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「すでに起こったことは、明らかに可能なことがらである」
在台日本語教師の東アジア時事論評あるいはカサンドラの眼差し

【臨時開館】病める日本(Ⅰ)─祖国を蝕む中国の魔手に気づくには?─

2008年02月10日 | 22世紀を迎えるために
1.「生協」と中国の関係
 台湾は今、総統選挙の中で寒い春節を迎えている。冬がいつまで続くかは分からないが、よいニュースがないわけでもない。1月下旬、”中国漬け”だったNHK海老沢を継承する高橋の辞任が伝えられた後、中国製毒餃子事件のニュースを、奇跡のようにNHKで目にした。もし新聞研究に興味のある方がいれば、格好の素材になる事件だ。
 日本国内の政治的な背景の穿鑿は手に余るが、状況証拠から見て今回の事件に深く関係している主犯格の一つは、「生協」である。もちろんゆるい結合体なので全部がそうであるかどうかはわからない。しかし、全体の活動方針を決め、ページを出している部門の傾向は明白である。
 まず、「生協」は自らの経済的利益のために、中国と積極的に関係してきた。
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生協代表団が中華全国供銷合作総社を訪問しています
 日本生協連の小倉修悟会長は、3月29日、中華全国供銷合作総社(本部:中国・北京)を訪れ、お互いの組織の発展を願って、今後の友好関係について協議しました。
 日本生協連と中華全国供銷合作総社は、1955年以来、文化大革命の時期を除いて、協同組合どうしの友好関係を築いてきました。定期的に相互訪問を行っており、今回は日本から訪問しました。
 代表団は小倉日本生協連会長(コープこうべ組合長理事)、吉永理事(おかやまコープ理事長)、坂元理事(コープかごしま理事長)、品川日本生協連専務理事の4名です。
 今後の友好協力に関しては、現在、供銷合作社の重点課題の一つである、流通の近代化に向けての小売事業の強化に関し、日本生協連が中国から研修生の受け入れ、講師の中国への派遣等で協力していくこと、中国の供銷合作社が提供できるさまざまな産品(農産加工品、農産物等)に関して、日本側の条件に合うような商品があれば取引を検討していくこと、という内容でした。
 一行は、北京市北東部で営業する北京市供銷合作総社の直営・隆華ショッピングセンター(5階建て、二万平方メートル)も訪問しました。
最終更新日:2004年3月30日
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 このほかにも、中国との密接な関係を示す記事が、「生協」のページに掲載されている。
 コープ:中国
 記事の中には、「中国人研修生」、「共済事業」など食品以外の分野でのさまざまな「生協」と中国の関係から生まれた活動が記されている。
 つぎに食品に関して言えば、以下のように「生協」は安全などにはまったく関わりなく、中国製輸入食品を大々的に宣伝して国民に販売し続けてきた。
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WebCOOP-商品探偵団:「豚角煮入りちまき
 2002年3月に新発売になった中華ちまき「豚角煮入りちまき」は、豚角煮がどっさり入ってボリューム満点。もっちりしたおこわと豚角煮の相性が抜群だ。
 もち米や豚肉、しいたけなど中国産の材料を使用した豚角煮入りちまきは、米の異物除去から竹の皮に包んで冷凍するまでのすべての生産工程を中国国内にある飲茶専用工場で行っている。完成品になってから日本へコンテナ輸出されているので、同様のグレードの市販品より2割近くも安くすることができた。たくさんの人手がかかっているので、中国で作るメリットを最大限に生かした商品だと言うことができるだろう。
 日本でもすっかりおなじみになった中国飲茶ではあるが、定番はギョーザやシューマイ、春巻といった商品だ。新商品を開発するにあたって、商品本部・畜産加工グループの当時の担当者は飲茶のひとつである中華ちまきを新たに作ってみよう、と思いついた。しかしギョーザなどに比べて、中華ちまきは認知度が低く嗜好性の強い商品だ。だから、当たれば大きいものの、はずれたら在庫の山になるだろう、とも思ったという。そこで全国からあらゆる中華ちまきを取り寄せ、徹底的に食べては研究を重ねて味を絞り込んでいった。
 とはいうものの、日本ではちまきというとこどもの日に食べる和菓子のちまきが一般的で、中華ちまきの市場規模はどの程度なのかわからなかった。しかし01年11月の新商品の展示会で「うまい・安い」と大好評を博して各生協での企画が決定し、3月の新発売にこぎつけたのだ。
