 一応説明すると、あれは日本では、 聖域の入り口を象徴するものですよね? 外国だと何ていうのかな… でもとにかく、神への門なんですよ。 皇居の入り口にだって、鳥居なんかありません。 天皇=現人神のファシズム時代ですら。 . . . 本文を読む