 発売から約1カ月で約6万パック(ちまき30万個分)と予想以上の実績。コンビニのおにぎりに取って代わりたいと担当者は意気盛んである。
(イラスト・文 大橋啓子)
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 中国製品の危険性から考えて、今回の「餃子」以外にも、実は今まで多くの問題があったのではないかと疑うのが当然だろう。しかし、「生協」はさまざまな政治勢力との関係を利用して、国民の目から、「中国製品」の危険性を隠蔽してきた形跡がある。コープのページで、「安全」を検索してみると、中国関係でヒットするのは最近の「餃子」を除けば「0」である。つまりまったく消費者に知らせていないということである。
 コープ 中国 安全
 さらに悪質なことに事件が本格化する前の昨年11月、「生協」は以下のような文書を公開して、”中国製品の安全性”を訴えている。
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 「生協」群馬県連
ぐんま食の安全・安心県民ネットワークと群馬県の協働事業による「第1回地域語部の会(かたるべのかい)」が11月8日、太田市浜町勤労会館で開催され、消費者や事業者、行政関係者など103名が参加者しました。
「輸入食品の安全性確保に関する事業者の取組み」をテーマに、日本冷凍食品協会常務理事の山本宏樹氏から基調講演があり、輸入食品に係わる事業者の品質確保の取組みや、消費者の正確な情報による冷静な姿勢の必要性、食品リスクの考え方などをお聴きしました。
 パネルディスカッションの冒頭、「残留農薬から見た輸入食品(中国)の安全性」と題して、(株)アジア食品安全研究センター技術顧問の佐藤元昭氏から特別報告があ
り、中国政府が実施している食品検査において、日本向け農作物に対しては日本の厳しい基準に合わせた検疫体制がとられていることが紹介されました。
パネルディスカッションでは、講師のお二人に加え、ネットワークから消費者と事業者、行政の代表者が参加し、群馬県食品安全会議事務局長小澤邦寿氏がコーディネーターを務め、テーマを中国産食品に絞って意見交換を深めました。
○パネリスト
(消費者)神田 知子 氏(NPO 法人市民メディアぺぱーみんとかんぱにー理事)
(事業者)佐藤 元昭 氏((株)アジア食品安全研究センター技術顧問)
(事業者)香川 隆 氏(生活協同組合コープぐんま組合員の声事務局マネージャー)
(行 政)須野原 修 氏(群馬県食品安全課次長)
○コメンテーター:山本 宏樹 氏((社)日本冷凍食品協会常務理事)
○コーディネーター:小澤 邦寿 氏(群馬県食品安全会議事務局長)
パネラーからは、現在の中国産食品の安全性は国内品と同等と考えて良いこと、中国産食品への不安は、一部のマスコミの煽り報道による影響があること、不安を解消するために消費者もこのような意見交換会に参加し学習して欲しい等の意見が出されました。
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 こうした文書の言説内容が何を連想させ、何を推測させるか?読者諸賢には容易に結論が見出せるだろう。ここに出ているメンバーの中で中国との関係を強く浮かび上がらせるのは、ニチレイの幹部・山本宏樹で、2004年の中国産冷凍ホウレン草事件に深く関与した人物である。
 人民日報にも、中国系メディア「日経」の記事翻訳に出ている。
 中国冷冻蔬菜残留农药缘何再次超标(完)
 日本のマスコミなどを通じて安全管理に関する情報を流し、実際には非常に危険な「中国産」冷凍食品を大量に輸入し続けている責任者の一人である。
 「生協」は中華自民共和国が捏造した「南京事件」の宣伝工作にも積極的に関係している。
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2002年生協の国際協力活動ニュースレター
2.手作りの国際交流 - 南京と東海の草の根交流3 月下旬、南京市総工会から劉頴副主席を団長とする20 名の交流団を名古屋・東海にお迎えしました。東海コープ(東海 5 生協)は、12 年前から傘下の労組員に消費合作社(生協)作りをよびかけている南京市総工会との友好提携をすすめ、2∼3 年に一度相互に代表団を派遣し交流をすすめてきました。この基礎の上に 4年前から、東海 5 生協も加入している NGO「アジア・ボランティア・ネットワーク東海」が、生協組合員や一般市民に広く呼びかけ、南京市総工会の組合員たちとの交流をすすめてきました。第一回(1999 年)、第二回(2000 年)は南京で行われ、東海から 120 名の市民が参加し、200 名を超える総工会組合員と交流しました。今回はその三回目、南京からの交流団を日本に招き、さまざまな交流を行いました。3 月 28 日には、名古屋市内の美術館、港湾施設、植物園、大須の商店街など 8 つのコースにわかれ「タウン・ウォッチング」を行い、満開の桜と新緑の街で楽しく対話しながら交流しました。その日の夕刻からは「文化・平和交流集会」に 150 人もの人々が集い、日中両国の歌や踊り、太極拳や剣玉などの素人はだしの交流を行い、生協組合員たちのロックソーランの踊りでは、日中入り乱れて盛り上がりました。手作りの料理、音響設備ボランティア、プロのシャンソン歌手もボランティア、通訳の中国人留学生たちの協力・・・。同時に行われたヒロシマ・ナガサキ被爆写真と南京大虐殺の記録写真の展示会には、一般市民にまじって南京交流団の皆さんも全員参観し、南京でも被爆写真展の開催に改めて努力するという決意が語られました。
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 なお、韓国による「従軍慰安婦」キャンペーンにも「生協」は積極的に協力している。
 コープ 慰安婦
 今回の事件で「生協」が中国の政府機関と連係して事件を隠蔽しようとしてきた証拠には事欠かない。
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生協連、中国側に毒ギョーザのサンプル提供 証拠隠滅の恐れも (1/2ページ)
2008.2.10 01:04
 中国製ギョーザ中毒事件をめぐり、千葉県内で健康被害を起こしたものと同じ製造日の冷凍ギョーザを日本生活協同組合連合会が検査を行わないまま、来日した中国の調査団に譲渡していたことが9日、分かった。同製品は捜査当局が今後の証拠になる可能性もあるとして、輸入元のジェイティフーズ(東京都品川区)に保管を要請したものだった。食の安全の危機管理が問われるなかで中国側の要求に勝手に応じた日本生協連の対応が、事件の解明の妨げになる可能性もある。
 中国の調査団は3日に来日。内閣府、警察庁、外務省、厚労省、農水省の担当者と3回にわたって事務レベル協議を行い、6日に帰国した。その中で日本側に捜査当局が押収した殺虫剤入りのギョーザをサンプルとして提供するよう依頼。日本側は捜査に支障をきたす恐れがあるとして断った。
 関係者によると、中国調査団は5日、急遽(きゅうきょ)日本生協連側に接触した。その中で健康被害が出た同じ製造日の冷凍ギョーザを提供するよう要請。生協連は提供に合意し、千葉県で計7人に健康被害が出た昨年10月20日製造のものを含む「CO・OP手作り餃子」8袋を中国大使館に送ったという。
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 また、以下のように中国製品安全キャンペーンを大々的に行っている。
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日本生协联将检查所有中国相关食品
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 「生協」は、一方で”食の安全”は自分たちだけが守っているかのような宣伝戦を展開して国民を洗脳してきた。しかし、今回の事件で、その体質がすでに「中国化」し、拔き差しならない状態に陥っていることが見えてきた。もう一方の当事者・JTはすでに煙草で非難されてきた。苦しい経営を乗り切るため中国の甘言にのせられたむしろ被害者である。しかし、「生協」は意図的に二枚舌を使ってきた、まったくの偽善者である。中国系マスコミの「社会の木鐸」というスローガンが腐敗しつくしているのと同様、「生協」が「消費者を守る」といううたい文句は今や完全な空文句に墮落した。
 日本の病の一端は、こんなところに如実に現れている。「環境保護」団体のはずの「生協」が世界最悪の環境負荷国「中国」に協力して、農藥汚染品を国民に大量に販売しながら”環境保護”を訴える?!その発想自体がすでに腐敗の極をきわめつくしている。

2.「国家安康」の悪夢
 注意すべきは、現在、”すべては日本の責任”というストーリーを中国は親中派マスコミを動員して捏造中であるということである。台湾ではこのニュースは「中国製品なら当然」だと受け止められ、以下のように、事件での中国の「反日」感情を指摘している。
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 「小日本自導自演」說引起日方反彈 冷凍水餃殺人,中日關係急凍
日本網路上當然對毒餃子批判甚多,中國網路上雖然也有人主張「今後我也不買冷凍餃子」或「真丟臉,喪盡中國人面子」,但大部分都是罵日本人「自導自演」,或是「那就斷交算了」、「祇不過是區區的中毒,小日本人吵什麼吵」、「也沒對全人類發生什麼影響」、「天洋食品在我家隔壁,每天吃也沒問題,日本人的胃腸比較脆弱」、「證明大陸人比較不怕毒」,甚至有中國網民說「莫非是日本右翼故意把河豚的毒摻進去」等等,激化了中國民間的反日情緒。這種反日情緒傳到日本之後引發反彈,雙方敵意更加高。
毒餃子事件的風波,最後除非調查證明不是中國方面的問題,否則今後日本人大概打死也不敢吃中國進口的冷凍食品,尤其是冷凍餃子。不過平心而論,中國的蔬菜等會有這麼多農藥,其實始作俑者是日本人。日本人一向要求出口到日本的蔬菜長相要好,一點蟲咬瑕疵都不能有,還教中國農民使用大量農藥,才會造成中國農民這種過度使用農藥的狀態,對此日本人至少也要負相當責任。
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 ただ、この記事は日本にかならずしも好意的ではないし、客観的でもない。この記事の最後にある「中國的蔬菜等會有這麼多農藥,其實始作俑者是日本人」は、「農薬を使わせるのは日本人だ」と言っている。しかし、それは中国の体質自体である。
 中国農業は化学肥料・農薬過剰使用で環境を悪化させているー中国専門家が警告
 中国大陸では、「全部は日本のせい」という報道がすでに為されている。
 ストーリーは、まず、以下のように「袋の外にしか農薬はない」。
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日本又发现受污染的中国饺子
(2008-02-10 8:30am)
  (东京讯)日本岛县政府宣布,在三袋回收的中国产冷冻饺子的包装外侧检测出了十分微量的 "敌敌畏"。但包装内部没有发现有毒成分。
  "敌敌畏"是中国和日本都使用的杀虫剂。上述这批由岛县生活协同组合(生协)回收的"COOP手包饺子"的生产日期是2007年3月22日、29日和4月21日。
  此外据日本共同社报道,日本警察厅9日决定在其下属的科学警察研究所对"毒饺子"事件中各地发现有"甲胺磷"混入的饺子进行统一鉴定。
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 したがって、「農薬は外から付着しただけだ。」では、どこで?
 日本の中国系通信社・共同通信と新華社が協力して、以下のように「日本へ輸出されてから毒物が入れられた」というニュースを大々的に流している。
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中国质检总局:输日水饺下毒可能性高
(香港) (2008-02-10)
  (联合早报网讯)香港文汇报报道,综合新华社及共同社8日电:对于中国出口水饺中毒事件,中国国家质检总局副局长魏传忠在京会见来华调查的日本政府调查团时表示,从中日双方联合调查的情况看,河北天洋食品厂各个管理环节是严格的,从生产加工到出口过程中混入异物或人为破坏的可能性很小。
  由日本内阁府、外务省、厚生省和农林水产省的4名官员组成的日本政府调查团5日、6日对河北省天洋食品厂进行了整个生产流程的详细调查,他们表示,天洋食品厂车间整洁、管理完善,没有发现任何异常。魏传忠说,根据日本警方公布的调查情况及判断,该事件可能是人为事件,而非食品安全事件。为此,中方将进一步加强对河北天洋食品厂生产、包装、运输等各环节的核查。 
  据悉,日方代表团将于近日回国,并对所获得的数据进行分析和深入研究。中方赴日代表团也于6日回国,将进一步对掌握的情况进行整理和分析。
  另据中国公安部门消息人士透露,中国警方通过日前对国内运输路线等的缜密调查后确认,问题饺子从出厂至运抵天津港装船过程中没有被开封,不存在可疑之处,因此有毒成分可能是在出厂前或抵达日本后被混入饺子当中。
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 家康が豊臣家を滅ぼすためにさまざまな陰謀をめぐらせ「国家安康」を名分にしたのは歴史小説の格好の題材である。今回の事件も、中国が対日軍事攻撃を正当化する”大義名分”に化すのはそう遠い日のことではないかもしれない。


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